◆日本のテレビアニメ昭和徒然史(62回)しおかぜを~(^^♪編の今回は1981年(昭和56年)上期(1月~6月放送開始分)PARTⅠの作品紹介です。
【海底大戦争 愛の20,000マイル】
ジュール・ベルヌの古典海洋SF『海底二万哩』に新設定を加えて再構成したTVスペシャルアニメ作品です。
製作は日本テレビとタツノコプロですが、諸事情から、アニメ本編の完成から1981年初頭の放映まで約2年近くの期間が空いており、それまで何度か当時のアニメ誌でも話題となった作品です。
ガビア帝国の独裁者ダリウス皇帝が強大な軍事力で、世界征服を推し進める未来。海洋研究に夢を抱く若者リッキーは、海底に眠る古代都市アトランティスの調査を進めていた。親友ベンとともに潜航艇に乗ってアトランティスに向かうリッキーは、何者かの手で潜航艇を沈められ、潜水艦ノーチラス号のネモ船長に救われた。船長とともにアトランティスを目指すリッキーだが。
21世紀現在、巨匠演出家となった真下耕一が演出を担当しています。また『魔法の天使クリィミーマミ』『機動警察パトレイバー』の高田明美が、初めてメインキャラクターデザインを手がけた作品でもある。個人的には、全体的にタツノコらしさがよく演出されていて、単発のテレビアニメスペシャル作品にするにはちょっと惜しいくらいの出来栄えです。
▲原子力潜水艦ノーチラス号。ネモ船長の一人娘であるソフィアの部屋も、潜水艦の中とは思えないほどの綺麗な部屋です。
🧐地球は皇帝ダリウスひきいるガビアによって、そのほとんどを占領されていました。リッキーは、パートナーのベンと共に、失われた文明とされているムーを探し求めている青年です。そんなある日、小型潜水艦バチスカーフ号で潜行中に正体不明の物体と衝突します。偶然通りがかった原子力潜水艦ノーチラス号に助けられ一命を取り止められます。
だが、船長のネモは、完全なる独裁者で艦外へ出ることを決して許さない男だったのです。ネモ船長のひとり娘のソフィアもまた、幼いころからこの潜水艦に連れて来られ、一度も外に出ていなかったのです。リッキーたちは、ネモに反感はあるのだが、船長の目的がムー大陸の古代エネルギーの発見と知って船に留まるのでした。しかも、ソフィアから母親を探しに地上に行きたいと懇願され、リッキーは必ず合わせると約束するのでした。リッキーは、生まれてすぐ母親と死別していたことから二人の間には心通わせあうようになります。
ある日、リッキーとベンはネモの命令を無視してノーチラスを抜け出し、海底都市へと潜入する。そこで彼らが見た物は、恐ろしいガビアの人体実験場だった。 そこで、ガビアによってとらえられていた科学者を救出し、ノーチラスに帰艦します。そして、この科学者がネモ船長と再会し、船長の意外な過去が明らかになっていくのです・・・
▲井上純一「アトランチス」(海底大戦争 愛の20,000マイル)
dアニメストアで日本言語版が鑑賞できます。
【家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ】
『家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ』は、1981年1月から12月まで放送された、日本アニメーション制作のテレビアニメ作品です。「世界名作劇場」の第7作目に当たります。
★原作はヨハン・ダビット・ウィースの『スイスのロビンソン』ですが、原作では全員男兄弟であったところを、本アニメ作品の制作にあたり、女の子のフローネを主人公として追加するなど、原作との相違点も多く見られます。主人公フローネ・ロビンソンが家族と共に、スイスからオーストラリアへ向かう途中、船が座礁して南洋の無人島に漂着し、ロビンソン一家が力を合わせ、無人島でサバイバル生活をしながら、島からの脱出に向かって、不屈の精神で立ち向かう物語です。
原作は「世界名作劇場」シリーズの原作の中でも、1812年出版と最も古い作品であり、時代設定では1800年前後である。ただし、最終回でロビンソン一家らがシドニーからメルボルンまで汽車で行く場面のように、本来の時代設定とは矛盾する描写もあります。個人的には、波乱万丈型のドラマですが、大自然をバックのストーリーは、心が癒されます~
【家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ・制作、放送データ】
製作:本橋浩一
製作管理:高桑充
企画:佐藤昭司
脚本:松田昭三
音楽:坂田晃一
場面設定・レイアウト:坂井俊一
キャラクターデザイン:関修一
美術監督:井岡雅宏
美術助手:松平聡
背景:スタジオアクア・スタジオSF
彩色:スタジオロビン
色指定・仕上検査:小山明子
撮影監督:黒木敬七
撮影:トランスアーツ
編集:瀬山武司
現像:東洋現像所(現・IMAGICA)
録音監督:小松亘弘
効果:依田安文(フィズサウンド)
整音:佐藤守
録音制作:映像音響システム(現・サンオンキョー)
タイトル:道川昭
演出助手:扇殿昌己・北島和久・斉藤次郎・杉村博美
演出助手 → 演出補:鈴木孝義・馬場健一
制作デスク:細田伸明(「名犬ジョリィ」制作参加の為降板) → 高砂克己(制作進行から異動)
制作進行:高砂克己・小竿俊一・木宮茂・笠原義宏 他
プロデューサー:松土隆二
監督・演出:黒田昌郎
制作 - 日本アニメーション・フジテレビ
放送期間:1981年1月4日 - 1981年12月27日 全50話
放送時間帯:毎週日曜19:30~20:00
放送局:フジテレビ系列
【家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ・あらすじ】
フローネは、スイスのベルンで代々医者を営むロビンソン家の長女です。父・エルンストは、親友の医師の誘いからオーストラリアへの移住を決意します。母・アンナ、兄・フランツ、弟・ジャックのロビンソン家の5人の家族は、船に乗ってオーストラリアへ向かいます。しかし、船が大きな嵐に遭遇し、オーストラリアを目前に座礁してしまいます。他の船員・乗客が救命ボートで脱出する中で、一家は船に取り残されてしまったのです。
嵐の静まった後、船に残された食糧や物資と家畜を連れ、自作のイカダで近くの陸地に脱出します。陸地を探検してみると無人島であることが判明し、さらには恐ろしい野獣が生息することも判ったため、大きな木の上に住居を作って生活することになります。一家は少しでも文明的な生活をしたいので、畑の開拓、塩や砂糖の精製、ろうそく作りなどにも挑戦するのでした。
無人島生活も安定してきた頃、沖に船が現れたのを発見し救助を求めるが、船は一家に気づくことなく去っていきます。このことがきっかけで、一家は脱出用の船の建造を開始して、やがて完成します。しかし出航の前日、島に暴風雨が吹き荒れ、完成したばかりの船は海に流され、飲みこまれてしまったのです。島には雨期が訪れ、木の上の家は傷みやすくなっていたため、一家は、今度は洞窟に引っ越します。
その日、フローネは洞窟の奥で何者かの人影を発見。追いかけてみると、それはタムタムという少年とモートンというベテランの航海士でした。共に最近この島に漂着したのだという。ロビンソン一家はモートンのケガを治療したり、食事を与えたりもするが、この気むずかしい男とはなかなか打ち解けられません。
そんな中、モートンが勝手に一家の食糧やカヌーを持ち出し、島から出ていくという事件が起きます。しかも、時を同じくして島には大きな地震が発生。これにより、この島が火山島であること、そう遠くない頃に火山噴火の可能性が高いことが判明します。持ち出されたカヌーはモートンを乗せて島に帰ってきた。モートンは何とか無事に生きていたが、一家に詫びるどころか「誰も助からないより、一人でも助かった方がマシ。」と平然と開き直り、アンナはこのモートンの身勝手な行動と横柄な態度に激怒します。だがその夜、エルンストがカヌーからモートンの書いた手紙を見つける。それはこのカヌーを発見した誰かへ宛てたものであり、そこにはこの島のかなり正確な座標と、一家らの救助要請が記されていた。これにより一家らは、実はモートンは自分だけ助かろうとしたどころか、危険を承知で近くの航路を通る船に助けを求めにいき、たとえ自分が死ぬことになっても一家らが救助されるよう決死の行動を取っていたことを知ることになります。これをきっかけにロビンソン一家はモートンを心から信頼するようになり、アンナはモートンに喜んでもらうため、料理の腕を振るったりといったロビンソン一家とモートンの関係に変化が起こり始める。
時間的な猶予が少ないと感じたロビンソン一家とモートンらは、島を脱出するため協力して再度の船作りを始める。今度はモートンの助言による改良が加えられ、ついに丈夫な船が完成したのです。そして出航の日、皆はこの島に別れを告げ大海原へ旅立った。だが文明圏に向けた航海は困難を極めた。はじめこそ順調で楽しかった航海だったが、容赦のない日差しや気まぐれな風は一行の体力を奪い、水や食糧を浪費させてしまうことになるのです。長い航海が続き、もうだめかと力尽きるかと思われた時、水平線の先に陸地を発見するのでした。
もう~波乱万丈の展開に、感動します
▲ふしぎな島のフローネ 第1話「一通の手紙」【公式アニメch アニメログ】
▲ふしぎな島のフローネOP - 裸足のフローネ / 潘恵子
【最強ロボ ダイオージャ】
『最強ロボ ダイオージャ』は、1981年1月から1982年1月まで、名古屋テレビを制作局として、テレビ朝日系列で土曜17:30~18:00枠にて放送された日本サンライズ制作のロボットアニメ作品です。
【最強ロボ ダイオージャ・制作、放送データ】
企画 - 日本サンライズ
原作 - 矢立肇(連載誌 - 『テレビマガジン』、『たのしい幼稚園』、『冒険王』)
シリーズ構成:星山博之
キャラクターデザイン:佐々門信芳
メカニカルデザイン:大河原邦男
音楽:渡辺宙明
監督:佐々木勝利
プロデューサー:森山涇(名古屋テレビ)、大熊伸行(創通エージェンシー)、岩崎正美・中川宏徳(日本サンライズ)
原画:木村圭市郎、森山雄治、塩山紀生 ほか
メカニカルゲストデザイン:出渕裕
音響監督:千葉耕市
美術監督:内田健彦、勝井和子
美術デザイン:小林七郎→池田繁美
制作進行:川瀬敏文、冨永恒雄、今西隆志 ほか
制作:名古屋テレビ、創通エージェンシー、日本サンライズ
放送期間:1981年1月31日~1982年1月30日 全50話
放送局:テレビ朝日系列
【最強ロボ ダイオージャ・簡潔明瞭あらすじ】
🧐エドン国は、周辺の51惑星を平定したイプロン星系に所属する星間国家である。エドン国の王位継承者は、16歳になるまでにすべての領地(同盟星)をめぐる視察の旅に出る義務がありました。
城での窮屈な生活が嫌いな王子エドワード・ミトはこのしきたりを利用し、14歳という前例より早い時期から、身分を隠しての星巡りに大喜びで出発します。旅の道連れは、教育係のスケードと武術指南役のカークスの側近二人。
一見平和に見えた諸国だが、見せかけの平和の裏では、それぞれの為政者によって悪事が横行していたのです。ミト王子は合体ロボ・ダイオージャを駆り、領民を苦しめる悪人どもを成敗していくのでありました。
1年後となる最終話。諸国を巡って帰ってきたミト王子であったが、権力を傘に人々を苦しめる邪な侍が横行し、自らも王子と特別視される現行の身分制度の問題を悟り、 王位継承までにより多くの人々と出会いその望みを聞く為に、もう1度星巡りの旅に出るのでありました。(ロボットアニメ版水戸黄門デス(^.^)/~~~)
▲最強ロボ ダイオージャ
オープニング(OP)テーマ - 『最強ロボ ダイオージャ』
作詞 - 伊藤アキラ / 作曲・編曲 - 渡辺宙明 / 歌 - たいらいさお、ザ・ブレッスン・フォー
▲ヨカッタネ宇宙
エンディング(ED)テーマ - 『ヨカッタネ宇宙』
作詞 - 伊藤アキラ / 作曲・編曲 - 渡辺宙明 / 歌 - たいらいさお
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