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劇場で観ないとわからない『ヤマトよ永遠に』

日本のテレビアニメ昭和徒然史
02 /05 2022
◆◆1980年は、劇場アニメ映画も多く公開されています。今回は、8月2日に公開された劇場映画「ヤマトよ永遠に」を紹介します。
ヤマトよ永遠に』は宇宙戦艦ヤマトシリーズの1980年公開の劇場公開作品で、スタッフやファンの間では、通称「永遠に」と呼ばれています。
1980年8月2日夏休みシーズン公開の、「宇宙戦艦ヤマトシリーズ」第6作目にして劇場用映画の第3作目となります。オフィス・アカデミー製作、東映動画(現・東映アニメーション)とアカデミー製作が制作協力で、全国東映洋画系で公開された。観客動員数は220万人。アニメーションシリーズ中、唯一「宇宙戦艦」の語がタイトルに含まれていません。
ヤマトよ永遠に・概要】
本作では、主人公である古代進とヒロインの森雪が、宇宙と地球で完全に離れたうえで(ストーリー上、終始両者が全くの別行動を取り続ける展開は、後年制作された「復活篇」を除き、シリーズ中本作のみです)、古代には姪のサーシャを、雪には敵将校のアルフォン少尉を接近させ、それぞれが別の異性との間で揺れ動くという形で、遠距離恋愛に伴う危機を描き、「愛することは信じ合うことである」をテーマに(主題歌・「愛よその日まで」の歌詞の中にもそのテーマの片鱗が覗垣間見えます)、地球と暗黒星団帝国との戦いを描いています。

前年に放送されたテレビスペシャル『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』からの続編となっています。シリーズ中、唯一前作と共通の敵と戦う。ただし、本作の監督である松本零士は、本作は『宇宙戦艦ヤマト2』の続編的な作品であるとして、『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』の続きと見ないでほしいと語っており。劇中で前作『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』での出来事について触れることはほとんどありませんでした。「暗黒星団帝国」という名称も出てこない。でも予告ナレーションではいっていました。松本零士は、本作で「宇宙戦艦ヤマトシリーズ」を終えるとしていました。
しかし、本作を鑑賞した1ファンとしては、本作の出来栄えはかなり良くて、前作とか知らなくても充分楽しめる出来栄えではなかったかと思います。


ヤマトよ永遠に
ヤマトよ永遠に・制作、公開データ】
原作:松本零士、西崎義展
製作・総指揮:西崎義展
監督:舛田利雄
監督・総設定:松本零士
助監督:棚橋一徳
脚本:舛田利雄、山本英明、藤川桂介
絵コンテ:白土武、遠藤政治
SF設定協力:豊田有恒
音楽:宮川泰
プロデューサー:吉田達
チーフディレクター:勝間田具治
総作画監督:宇田川一彦
作画監督:高橋信也、金田伊功
メカニックデザイン:辻忠直、板橋克己
キャラクターデザイン:宇田川一彦、高橋信也、白土武
撮影:片山幸男、菅谷信行
編集:千蔵豊
配給:東映洋画
公開:日本 1980年8月2日
上映時間:145分
製作国:日本
配給収入 13億5000万円(参考:1980年配給収入10億円以上番組 - 日本映画製作者連盟)
【ヤマトよ永遠に・ストーリー】
西暦2202年。暗黒星団帝国の兵器重核子爆弾が地球へと飛来。さらに、続々と押し寄せてきた敵の大戦力の前に、地球防衛軍は敗北し、地球は瞬く間に制圧される。暗黒星団帝国は、重核子爆弾によって人類の脳細胞を一挙に死滅させることが出来ると脅し、ヤマトの所在を示せと要求する。

古代達ヤマトの乗組員達は、英雄の丘に集結し、小惑星イカルスへと向かいます。しかし、森雪が途中で負傷し、一人だけ地球に取り残されることになってしまったのです。地球から決死の脱出を果たした一行がイカルスに着くと、そこにはヤマトが隠されていたのです。ヤマトの乗組員たちは、重核子爆弾の起爆コントロールが敵母星であると判断し、爆発阻止のために暗黒星雲へと旅立ちます。

その頃、地球に取り残された雪は、敵将校アルフォンによって介抱されていました。雪は、アルフォンから重核子爆弾の情報を聞き出すため、彼の下に残るが、彼もまた彼女の思惑を知ったうえで傍に置いていたのです。そして、次第にアルフォンは愛する人を信じ続ける雪の姿に惹かれていくのです。

一方ヤマトは、一路暗黒星雲へと向かっていたが、その旅の中で古代は真田志郎の姪とされた真田澪が、実はスターシャと古代守の娘サーシャであることを知ります。辿り着いた暗黒星雲を突破したヤマトは、光芒煌めく銀河を目撃する。
地球から見た暗黒星雲の正体は、白色銀河と黒色銀河が重なりあう二重銀河だったのである。ヤマトは、光芒の中で見つけた敵母星と思しき光点へとワープするが、そこにあったのは地球そっくりの星だったのです。調査へと降り立ったヤマトの先発隊は、そこで暗黒星団帝国の聖総統スカルダートから、暗黒星団帝国の正体が未来の地球であることを告げられ、さらにヤマトが撃沈されるという歴史を見せられて降伏を迫られます。未来の地球人ということで、現在の地球人を滅亡させられないと分かったヤマト乗組員は、降伏を拒否。運命は自分たちで切り開くものとし、地球への帰路に着く。しかし、サーシャは未来の地球に残ることを決意し、ヤマトと別れるのでした。

帰路において、ヤマトは見せられた歴史の通り敵戦艦からの激しい攻撃にさらされる。しかし、徳川機関士や真田によって暗黒星団帝国人が地球人とは全く無関係の生命体であること、未来の地球も偽物であったことが判明する。ヤマト轟沈の歴史も出鱈目だったと分かって安堵するヤマト乗組員だったが、その事実は暗黒星団帝国が地球人類を滅ぼせるということでもあった。偽地球へと戻ったヤマトは、敵戦艦を波動砲で撃沈するも、その誘爆が偽地球にもおよび、表面が剥がれて異形の姿をした星・敵母星デザリアムが姿を現す。波動砲も効かない強固な守りを持つデザリアムに手をこまねくヤマトにサーシャから通信が入ります。彼女はいち早く敵の正体に気づき、ヤマトを助けるために敵母星に残っていたのでした。彼女は惑星内部の人工都市に波動砲を撃ちこむことが唯一の活路だと言うが、それは彼女自身も犠牲にする方法です。

その時、地球にいる雪から通信が入る。地球ではパルチザンが占領軍との戦いを続けており、アルフォンから「自分を倒せれば重核子爆弾の秘密を教える」と約束され解放された雪は、重核子爆弾内部でアルフォンと対峙し、サイボーグである体が銃弾を浴び、倒れてしまいます。心の底から雪を愛したアルフォンからもたらされた解体図を基に、爆弾本体側の起爆装置の解除に成功したのです。

残るは敵母星のコントロール装置のみであり、ヤマトはサーシャの導きにより、敵母星内部に侵入する。中心部に到達したヤマトは、そこにある人工都市に波動砲の発射準備をするが、直前になり古代はためらってしまう。サーシャは古代を説得するが、そこへスカルダートが現れ、サーシャを射殺する。その光景を見た古代は、怒りに任せ波動砲を発射します。波動砲により、人工都市は爆発し、デザリアム星も崩壊する。

デザリアムと波動エネルギーの融合による爆発は二重銀河全体へとおよび、二重銀河は崩壊し、新しい銀河が生まれようとしていた。自らの行いを責める古代だったが、そこへサーシャの幻影が現れ、古代やヤマトクルーたちに出逢えたことに感謝平和な未来への思いを託し、母スターシャの下へと帰っていく。スターシャとサーシャを見送った後、ヤマトは地球への帰路に着いたのです。


Hiromi Iwasaki (岩崎宏美) - 銀河伝説
銀河伝説
作詞 - 阿久悠 / 作曲 - 宮川泰 / 編曲 - 川口真 / 歌 - 岩崎宏美
本作を観るため、劇場に入った時、BGMとしてと使われていました。さすが、歌唱力のある岩崎宏美さんです。


脱出・悲恋 -ヤマトよ永遠に—
制圧された地球。ヤマトクルーたちは、英雄の丘で再会します。高速連絡艇でヤマトのあるイカルスへ向かいます。しかし、古代と雪は離れてしまいます。本作での森雪の心理描写は素晴らしい出来栄えでした。オーケストラの音楽はヤマトのストーリと抜群の相性としかいいようがありません。


宇宙戦艦ヤマト ヤマトよ永遠に 発進シーン
小惑星イカルスから、発進!これは、最高画質です。ありがとうございます。
挿入歌は
星のペンダント
作詞 - 阿久悠 / 作曲・編曲 - 宮川泰 / 歌 - ささきいさお


▲アルフォン少尉のテーマーヤマトよ永遠にー
アルフォン少尉の登場、暗黒星団帝国地球占領宣言ーアルフォン少尉とユキーアルフォン少尉とユキの対決、重核子爆弾の秘密です。本作では、森雪は古代進を愛する大人の女性を見事に描き切っていたと思います。
アルフォン少尉を演じていた野沢那智さん、言葉に表現尽くせぬほど素晴らしい!Good voice!


ヤマト連続ワープ!!
本作「ヤマトよ永遠に」からヤマトの性能が格段に向上しました。その中でも、波動エンジンは、スーパーチャージャーにより、スピード感溢れるワープ性能となりました。0.7光年飛び越えてしまう小ワープと連続ワープです。

しかも、本作では今まではヤマト描画ポイントが色々な角度からとらえられていて、それがヤマトのパワーアップをうまく表現していました。


愛の生命—ヤマトよ永遠にー
地球人古代守とイスカンダル星人スターシャとの間にできた愛娘サーシャ。本作のシンボル的な存在です。可愛いですね~💛
挿入歌
愛の生命
作詞 - 山口洋子 / 作曲 - 浜田金吾 / 編曲 - 戸塚修 / 歌 - 岩崎宏美

🧐本作では、ワープ・ディメンション方式の採用が、宣伝で大々的に謳われて、映画公開までそれが何であるか秘密にされたことでも話題になっていました。
上映中の暗黒星雲を抜け、敵側の未知の宇宙へ突入するタイミングで、スクリーンの画面アスペクト比がアメリカンビスタサイズ(1:1.85)からシネマスコープサイズ(1:2.35)に切り変わったのです。私は、目がテンになり、ワァ~ビックリです。これに合わせ音声もモノラルから4チャンネル磁気ステレオになり、巻の変わり目に合わせて一挙にグレードアップする手法でした。(テレビでは絶対味わえないじゃないですか~(~o~))

この変わり目の鮮やかさと迫力は劇場でなければ、味わえないものがあります。
鑑賞後、友人と映画館の方に教えてもらいましたが、映写技師が上映途中で、一方の映写機にシネスコ上映用のアナモフィックスレンズというものを用意しなければならず、また、てのかかることに手動で用意して待機し、技師のスキルも要求されるそうです。実際、当時対応できた劇場は4分の1しかなかったそうです。世界中見渡しても本作だけだそうです。


新銀河誕生・愛よその日まで ーヤマトよ永遠にー
作詞 - 阿久悠 / 作曲 - 布施明 / 編曲 - 宮川泰 / 歌 - 布施明
本作ラストシーン。サーシャが、母スターシャのもとへ帰っていくシーン、胸にグッとくるものがあります。ラストエンディングは、布施明さん。布施さんの素晴らしい声が、本作に一種の爽やかさを与えています。
42年前、本作を劇場で観て、還暦を超えた今でも覚えていること。それは森雪の人気の高さです。ラスト、古代と雲の上で再会(イメージ)のシーンと、森雪が英雄の丘の前で愛する古代進の帰りを待つシーン(最高の森雪の笑顔)、待ってましたといわんばかりに、観客がシャッターを切っていました~。これなんですよ、当時はネットだって普及していない時代、なんとかその手に収めたいと熱いファンに支えられてきたのが、宇宙戦艦ヤマトの魅力なのだと思います。


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のぶさん

55歳から短い脚で、二輪にまたがり、還暦峠も越えて、人生下り坂のアニメ好きジジイでございます。人生、特に極めることもなく、カラータイマーが点滅中(o|o)