今年10月8日に亡くなられた、漫画家白戸三平さんの代表作漫画でアニメ化された3作をご紹介してみたいと思います。
幼い頃、興奮させられた忍者アニメ、同じ世代のかたであれば、懐かしい!と感じる方も多いのでは…
【風のフジ丸】
東映動画制作
1964年6月7日~1965年8月31日、全65話放送
この『風のフジ丸』は忍者旋風シリーズ「風の石丸」原作からのTVアニメ化されたものですが、この番組のスポンサーが藤沢薬品工業(現在のアステラス製薬)であったことから、石丸からフジ丸へ変更になったと言われています。
母が野良仕事をしている最中に、主人公で赤ん坊のフジ丸が、ワシにさらわれ、風魔十法斉率いる忍の風魔一族に助けられ、少年忍者として成長していきます。しかし十法斉が、大量殺りく兵器の製法を記した「竜煙の書」を手に入れて天下の支配を阻止するため、恐るべき術を持つ風魔の忍たちや豊臣、徳川の忍たちと死闘を繰り広げていきます。その間に、少女や身寄りのない少年、そしてわが子(フジ丸)をさらわれても、フジ丸を探し出そうと旅を続ける母のエピソードなども挿入される。
今、思い出してもモノクロ放送であったが、かっこいい忍びの術にはくぎ付けになってました。「時は戦国、嵐の時代、デッカイこころでいきようぜ~、風吹きあれろ、・・・」未だに歌詞まで歌える~
この作品は、当時のコマ割りをみていると、東映動画作品独特の動きを感じます。懐かしい作品です。
▲少年忍者 風のフジ丸[OP/ED]
【サスケ】
TJC動画センター製作
1968年9月3日~1969年3月25日 全29話放送
『サスケ』は白土三平の代表作の一つ。真田幸村配下の甲賀忍者、猿飛忍者の一人であり、「猿飛の術」の使い手の父、『大猿』からあらゆる忍術を教えられながら、一人前の男としての成長を描いています。かわいらしい子供のサスケの絵柄とは裏腹に情け容赦のない展開で登場人物が死を描いたり、当時の漫画とは一線を画した作品であったと思います。
また、この『サスケ』では、作中で使用される忍術に、科学的な解説による種明かしがされていましたね。それが子供でもわかりやすく、丁寧に表現されていたのが凄かったですね。
当時は、このサスケの影響で忍者ごっこがはやって、オープニングを真似るため、細い竹をみんなでかき集め、吹き矢を作って、友達めがけて「〇〇!!覚悟~~!!!」と叫んで相手めがけて吹き矢飛ばして遊んでました~。
主題歌も軽いテンポで覚えやすくて、今でも歌えます(^^♪ サスケ、人気あったなあ~
▲【 サスケOP mov歌詞付 】ハニー・ナイツ
【忍風カムイ外伝】
エイケン制作
1969年4月6日~1969年9月28日、全26話放送
『カムイ伝』で抜忍となったカムイは、変移抜刀霞斬り(へんいばっとうかすみぎり)や飯綱落し(いづなおとし)といった必殺忍法で、執拗に迫る追っ手と戦い、終わりの無い旅を続けていきます。エピソードのなかでは、カムイは下人や黒鍬、漁師など、江戸時代の様々な職業にも身をやつしているのが印象的でしたね。
この『忍風カムイ外伝』は、アニメ版は『サスケ』のあとの放映の影響でしょうか。全体的に『サスケ』を陽とするなら『忍風カムイ外伝』は陰のイメージが強く、全体に暗い雰囲気があるため、26話で放送打ち切りとなってしまいました。
しかし、この『忍風カムイ外伝』のあとに同じ東芝のスポンサーであの長寿アニメ番組、『サザエさん』が始まることになるのです。私は『忍風カムイ外伝』の重厚感が好きでしたね。また、日本レコード大賞第一回受賞者の水原弘さんが歌うエンディングも忍びの世界の中を生きぬく孤独感が歌いあげられていて最高にカッコいい!!
「忍びのテーマ」 カムイ外伝
▲白土三平 岡本鉄二 しのびのテーマ 「カムイ外伝」 水原弘
⚔白土三平さんの忍者漫画は、登場する忍術に科学的・合理的な説明と図解が付くのが特徴で、実際に実現可能な雰囲気がかもしだされていましたね。荒唐無稽な技や術が多かったそれまでの漫画とは、一線を画していますね。
白戸三平さんの冥福をお祈りいたします。
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