日本のテレビアニメ昭和徒然史~㉘回目は1975年(昭和50年)上期(1月~6月放送開始分)PARTⅠです。
【キリンのものしり館】
『キリンものしりシリーズ』の作品第5弾。本作品では、ネコとネズミの主役コンビが進行役となって、追いかけをしながら偉人を紹介するといった内容で放送されていました。このネコとネズミのコンビは、次作『キリンのあしたのカレンダー』の初期まで登場します。
〔キリンのものしり館・放送データ〕
放送期間:1975年1月1日~1979年12月31日
放送局:毎日放送で放送されていたテレビアニメである。
制作:毎日放送とオフィス・ユニの共同制作。全1565話。
放送時間帯:毎週月曜 ~土曜 18:55 - 19:00
🧐この作品は、TVジャンルとしては教養番組になりますが、短時間で本作の平均視聴率13%、最高視聴率は25%です。凄い!
【フランダースの犬】
『フランダースの犬』(フランダースのいぬ)は、ウィーダ(マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメーが書いた児童文学で、ここではそれを基にしたテレビアニメ、劇場版アニメはどの総称。本作はテレビアニメ『世界名作劇場』の第1作目に当たります。
放送期間:1975年1月5日~同年12月28日
放送局:フジテレビ系列
放送時間帯:毎週日曜19:30 ~20:00 全52話
制作:日本アニメーション制作のテレビアニメ、およびそれを基にした劇場版アニメなど派生作品の総称。
🧐原作はイギリス人作家ウィーダの同名小説『フランダースの犬』。オープニングでの原作のクレジットは、ウィーダの本名ルイス・ド・ラ・ラメーとなっています。
物語の舞台であるベルギーでは、イギリス文学である原作の知名度が高くなく、内容も評価されていませんでした。そのため、本作品が放送されることもありませんでした。
しかし、本作品の影響で日本から多くの観光客が訪れることになり、アントワープに記念碑や銅像が建てられました。
最終回の視聴率はビデオリサーチ・関東地区調べで30.1%を記録しましたが、これは『世界名作劇場』枠内アニメの視聴率で最高記録です。特にラストシーンは悲劇の代表作として現在でも広く知られ、『なつかしのアニメ名場面特集』などのテレビ特番では定番シーンとなっています。この作品は、回を追うたびに、涙の量がふえてくるんです。ラストは何度みても泣くのを通り越して手を合わせて祈りたくなります。あまりに可哀そうで、「もういい、もういいから、やめてくれ~」
私は思い出すだけでも泣けてくるタチですので、ストーリー云々は書けません。この作品ご覧になられたことのない方は、一度視聴してみてください。
泣きたいときにおすすめの作品です。
2010年3月、世界名作劇場放送35周年を迎えた日本アニメーションは、本作品に登場するパトラッシュの名前を冠した「パトラッシュ基金」を発足させ、盲導犬育成普及事業の支援を開始しました。
▲フランダースの犬 1975 よあけのみち 大杉久美子 (OP → slides.)
歌 : 大杉久美子、アントワープ・チルドレン・コーラス
★1975年の日本コロムビアのゴールデン・ヒット賞を受賞しています。
【まんが日本昔ばなし(第1期)】
『まんが日本昔ばなし』は、愛企画センター、グループ・タック、毎日放送の共同制作により放送されたアニメ作品およびテレビアニメ作品です。
★1975年(昭和50年)に放送枠は30分で放送が開始しました。作詞家の川内康範が監修に携わり、川内氏の娘で童話作家である川内彩友美さんが企画しました。
毎回、日本各地に伝わる昔話が映像化され、市原悦子と常田富士男の両名が、一人で何役もの声を使い分ける独特の語りによって紹介していました。また、スタッフにも一流のベテランアニメーターやイラストレーターが多数起用されていました。
番組内で使われた音楽は北原じゅんの純邦楽からロック、フォーク、ラテン、クラシックなど多彩な音楽が使用された。文芸は当初、「リボンの騎士」などの脚本を担当した平見修二がメインでスタートしたが、2クール目から終了までは沖島勲がほとんどを執筆しています。
なお、本作品では、原話から演出家が直接、絵コンテを描き、脚本を経ないケースが多かったので、「脚本」ではなく「文芸」ないし「ダイアローグ」としてクレジットしています。
〔まんが日本昔ばなし・放送データ〕
制作:毎日放送(MBSテレビ)制作でNETテレビ(現:テレビ朝日)系列で1975年3月25日までの火曜日午後7時から7時30分まで放映さましたが、開始から3か月でいったん放映は終了しています。
★そして9か月のブランクがあり、TBSテレビ系列へ移動して再開されました。放送時間帯は土曜日の午後7時から7時30分頃まででした。このブランクの原因は、本来この番組は、在外日本人向けとして制作されていたらしく、番組改編の都合で空いた枠の穴埋め放映していたのですが、反響の高さから改めてレギュラー番組化されました。
この間にMBSテレビと朝日放送(ABCテレビ)がネットチェンジしていたため、全国レベルではNETテレビ系列からTBSテレビ系列へ移籍しました。
旧厚生省が運営していた中央児童福祉審議会の推薦など、公共性の高いこのアニメ作品に着目した公共広告機構(現・ACジャパン)は、テレビCMとして1982年から1986年にかけて「もったいないお化け」など全5作品の日本昔話シリーズを展開していました。
番組と同一のアニメーション・語り手を起用し、礼儀や人付き合いの大切さを独特の世界観のあるCMで伝えていました。
🧐デジタルリマスター版放送終了の報が、2006年8月発売のTV番組紹介雑誌に掲載されてから毎日放送の「お便りコーナー」には終了を惜しむ声や継続を求める投書が多数寄せられ、全国にも反響が多くなっていきました。「幼いころの思い出が詰まった番組、後世に残すべき作品なので、ぜひ放送してほしい。」「子供と一緒に見たい。放送できないのなら、せめて全作DVDの発売を。」など、「お便りコーナー」には、番組終了翌日にも多くのメッセージが届き、2007年夏には5000通を超えていると聞いています。
日本人としていつまでも忘れていたくない心の部分を、昔話、古き民話などをとおして表現していた素晴らしいアニメ作品であったと思います。
▲まんが日本昔ばなしOP
●「にっぽん昔ばなし」
作詞 - 川内康範 / 作曲 - 北原じゅん / 編曲 - 小谷充 / 歌 - 花頭巾
『みつばちマーヤの冒険』は、ドイツの作家ワルデマル・ボンゼルス著の児童文学作品。また、同作を原作として日本で制作されたテレビアニメ作品をさしています。1975年より日本及び、44カ国語に吹き替えられ世界各国で放映されました。
第1作〔みつばちマーヤの冒険放送・データ〕
放送期間:1975年4月1日~1976年4月20日
放送時間帯:毎週火曜日19時30分~20時00分
放送局:NET(現:テレビ朝日)系列全52話。
制作:朝日放送(ABC)制作
監督は当初、遠藤政治が担当していたが共同制作していた海外のテレビ局からクレームが付き降板している。後を引き継いだのが『トムソーヤーの冒険』、『牧場の少女カトリ』の斉藤博。アニメーション制作会社は日本アニメーション。ただし、前期の一部分は、前身のズイヨー映像が制作している(制作会社変更のため)。※詳しくは、ズイヨー映像の項を参照。
従って、エンディングの終わりのクレジットで制作は、第6話まで「朝日放送(ABCテレビ)・ズイヨー映像・アポロフイルム」だったが、第7話より「朝日放送・日本アニメーション(株)・アポロフイルム」となっている。
第1作〔みつばちマーヤの冒険放送・ストーリー〕
古い城の下にミツバチの巣(お城)がありました。そこで生まれ育ったマーヤはやがて、外の世界に出てみたいと思いが強くなっていきます。彼女は、毎日毎日同じ事の繰り返しのお城での生活が、馴染めなくなってしまいます。
ある日マーヤは、隙をついて逃げ出し、親友のウイリーと一緒に外の世界でいきていくことになります。バッタのフィリップとの出会いもあり、自然の中で繰り広げられる騒動などを通してマーヤとウイリーは、一歩ずつ成長していきます。
やがてスズメバチがミツバチの城を襲ったとの知らせを聞き、城に戻ったマーヤとウイリーは他のミツバチ達とスズメバチ相手に共闘し勝利します。そして、マーヤは新しく生まれてくるミツバチの教育係となるのでした。
【勇者ライディーン】
〔勇者ライディーン・放送データ〕
放送期間:1975年(昭和50年)4月4日~1976年(昭和51年)3月26日
放送時間帯:金曜日19時00分 - 19時30分
放送局:NETテレビ系列 全50話。
制作:NETテレビ、東北新社
企画は東北新社、アニメーション制作は創映社、広告代理店は旭通信社、主提供スポンサーはポピー。
創映社による初のロボットアニメで、前作『ゼロテスター』の制作スタッフが担当し後の路線の礎となった。安彦良和は本作で初めてキャラクターデザインを担当しました。
東北新社当時社長の植村伴次郎の「東映動画ではマジンガーZをやって儲かっているから、でかいロボットをつくればいい」の単純な一言から始動した企画。
目標は「マジンガーを越える」こと、ただし関係者によって若干の意識相違はあったようです。ただし、当時は『マジンガーZ』の続編『グレートマジンガー』も苦戦状態にあり、ただ似せただけではヒットしないと、従来のロボットアニメ作品に使われていない、斬新な設定、物語、キャラクターデザイン等の導入や開発が図られた。
〔勇者ライディーン・ストーリー〕
1万2000年前にムー帝国を襲った妖魔帝国が現代に蘇り、「悪魔の時代の完成」をさせるため、活動を開始します。そして、世界で謎の大地震が発生する。
考古学者の祖父と父をもつ、少年ひびき洸(あきら)は地震直後に「目覚めよ勇者よ、ライディーンが待つ」と語りかける謎の声を聞き、導かれるままボートで沖へむかいます。そのもっと沖合には洸の父一郎が乗る調査船が居た。古代ムーの文献に書かれた謎のエネルギー「ムートロン」を調査していたのである。
その調査船を狙い妖魔帝国軍のドローメとガンテが海中から浮上し迫る。一方洸のボート付近の海が突如うねり始め大渦になる。渦の中心からピラミッドが現れ、その中から巨大な金色の像が出現した。洸が呪文を唱えると像は洸を吸い込み鮮やかな色彩を帯びて動き始めた。像は古代ムー帝国が妖魔に対抗するため作り上げた巨大ロボットライディーンだったのだ。洸はライディーンを操縦してなんとか妖魔軍を退けるが、調査船と乗員はガンテの魔力で石にされ、船は沈み乗員は拐われてしまう。(ウィキペディアより引用)
▲勇者ライディーン OP STEREO
歌 - 子門真人、コロムビアゆりかご会 作詞は山川啓介、作曲・編曲は小森昭宏

スポンサーサイト