今日はちょこっと、時間ができたので、メビウス(400X)で、太宰府から約20Kmほど離れた三井郡大刀洗町大字今村にある今村天主堂にまでプ・チ・ツーリング。
天主堂に着くと、他にお客様もなく、一人の女性から丁寧にもご挨拶してくれ、この天主堂の建物、内部も案内していただきました。(内部は撮影不可です)
▲今村天主堂(いまむらてんしゅどう)というのは、福岡県にあるキリスト教(カトリック)の聖堂です。今村教会堂(いまむらきょうかいどう)などの名でも呼ばれています。
1913年(大正2年)に竣工した赤煉瓦造りの天主堂(鉄川与助設計)は、国の重要文化財に指定されていいます。
今村天主堂は三廊式バシリカ型の教会堂です。建物外周部と正面の双塔、アプス(後陣)周囲は煉瓦造、内部は木造とする。外観はロマネスクを基調としています。
堂内は身廊と側廊の境をアーケードで区切り、アーケードの柱はコリント式柱頭をもつ円柱である。アーケード、トリフォリウム、クリアストーリーから成る三層構成の身廊、リブ・ヴォールト天井などを備えた、整った様式を示し、鉄川与助の代表作の一つです。
▲本田保神父の像
この地域はキリシタン弾圧の時代から今日に至るまで信仰を守り抜いてきた歴史があり、その信仰の象徴とも言える今村天主堂は信徒にとって、かけがえのない存在となっています。当時は現存していた建物では、信徒が2000人もおられたため、対応がしきれなくなり、ご寄付でも建築が困難な状況を鑑み、今村天主堂は本田保神父により計画されました。
特に寄付に関しては、本田保神父がドイツに渡り、多額の寄付と信徒たちの勤労奉仕により1913年(大正2年)に建築されました。
▲天主堂内、礼拝堂。ミサなど行事の時には中を観覧することはできません。今回初めて内覧できて、オルガンがあったのですが、その音色を一度は聞いてみたいと思いました。
福岡にある西南学院大学の先生がこのオルガンを演奏されたことがあるそうなのですが、オルガンの音色、そしてこの天主堂教会の音響の良さには大変驚かれたそうです。
フランス製のステンドグラスが大変美しかった。
天候の良い日に内覧できれば、ステンドグラスを通しての陽光が大変美しい。
天井は主廊部、側廊部ともにすべて板張りのリブ・ヴォールト天井(こうもり天井)になっています。
▲煉瓦の外壁も細部を見ると、煉瓦の目地などにその丁寧な造りを見ることができます。レンガ造りの双塔の教会は国内で唯一のものです。
▲まだ若干、雪が残っていました。
この今村天主堂は大変美しいものですが、築100年を経過して建物の老朽化に伴う対応ばかりでなく、昨年もまた北部九州水害などの影響もあり、さぞ、ご苦労があることは容易に推察することができました。
これだけの建物になれば、現代の建築物としての耐震構造検査もその費用だけでも数千万とのお話を聞かせていただき、高齢化社会の中では維持していくだけでも、大変なことです。
私はカトリック信者ではありませんが、宗教宗派を超え、この教会に思いを寄せて考える時間が持てたこと大変貴重な時間を過ごすことができました。
皆様も機会があれば、是非一度見学されてみてください。