九州国立博物館へラスコー展へ行き、歴史好きの私にとっては、人類のルーツの謎にぶつかりました。
◆ラスコー壁画洞窟について
フランス南西部、モンティニャック村(画像は借物)
皆様も幼い頃、教科書などでラスコー洞窟壁画をご記憶の方もおられると思います。
ラスコー洞窟はフランス南西部、モンティニャック村を見下ろす丘の上に世界遺産ラスコー洞窟はあります(画像は借物)。
ラスコー洞窟の発見は、1940年9月8日、村の少年の犬が穴に落ち、秘密の通路を発見したと興奮した彼は、友人3名と中に入り、無数の美しい動物たちの壁画を発見しました。
考古学者アンリ・ブルイユがはじめて学術調査を行い、壁画の写真や模写はまたたく間に全世界の人々を驚かせることになりました。
静かな村へ、世紀の大発見を聞いた人々の波が押し寄せてきました。十分な調査もされないまま、見学誘致のため工事や空調設備の設置が行われ、洞窟内の環境が変化し、その結果、カビが大量発生し、壁画は汚染されてしまいます。
そこで1963年4月17日、フランス政府によってラスコー洞窟は公開を取りやめ、その後は研究者でも内部に入れなくなってしまいました。
★閉じられたラスコー洞窟(画像は借物)
公開をとりやめた壁画の美を体験してもらうため、手作業による洞窟の測量と模写で再現した展示施設「ラスコー2」が遺跡の近くに造られました。
近年、デジタル技術が進化により、レーザースキャンやデジタルマッピングなどの最新技術を駆使して、実物の迫力を見事に再現した「ラスコー3」が誕生し、世界を巡回することとなりました。
●ラスコー展に入ると、2万年前の洞窟内の雰囲気を出すために暗闇のブースがあります。
撮影可能
☝隠れた線刻が、ライトで浮かびあがる。
腹部の曲線の柔らかさなど優れた描画技法を持っていた?
☝隠れた線刻が、ライトで浮かびあがる
クロマニヨン人!復元
2万年前の動物たち
オオツノジカ頭蓋骨
ケサイ頭蓋骨
マンモスの牙
マンモスの牙。触ることができます。時空を超えて、私も触ってきました(笑)
☝私が最も興味を引いたのは、②番の縫い針です。クロマニョン人は動物の骨などで縫い針を作ったと言われていて、高い技術を持っていなければこんな縫い針は作れません。
またこのラスコー展にはクロマニヨン人以前のネアンデルタール人の頭蓋骨や石器なども展示されているのですが、比較する限り、ネアンデルタール人は明らかに我々人類直接の祖とは思えません。
クロマニヨン人は、暗闇の中の洞窟でも火を灯し続けるその高い技術とまたこれだけの壁画を複数人で描き上げ、それを残そうとする強い意志と知力。
いったい、クロマニヨン人はどこからきたのか??
●いずれにしても、2万年前は日本列島も大陸続きの時代。明らかにクロマニヨン人は我々の祖です。そこに思いをいたせば地球上で起こっている争い事などなくなるかもしれないと感じた1日でした。(^^♪。ちと大げさかな~