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◆日本のテレビアニメ昭和徒然史(59回)“特別番組がいっぱい編”の今回は、1980年(昭和55年)下期(7月~12月放送開始分PARTⅠ)の作品紹介です。
【がんばれ元気】
『がんばれ元気』は、小山ゆうによるボクシングを題材にした漫画作品です。ここではテレビアニメ作品を紹介します。
【がんばれ元気・放送データ】
企画:高見義雄(東映動画)
脚本:雪室俊一
音楽:森田公一
キャラクター設計:香西隆男→小松原一男
美術設定:椋尾篁
チーフディレクター:りんたろう
製作担当:岸本松司
原画:須田正己、青山充、牟田清司、海老沢幸男、富永貞義、伊東誠、平山智、本橋秀之 他
特殊効果:中島正之、堰合昇、佐藤章二
撮影:佐野禎史
編集:花井正明→田中修
録音:二宮健治
効果:伊藤道広
選曲:宮下滋
記録:池田紀代子→原芳子
製作進行:池田裕之、加藤雄治、伊藤文夫、田中佐智子、荒川弘枝
演出助手:伊藤文夫、荒川弘枝
現像:東映化学
制作:フジテレビ、東映動画
放送期間:1980年7月16日~1981年4月1日 全35話
放送局:フジテレビ他
🧐【がんばれ元気・作品概要】
1976年から1981年にかけて『週刊少年サンデー』(小学館)に連載されました。当時、私もずっと読んでましたね。単行本は、小学館少年サンデーコミックスより全28巻、ワイド版も全12巻刊行されました。本作の原作漫画は、第22回小学館漫画賞少年少女部門受賞作品。
『あしたのジョー』(原作:高森朝雄・作画:ちばてつや)と並んでボクシング漫画の名作に挙げられる作品です(参考引用:小学館漫画賞事務局『現代漫画博物館』小学館、2006年、187頁。ISBN 4-09-179003-8)。試合描写にも迫力があって、主人公を取り巻く人々の人間ドラマは、本作の見どころとなっていました。
かつて『あしたのジョー』に感銘を受けた小山ゆうが、戦いの中で成長する物語を描きたいということで、これまで執筆した作品に用いていたギャグ調は、一切使わずに連載を開始したといわれています。歴史的大ヒット作となった『あしたのジョー』を意識するなど、今までのスポ根の図式を踏まえながら、一匹狼的な魅力をふんだんに盛り込んだ『あしたのジョー』とはちがった、「明るさや優しさがあり、真面目」な主人公像や、「まずしい家庭に育ち幼くして両親を失うが、裕福な母方の祖父母に引き取られ不自由のない生活を送る」といった境遇を描ききり、ボクシング漫画における新機軸を打ち出しました(参考:さやわか、中田健太郎「『サンデー』を彩ってきたマンガたち 主要作品解題」『ユリイカ 詩と批評 特集・週刊少年サンデーの時代』青土社、2014年3月号、209-210、218頁)。
作者は本作について、『あしたのジョー』とは全て逆の物語にしようと考えて執筆をはじめています。その象徴として、主人公・堀口元気の師匠にあたる父・シャーク堀口が、『あしたのジョー』における丹下段平や『巨人の星』における星一徹のように、自らの果たせなかった夢を弟子に託そうとしない点が挙げられます。
本作が人気があったのも、等身大の主人公に親近感を感じたかたが多かったのではないでしょうか?(^-^;
▲がんばれ元気 OP
●オープニングテーマ - 『風になれ!』
作詞 - 海野洋司 / 作曲・編曲 - 森田公一 / 歌 - 堀欣也、こおろぎ'73、ザ・チャープス
▲エンディングテーマ - 『まっ白なリングへ』
作詞 - 海野洋司 / 作曲・編曲 - 森田公一 / 歌 - 堀欣也、こおろぎ'73、ザ・チャープス
クレジット表記が、すべて縦書きというのは珍しいです。
【マリンスノーの伝説】(特別番組)
★『マリンスノーの伝説』は松本零士原作、藤川桂介脚本によるテレビスペシャル用長編アニメーション。ジャンルは「海洋冒険ロマン」。正式タイトルは『夏休み子どもスペシャル 松本零士・長編オリジナルアニメ マリンスノーの伝説』。
宇宙と同じように人類の未知の領域である海を題材に、『銀河鉄道999』の松本零士を原作・監督・総設定に迎え、テレビ朝日の「ゴールデンタイム・スペシャルアワー」第1弾として企画、製作されました。
【マリンスノーの伝説・制作、放送データ】
制作:井上克洋
原作・監督・総設定:松本零士
プロデューサー:高橋正樹(テレビ朝日)/中村俊也(NOW企画)/広岡修(オカスタジオ)
脚本:藤川桂介
演出:池野文雄
作画監督:山下征二
原画:佐藤徹、大西克美、中村範子、桜井美知代、川筋豊、木下ゆうき、富沢和雄、亀垣一、高橋邦仁、寺司重幸
美術:半藤克美/河野次郎
メカ設定:板橋克己
音響監督:明田川進
音楽:小笠原寛
企画制作:株式会社NOW企画
制作協力:オカスタジオ
放送日:1980年8月12日
放送時間:19:00~20:50
放送局:テレビ朝日
【マリンスノーの伝説・あらすじ】
地球は、人口増加対策として海洋都市計画が実施されていました。海洋都市計画の責任者である沖博士や設計士である島岡ナミと共に海洋都市建設に携わっていた海野広は、ある日、埋立工事現場の爆発事故に巻き込まれてしまいます。事故の直後、ナミは「雪の降る故郷に帰ります」と海野広に告げて姿を消してしまいます。
広は、ナミの故郷は指宿のはずなのに「雪の降る故郷」とは? ナミに埋立地爆破容疑がかけられていると知り、広はまず指宿へと向かってみることにしたのです。
その頃、海洋科学局には「海の民の女王イザナミ」から宣戦布告が届いていたのです。海の民と陸の民の、生存を掛けた戦いが始まってしまいました・・・ 哀しくも、切ないアニメスペシャルドラマです。
▲マリンスノーの伝説 1980 8.12
▲★マリンスノーの伝説~主題歌【海に還える】鴉鷺 1980
鴉鷺と書いて(あろ)と読みます。
▲★マリンスノーの伝説~エンディング歌【ふたりの郷】鴉鷺 1980
OP・ED 作詞 - 白鳥英美子 / 作曲 - 白鳥澄夫 / 歌 - 鴉鷺
【闇の帝王吸血鬼ドラキュラ】(特別番組)
★『闇の帝王 吸血鬼ドラキュラ』は、アメリカの怪奇コミック『ドラキュラの墓(英語版)』(日本では未訳)を原作として1980年8月にテレビ朝日系列で放送された怪奇スペシャルアニメ作品です。また、北米では、1983年に『Dracula: Sovereign of the Damned(英語版)』の英語吹き替え版タイトルとしてケーブルテレビでまばらに放送されました。
本作の成功から、翌年、同様の怪奇スペシャルアニメ『恐怖伝説 怪奇!フランケンシュタイン』が製作、放映されました。
【闇の帝王吸血鬼ドラキュラ・制作、放送データ】
原作:マーベル・コミックス 『ドラキュラの墓(Tomb of Dracula)』
企画:小泉美明(テレビ朝日)、旗野義文(東映動画)、鈴木武幸(東映)
脚本:山崎忠昭
美術:秦秀信
原画:鈴木康彦、山本福雄、富永貞義、小野順三、飯山嘉昌、多田康之、飯野皓、野崎恒中、津野二朗
動画チェッカー:端名貴勇
動画:清野浩美、池田美雪、斉木美恵子、本間典子、南友子、斉藤純一郎、鈴木弥生、高実子とみ子、斉藤靖子、佐藤恭子、豊島有三、茂木久美子
背景:松本健治、石垣好春、野崎俊郎、松本邦子、襟立智子、沢田隆夫、有川智子、山崎由美子
ゼログラフ:茂木明子
トレース:前田峰子
彩色:高橋達雄
特殊効果:中島正之
仕上検査:塚田劭
美術進行:鳥本武
仕上進行:平賀豊彦
音楽:横山菁児
演奏:トランシルバニア・バロック・アンサンブル(コロムビアレコード)
録音:神原広己
音響効果:イシダサウンド
クリエイティブコンサルタント:ジーン・ペルク
演出助手:永丘昭典
記録:竹沢裕美子
撮影:白井久男
編集:田中修
現像:東映化学
キャラクターデザイン・作画監督:我妻宏
演出:岡崎稔
制作:東映(東映動画)、テレビ朝日
放送日:1980年8月19日
放送局:テレビ朝日系列
【闇の帝王吸血鬼ドラキュラ・あらすじ】
🧐ヨーロッパを追われアメリカ、ボストンに棲息していたドラキュラが、サタン大王を召喚する黒ミサのいけにえとなっていた女性に心惹かれ、彼女と結ばれ、息子・イエナスを授かり人間性を取り戻します。だが、悪魔主義者や吸血鬼の被害者遺族に追われ、息子・イエナスは殺されてしまいます。狂わんばかりに復讐鬼と化したドラキュラだったが、イエナスは神の力で成人として復活を遂げ、父親であるドラキュラ抹殺の使命を帯びてよみがえります。
かくてドラキュラとその息子イエナスとの苛酷な親子の対決が始まり、ドラキュラは自分の運命に翻弄されはじめ、故郷のトランシルヴァニアで彼を待ち受けていたのは・・・
マーベル・コミックスと提携したアニメーションで、単発のテレフィーチャー作品。【以上、書籍「夢を追い続ける男」(鈴木武幸著、2018/11/30第1刷、講談社刊)より引用】
▲Drácula Sovereign of The Damned 1980 Legendado BR Especial
【フウムーン】(特別番組)
『フウムーン』のタイトルで、1980年8月31日に日本テレビ『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』のスペシャルアニメとして放送されました。90分作品。
【フウムーン・制作、放送データ】
原作・製作:手塚治虫
監督・演出・構成:坂口尚
プロデューサー:堀越徹、松谷孝征、小森徹
作画監督:西村緋祿司
美術監督:宮本清司
演出助手:清水義裕
設定デザイン補:佐藤元
キャラクターデザイン:西村緋祿司
タイトル:藤井敬康
原画:伊藤誠、坂井俊一、富沢雄三、山崎和男、吉田利喜、清山滋崇、半田輝雄、金山明博、富永貞義、小林準治、三輪孝輝、正延宏三
動画:島村有美子、小西洋子、村田明子、清水恵子、高梨実紀子、今井正彦、神田郁子、石黒達也、吉村昌輝、石井康夫
録音監督:加藤敏
音楽・主題歌作編曲:大野雄二
主題歌・エンディング:「愛の星」
作詞:山川啓介 / 作編曲:大野雄二 / 歌 - ANKH
選曲:鈴木清司
効果:倉橋静男
録音:東北新社
製作:日本テレビ、手塚プロダクション
放送日:1980年8月31日(日曜) 10時00分~12時00分
放送局:日本テレビ系列
【フウムーン・あらすじ】
日本の科学者・山田野博士は、核実験場の島で未知の高等生物を発見します。山田野博士は、これは人類の危機に対する警告であると国際原子力会議で報告するのですが、対立するスター国・ウラン連邦という2つの超大国はメンツを張り合うばかりでそれに耳を傾けようとはしませんでした。
やがて、この両国は些細なことから全面戦争に突入してしまいます。両国と日本の少年少女はそれぞれ数奇な運命に巻き込まれていくことになってしまいます。一方、山田野の連れ帰った高等生物はフウムーンと呼ばれる知的生命体であり、彼らはまったく別の地球の危機を理由としてある計画を立てていたのです・・・
▲Fumoon (full movie, no subtitles)
▲ANKH 愛の星 (1981)
●主題歌・エンディング:「愛の星」
作詞:山川啓介 / 作編曲:大野雄二 / 歌 - ANKH
ここでは、藤子不二雄Ⓐの漫画『怪物くん』を原作としたテレビアニメ化作品の第2作にあたるカラー版『怪物くん』を紹介します。
【怪物くん(第二作)・放送データ】
原作:藤子不二雄
作画監督:本多敏行、鈴木信一、木上益治
美術監督:川井憲
美術設定:川本征平
基本設定:芝山努
文芸:松岡清治
撮影監督:小山信夫→金子仁
音楽:筒井広志
録音監督:浦上靖夫
演出:福富博
編集:井上編集室(森田清次→井上和夫、鶴巻のり子)
録音:中戸川次男
効果:松田昭彦
色指定:野中幸子
演出助手:安藤敏彦、塚田庄英
文芸助手:羽田誠司→山本有子
プロデューサー:高橋正樹→菅野哲夫(テレビ朝日)、別紙壮一、真田芳房(シンエイ動画)
制作協力:旭通信社
制作:テレビ朝日、シンエイ動画
放送期間:1980年9月2日~1982年9月28日 188話(94回)
放送局:テレビ朝日(キー局)
【怪物くん(第二作)・シンプルあらすじ】
🧐主人公の怪物くんは、ワガママで世間知らずな怪物ランド(怪物界)の王子です。父の怪物大王は将来を心配し、一人前の怪物になるべく、修業させようと、ドラキュラ、オオカミ男、フランケンをお供につけ、人間界へと送り出します。そこで住居とした怪物屋敷の隣に住む少年ヒロシと仲良くなった怪物くんは、人間界で暮らす怪物たちの面倒を見たり、全世界の征服を企む悪魔たちの秘密組織、デモーニッシュと戦いながら、修業を積んでいきます。
▲【MAD】怪物くん in ユカイツーカイ怪物くん
●オープニングテーマ
「ユカイツーカイ怪物くん」
作詞 - 藤子不二雄 / 作曲 - 小林亜星 / 編曲 - 筒井広志 / 歌 - 野沢雅子
■アニメ版のオープニングでは、主題歌が流れる前に、肝付「さぁ、始まるザマスよ」・神山「行くでガンス」・相模「フンガー」・三人の笑い声 → 野沢の「うるさーい!」の掛け声が入る。

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