◆日本のテレビアニメ昭和徒然史~㊾多彩なスペシャルアニメ編の今回は、1979年(昭和54年)上期(1月~6月放送開始分PARTⅣ)の作品紹介です。1979年は単話のTVスペシャルアニメ作品もつくられました。個人的には「トンデモネズミ大活躍」、好きですね。
【新・巨人の星Ⅱ(第三作)】
『巨人の星』は、作:梶原一騎・画:川崎のぼるによる漫画作品『巨人の星』、『新巨人の星』を原作としたアニメシリーズ作品です。ここでは、新・巨人の星Ⅱ(第三作)のアニメ作品を紹介します。
【新・巨人の星Ⅱ(第三作)・放送データ】
原作: 梶原一騎(作)、川崎のぼる(画)
音楽: 渡辺岳夫
アニメーション制作: 東京ムービー
製作: よみうりテレビ、東京ムービー
放送局: 日本テレビ系列
放送期間:1979年4月14日~9月29日 全23話
【新・巨人の星Ⅱ(第三作)・あらすじ】
右投手として復活した飛雄馬は、ライバルの花形・左門、南米から助っ人として阪神に入団したロメオ・南条らと激闘を繰り広げることになります。しかし飛雄馬の投球フォームには、モーションに欠点があり、投球が見破られるという弱点が見つかり、二軍で投球モーションの改善を行うことになります。
投球モーションの改善には成功したが、飛雄馬は自身の強化のために、新たな魔球を編み出すことを決意します。F1カーに乗り込み、時速162キロメートルのスピードの中でヒントをつかみ、後輩の丸目太と特訓の末、新魔球「大リーグボール右1号(蜃気楼ボール)」を完成させる。飛雄馬はこの魔球を駆使して一軍に復帰、勝利を重ねていきます。シーズン終了間際、花形は「ツバメ返し打法」で「蜃気楼ボール」を打ち破るが、その特訓と魔球を打った時の反動で現役を引退することになります。
ストーリー終盤では、花形と明子の間に子供ができた。飛雄馬はリーグ優勝した勢いで、これまでの4種類の大リーグボールを駆使して完全試合・日本一を達成します。
しかし、老いた父、一徹は、その息子の勇姿を見取り、静かに息を引き取ります。
そして飛雄馬は、野球道を極めるために、一人野球留学のためアメリカへ旅立ちます。
▲【公式】新・巨人の星Ⅱ 第1話「明日の栄光をつかめ!」"THE STAR OF THE GIANTS Ⅲ" EP01(1979)
●オープニングテーマ - 「心に汗を」
作詞 - 山川啓介 / 作曲 - 渡辺岳夫 / 編曲 - クニ河内 / 歌 - 水木一郎
エンディングテーマ - 「行け行け飛雄馬」
●作詞 - 東京ムービー企画部 / 作曲 - 渡辺岳夫 / 編曲 - 松山祐士 / 歌 - ささきいさお、こおろぎ'73
前作のオープニング曲は、そのままエンディング曲として使用。最終話で劇中歌として流れました。
【巴里のイザベル】
『巴里のイザベル』は、1979年4月から同年7月までに東京12チャンネル(現在のテレビ東京)で放送されたテレビアニメ作品です。全13話で30分1話。『野ばらのジュリー』に続く「キリン名曲ロマン劇場」の第二作目です。パリ・コミューンとパリの社交界をベースとしたイザベルという名の少女が戦乱の中で生きていく物語です。
【巴里のイザベル・放送データ】
監督: 葉方丹
脚本: 首藤剛志
キャラクターデザイン: 福田皖、北島信幸
アニメーション制作: ダックスインターナショナル
製作: 東京12チャンネル、ダックスインターナショナル
放送局 放送局参照
放送期間 1979年4月19日 - 7月12日
話数 全13話
※尚、本作のデータは、当時のアニ研の関東ネットワークからの作品データからの紹介ですので、私自身は鑑賞しておりません。本作は、私自身興味がありますので、鑑賞後に情報を付したいと思います。
1870年~の普仏戦争、ナポレオン3世の退位、パリ・コミューンなどの歴史を背景に、パリで生まれ育った少女の成長を描く物語です。
【まえがみ太郎・放送データ】
『まえがみ太郎』は、松谷みよ子さんの童話を原作としたスペシャルアニメ作品です。1979年4月29日にフジテレビ系列の『日生ファミリースペシャル』で放送されました。
【まえがみ太郎・放送データ】
原作:松谷みよ子
脚本:宮崎晃
製作:日本アニメーション
放送局:フジテレビ系列
放送期間 :1979年4月29日(土曜日) 話数 75分・1話
🧐児童文学作家・松谷みよ子さんの創作童話を「日生ファミリースペシャル」の枠内にてアニメ化したものです。大みそかの夜に、行き倒れた旅人を救った老夫婦は、明けて元旦の朝に捨てられた赤子を山の麓でひろいます。それは旅人に姿を変えた〝お正月さん〟が心優しい夫婦に託した神の子だったのです。やがて成長した子は〝まえがみ太郎〟と名乗り、村に粉塵を噴き上げるドードー山にはいっていきます。
ドードー山。そこには火の鳥が住んでいて、太郎に自らが旅立つために必要な〝何か〟を探すように願うのですが……。
序盤はおとぎ話調の牧歌的な雰囲気なのですが、終盤では、首を切り落としても復活する巨大なオロチと戦いますが、この戦いは見ものです。
▲まえがみ太郎 OP 歌 金子栄一
●オープニングテーマ「まえがみ太郎」
作詞 - 島武実 / 作曲 - 佐瀬寿一 / 編曲 - 田辺信一 / 歌 - 金子栄一
●挿入歌「お正月さまの歌」(原曲:わらべ歌「正月ええもんだ」)
作詞 - 島武実 / 作曲 - 佐瀬寿一 / 編曲 - 田辺信一 / 歌 - まえがみ太郎オールキャスト
まえがみ太郎は(dアニメストア)で観賞できます
『トンデモネズミ大活躍』とは、ポール・ギャリコが1968年に発表した児童文学。本作に登場するトンデモネズミはモナコ公国の公妃であったグレース・ケリーが初めて作った陶製のネズミの置物に由来します。グレース公妃からポール・ギャリコに執筆の依頼があったことなどが、献辞に記されています。
日本においては、矢川澄子の訳で、1970年に岩波書店から日本語版が発売された。また、1979年には、日生ファミリースペシャル内で同じタイトルのスペシャルアニメが放送されました。
【トンデモネズミ大活躍・放送データ】
原作:ポール・ギャリコ
脚本:斎藤博、雪室俊一
製作:日本アニメーション
放送局:フジテレビ系列
放送期間 1979年6月30日(土曜日) - 単発作品 話数 1話(75分)
【トンデモネズミ大活躍・ストーリー】
イギリスの小さな村・タニゾコドンに住むマイヤーじいさんはネズミの陶人形専門の陶芸職人です。
ある晩、酔っぱらって帰宅したマイヤーじいさんは、酔っぱらった勢いで傑作のネズミの陶人形を作り上げます。それは小太りの身体、カンガルーのような後ろ脚、サルのような前脚、内側はオレンジ色の耳、全身は青色で、尻尾が無いネズミの陶人形です。酔いが醒めたマイヤーじいさんはとんでもないネズミを作ってしまったと落ち込んでしまいます。
とりあえず、出来栄えは良いので、トンデモネズミと名付けてしまっておくこと・・・。夜になってマイヤーじいさんが寝込んで、深夜に13回目の時計が鳴ると、人形に生命が宿って動き出したのです。
ネズミ人形は、自らを「トンデモネズミ」と名乗り、マイヤーじいさんの家を出て冒険に出かけることに・・・。
トンデモネズミが最初に出会ったのが、おばけのドロロンです。ドロロンは変身能力をもっていて、その人が怖いものに変身して怖がらせるのだが、トンデモネズミには怖いものがありませんでした。ドロロンはトンデモネズミに「トンデモネコに気を付けて」とアドバイスをする。旅を続けるトンデモネズミはタカのキャプテンホーク、人間の少女ウェンディ、サーカスのトラのブーラカーンたちとも仲良しになっていきます。
旅を続けるうち、トンデモネズミは勇気とは何かを学んでいく。その一方でトンデモネズミはトンデモネコに食べられる運命にあるということも周囲から言われ続ける・・・
【トンデモネズミ大活躍・キャスト】
★豪華な声優スタッフの方々です。
トンデモネズミ – 野沢雅子
マイヤーじいさん – 槐柳二
ドロロン – 永井一郎
ペッテン氏 – 大木民夫
ウェンディ – 杉山佳寿子
ブーラカーン – 大宮悌二
キャプテンホーク – 木原正二郎
アマタル先生 – 上田敏也
エリック – 井上和彦
サーカスの団長 – 雨森雅司
隊長犬 – 辻村真人
兵卒犬 – 峰恵研
マイヤー家の夫ネズミ – 田中崇
マイヤー家の妻ネズミ – 川島千代子
非常線の警官 – 政宗一成
トンデモネコ – 熊倉一雄
マージェリー – 坪井章子
父カエル – 神山卓三
母カエル – 丸山裕子
ナレーター - 石坂浩二
【トンデモネズミ大活躍・スタッフ】
製作:本橋浩一
製作管理:高桑充
企画:佐藤昭司
脚本:雪室俊一、斎藤博
音楽:中川昌
キャラクターデザイン:森やすじ、百瀬義行
作画監督:百瀬義行
美術監督:山口俊和
録音監督:浦上靖夫
色指定・検査:小山明子
編集:岡安肇、掛須秀一、小野寺桂子
現像:東洋現像所
動画作監: 森友典子
作画:関修一、古佐古吉重、坂井俊一、坂巻貞彦、トランスアーツ、スタジオ・アトン動画工房
背景:アトリエローク、スタジオSF
プロデューサー:松土隆二
演出:斎藤博
▲The Legend of Manxmouse - トンデモネズミ大活躍
●エンディングテーマ - 「僕は生まれた」
作詞・作曲 - 後藤悦治郎
編曲 - 中川昌
歌 - 紙ふうせん

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