◆日本のテレビアニメ昭和徒然史~㊵勇気ある投手編。今日は1977年(昭和52年)下期(7月~12月放送開始分PARTⅢ)の作品紹介です。
東映が制作し、和光プロダクションが制作に協力したテレビアニメです。キャラクター原案は、モータースポーツマニアでもある漫画家のすがやみつるが担当し、星野一義氏や鈴鹿サーキットの協力を仰ぐなど、本格的なレース物を目指した制作がおこなわれていました。
いわゆるスーパーカーブームを受け、当時はカーレースアニメだけで本作のほか、『とびだせ!マシーン飛竜』『超スーパーカー ガッタイガー』『アローエンブレム グランプリの鷹』ら4本が同時に放送されていたが、『グランプリの鷹』を除く3作は半年以内に放送を終了した。
しかも、1977年秋の本放送時は本作の裏番組が『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』だったこともあって視聴率が、取れず、全17話で打ち切りとななってしまいました。
〔激走!ルーベンカイザー・放送データ〕
放送期間:1977年10月10日~1978年2月6日
放送局:テレビ朝日系
放送時間帯:毎週月曜日19時00分~9時30分 全17話。
制作:東映、和光プロダクション
〔激走!ルーベンカイザー・ストーリー〕
F1ドライバーの速水俊介は日本グランプリのレース中、指示を無視してマシンをクラッシュさせてしまい、レース後にチームから解雇されてしまう。そこへ、俊介の父の友人で「カイザー・チーム」の監督を務める嵐銀二郎があらわれます。銀二郎は俊介の腕を見込んでチームのドライバーとして加入させます。カイザー・チームが誇る高性能フォーミュラカー「ルーベンカイザー・フォーミュラー1」は、実は俊介の父であるゲオルグ・カイザー設計のマシンであり、亡き父の夢をかなえるべく、このマシンで世界をめざします。
▲激走!ルーベンカイザー OP、ED(後期映像)、予告
●オープニング・テーマ - 『激走!ルーベンカイザー』
歌 - ささきいさお、こおろぎ'73 / 作詞 - 八手三郎 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔
●エンディング・テーマ - 『おまえが選んだ道だから』
歌 - ささきいさお / 作詞 - 八手三郎 / 作曲・編曲 - 菊池俊輔
日本アニメーションと朝日放送の共同製作によるテレビアニメです。
〔若草のシャルロット・放送データ〕
放送期間:1977年10月29日~1978年5月27日
放送局:テレビ朝日系列局
制作:日本アニメーションと朝日放送の共同製作。全30話。
放送時間帯:毎週土曜 19:00 ~19:30
〔若草のシャルロット・あらすじ〕
カナダのケベック州にある開拓牧場の一人娘・シャルロットは、父・アンドレとペットのハムスター・スピカと静かに暮らしていました。しかし彼女が12歳の誕生日を迎えた時、母・シモーヌが生きていること、そしてフランス大貴族・モントバーン家の跡継ぎであったが、身分を嫌ってカナダへ渡ってきたことをシャルロットに打ち明けます。
アンドレはシモーヌをフランスから呼び戻そうとしたが、その矢先に事故で死んでしまいます。父亡き後、牧場を乗っ取ろうとする人の陰謀にも負けず、シャルロットは、がんばって生きていきます。
やがて、母と祖父に会うためフランスへ渡ります。謎の少年・ナイトをはじめ、多くの人の支えにより、母との再会を果たします。メイフラワーが咲き誇る5月に、シャルロットは自分の幸せをかみしめると同時に、父が亡くなってからのこれまでの苦労を思い出しながら、助けてくれた人たちへの感謝の気持ちがいっぱいになるのでした。
▲若草のシャルロット OP&ED
●オープニングテーマ - 「若草のシャルロット」
作詞 - 冬杜花代子 / 作曲・編曲 - 鈴木宏昌 / 歌 - かおりくみこ
●エンディングテーマ - 「メイフラワー」
作詞 - 冬杜花代子 / 作曲・編曲 - 鈴木宏昌 / 歌 - かおりくみこ、フィーリング・フリー
【まんが偉人物語】
『まんが偉人物語』は、毎回、歴史上の偉人の半生を、1話15分×2本立て構成で紹介していたテレビアニメです。
〔まんが偉人物語・放送データ〕
放送期間:1977年11月18日~1978年9月29日
放送局:TBS系列局で放送されていたテレビアニメである。
制作:毎日放送、グループ・タック、ヘラルド・エンタープライズの共同製作。全92話(2話×46回)。
放送時間帯:毎週金曜 19:00~19:30。
🧐個人的には、本作品のようなジャンルの短編作品は好きです。最近は、こうした作品を見ることがないので、偉人の人物像を学ぶきっかけがあってもよいのではないかと思いますが・・・
▲【TVアニメ】まんが偉人物語(OP-ED) 「つづけ青春たちよ」「ありの大統領」♪かまやつひろし
前期(第1話 - 第13話)
トリオレコード(アートユニオンの前身)から発売。
●オープニングテーマ「つづけ青春たちよ」
作詞 - 麻生香太郎 / 作曲・編曲 - 東海林修 / 歌 - かまやつひろし
●エンディングテーマ「ありの大統領」
作詞 - 麻生香太郎 / 作曲・編曲 - 東海林修 / 歌 - かまやつひろし
後期(第14話 - 第46話)
日本コロムビアから発売。
●オープニングテーマ「これでいいのか」
作詞 - 千家和也 / 作曲 - 萩田光雄 / 編曲 - 青木望 / 歌 - こおろぎ'73、コロムビアゆりかご会
●エンディングテーマ「誰かが前を」
作詞 - 千家和也 / 作曲 - 萩田光雄 / 編曲 - 青木望 / 歌 - こおろぎ'73、コロムビアゆりかご会
19世紀中期、ヴィクトリア女王治下のイギリスを舞台とした物語です。紛失した女王の装身具を見つけ出した功績により勅許の勲章を受けた、12歳の少女探偵アンジェ・アイリントンの活躍を描いています。(ちなみにシャーロック・ホームズは19世紀後半が舞台です)
〔女王陛下のプティアンジェ・放送データ〕
放送期間:1977年12月13日~1978年6月27日
放送局:テレビ朝日系列局で放送されていたテレビアニメである。
制作:日本アニメーションと朝日放送の共同製作。全26話。
〔女王陛下のプティアンジェ・あらすじ〕
主人公アンジェ・アイリントンは、インド総督・チャールズ卿の娘であり、父チャールズと母ソフィアとは離れて暮らしています。お転婆だが、大変好奇心が旺盛な少女です。
ビクトリア女王の無くなった宝石を見つけ出した功績により、スコットランドヤードと同じように事件の捜査を行うことを許されるようになります(第一話で授与された、勅許の証であるペンダント形勲章をいつも首から提げている)。鋭い観察力とひらめきで、様々な事件を解決していきます。
▲女王陛下のプティアンジェ petite Angie op+ed
●オープニング「アンジェにおまかせ」
歌 - 広美和子 / 作詞 - 千家和也 / 作曲 - 小林亜星 / 編曲 - 小六禮次郎
●エンディング「マイ ネーム イズ プティ アンジェ」
歌 - 広美和子 / 作詞 - 千家和也 / 作曲 - 小林亜星 / 編曲 - 小六禮次郎
【野球狂の詩】
『野球狂の詩』(やきゅうきょうのうた)は、1972年から1977年に『週刊少年マガジン』に掲載された、水島新司の野球漫画です。1997年に『ミスターマガジン』で『野球狂の詩 平成編』として復活、廃刊後は『コミックモーニング』に移籍、『野球狂の詩2000』、『新・野球狂の詩』として掲載された。
1977年に木之内みどり主演で日活で実写映画化。なお、テレビアニメ化は1977年にフジテレビ系で放送されました。そのうちの1エピソード『北の狼南の虎』が1979年にアニメ映画として公開された。また1985年に斉藤由貴主演で、月曜ドラマランド枠にてテレビドラマ化もされています。
〔野球狂の詩・放送データ〕
放送時期:1977年末単発のスペシャル番組として水原勇気の入団騒動を描く(第一話)
放送局:フジテレビの金曜日20:00~20:54枠(金曜ファミリーアワー)で放送。
好評の視聴率であったため、翌年の1978年5月~9月にかけて、毎月1回のスペシャル番組として第2~6話までの継続放送が決定。同年11月からは、月曜日20:00~20:54枠で第7話から毎週1回のレギュラー放送へ昇格しました。
🧐『野球狂の詩』には、水原勇気編に水島新司氏の創り上げた野球選手キャラクターが数多く登場してきます。水原勇気は左アンダースローの投手として描かれています。(登場時は左オーバースロー型)
現実、左手のアンダースローの投手というのは、日本、大リーグを通じて一人もいません。(過去、左アンダーに近いフォームをした永射、森福選手がいましたが、よくみてもアンダースローではなく、サイドスロー投法に近い)。そんな幻に近いキャラクターを創り上げるところに、水島新司氏の大好きな野球に対する情熱を感じます。
水島氏が、漫画家を始めてから10年近く野球漫画を描かなかった理由は、打つ・走る・投げるなど本物に近い絵を描きたかったが絵が下手だったので、一番好きな野球のジャンルを描ける自信が付くまで10年かかったためであるといわれています。
▲野球狂の詩 OP ED
オープニング
「野球狂の詩」(第1-12話、15-25話)
作曲 - 渡辺宙明 / スキャット - 堀江美都子、コロムビア男声合唱団
歌詞はなく、スキャット唱法で全編が歌われる。
「勇気のテーマ」(第1-11話)
作詞 - 水島新司 / 作曲・編曲 - 渡辺宙明 / 歌 - 堀江美都子
▲♬ 野球狂の詩 木之内みどり
当時、日活で映画化にもなりました。もちろん、観に行きました。当時、木之内みどりさん、めちゃ可愛くて人気が凄かった。水原勇気のイメージにピッタリでした。この映画には、原作の水島新司氏も、野村克也氏も登場していましたね。
