◆日本のテレビアニメ昭和徒然史(63回)ゴールドラッシュ!?編の今回は1981年(昭和56年)上期(1月~6月放送開始分)PARTⅠの作品紹介です。
『タイムボカンシリーズ ヤットデタマン』は、1981年2月から1982年2月までフジテレビ系列で、放映された、タツノコプロ制作のテレビアニメ作品です。
★『タイムボカンシリーズ』第5作目にして、本作品における新しい特徴として、ヒーローが従来の男女2人組から男性1人である点、そして恒例であった動物型メカに代わり人型の巨大ヒーローロボット「大巨神」が登場しました。この大巨神は自我を持つだけでなく、「偏平足を気にしたり」「義理人情にも厚く」「ロボットなのに(見かけ上)汗かいたり、涙を流す」など、人間的な個性も与えられたのです。大巨神の登場はスポンサーのタカトクトイスの要請によるもので、最終的に総監督の笹川ひろし氏が、登場の決断を下しています。玩具の売上は『ヤッターマン』に次ぐほど好評だったという(参考引用:額田久徳編「タツノコプロ40年目のタイムボカンシリーズ」『フィギュア王 No.53』ワールドフォトプレス、2002年4月30日、ISBN 4-8465-2360-8、23頁より)。
【タイムボカンシリーズ ヤットデタマン・制作、放送データ】
製作:吉田健二
原作:タツノコプロ企画室(連載誌 - 『てれびくん』、『小学館学習雑誌』)
企画:柳川茂、宮田知行
音楽:神保正明、山本正之
担当ディレクター:大貫信夫(第1話 - 第19話)、植田秀仁(第20話 - )
文芸担当 → シリーズ構成:小山高男
オープニングアニメーション:高橋資祐
メインキャラクターデザイン:天野嘉孝
メカニックデザイン:大河原邦男
美術スタイリング:岡田和夫
メインタイトル:杉爽
総監督:笹川ひろし
プロデューサー:九里一平、井上明(タツノコプロ)、内間稔(読売広告社)
サブメカニックデザイン:サブマリーン
美術担当:坂本信人 → 市谷正夫
背景:スタジオ・ビッグ
録音制作:ザック・プロモーション
録音ディレクター:水本完
効果:加藤昭二(アニメサウンドプロダクション)
録音:兼子芳博
現像:東京現像所
制作担当:岩田弘(アニメフレンド)、大野実(読売広告社)
制作デスク:山田良一
制作:フジテレビ、タツノコプロ
放送期間:1981年2月7日~1982年2月6日 全52話
放送局:フジテレビ系列
【タイムボカンシリーズ ヤットデタマン・めちゃ簡単ストーリー】
🧐私立探偵事務所で助手として働くワタルとコヨミのところへ、1000年後の未来から二人の遠い子孫であるというカレン姫がタイムマシンでやってきたのです。彼女は未来の地球であるナンダーラ王国の王女なのですが、国王である父が亡くなり、次期国王を決める必要があることを話します。しかし、ナンダーラ王国の王位に就くには、王位継承の証である時空を越える力を持つ鳥ジュジャクを探し出して捕まえなければならないというのです。そのために二人にジュジャク探しの助力を求めに来たのです。
ところがである、ナンダーラ王国王位を狙っているものがもう一組いたのです。賄賂の使い過ぎで没落したスカプラ王朝末裔のミレンジョとその一味です。ミレンジョは弟のコマロ王子をナンダーラの王位に就けて莫大な富を得んとし、さらにナンダーラの乗っ取りをたくらんでいたのです。
行く先々でミレンジョ姫一味はメカを繰り出し、カレン姫一行を妨害してジュジャクの奪取を試みます。ワタルはカレンからヤットデタマンになる力を授かり、妨害するミレンジョ姫たちの悪巧みを、自意識を持った巨大ロボット大巨神とともに跳ね返していくのです。
▲【ヤットデタマン】第1話「必見! 未来からの使者」 ~タイムボカンシリーズ~
▲ヤットデタマンOP
●オープニングテーマ - 「ヤットデタマンの歌」
作詞・作曲 - 山本正之 / 編曲 - 乾裕樹 / 歌 - トッシュ
OP映像は一貫して変わらなかったが、これはシリーズ初。トッシュというのは山本氏からの声掛けにより結成された5人組のバンドで、山形ユキオがその一員として歌手デビューを果たしています。
●エンディングテーマ - 「ヤットデタマン・ブギウギ・レディ」
作詞・作曲 - 山本正之 / 編曲 - 乾裕樹 / 歌 - 鈴木ヒロミツ
鈴木ヒロミツさんは、モップスというバンド出身の歌手でもあるというのに上手く歌うことができず、ライブのときと同じようにハンドマイクを持ち、スタッフの見えないスタジオの壁際で歌い、OKを出したというユニークな逸話がございますよ。
【ゴールドライタン】
『ゴールドライタン』は、1981年(昭和56年)3月から1982年(昭和57年)2月まで東京12チャンネル→テレビ東京で放送された、タツノコプロ製作のロボットアニメ作品です。
本放送時のタイトルは『ゴールドライタン』だったが、再放送時に『黄金戦士ゴールドライタン』(おうごんせんしゴールドライタン)に改題されています。ただし、局によっては本放送版をそのまま流しているなど、統一されていなかったようです。当時の番宣ポスターや主題歌シングル、現在のDVD-BOXやBlu-ray BOX、オリジナルサウンドトラックなどの関連商品でも『黄金戦士ゴールドライタン』となっており、こちらが事実上の正式タイトルといえるでしょう。
【ゴールドライタン・制作、放送データ】
製作:吉田健二
企画:九里一平、柳川茂
原作:タツノコプロ企画室
シリーズ構成、文芸担当:酒井あきよし
キャラクターデザイン:九里一平
作画監修:宮本貞雄
美術担当:中村光毅、岡田和夫
オープニングアニメーション:須田正己
音楽:神保正明、山本正之
総監督:真下耕一
プロデューサー:宮田知行
メカニックデザイン:村上克司、河森正治(スタジオぬえ)
背景:デザインオフィス・メカマン、スタジオワイエス、スタープロダクション、スワンプロダクション、スタジオワールド
メカ設定:デザインオフィス・メカマン
特殊効果:村上正博、原島寿美江、朝沼清良、斎藤丈史、田中孝夫、山崎雅典
色指定:早船三枝子、北島季代子、他
仕上進行:河西一幸、田中順二、他
撮影:緒方プロダクション、スタジオ・ウッド、アニメフレンド、和光プロダクション
編集:村上豊、山谷善彦、谷川幸男、三木幸子、田代正美
現像所:東洋現像所(現・IMAGICA)
音響効果:加藤昭二、佐々木純一(第29話以降)(アニメサウンドプロダクション)
調整:中村修、柴田善一
録音監督:藤山房延
録音スタジオ:新坂スタジオ
制作進行:阿部英次、石川光久、河西一幸、川又浩、赤沢信幸、西川伸保、新井孝、五十嵐愛一
制作担当:内間稔、大野実(以上、読売広告社)、森本一雄→米田和正
制作:タツノコプロ
放送期間:1981年(昭和56年)3月1日~1982年(昭和57年)2月18日まで東京12チャンネル→テレビ東京で放送された
放送局:東京12チャンネル→テレビ東京
放送時間帯:放送時間は第5話までが毎週日曜日7時30分~8時00分、第6話以降は毎週木曜日18時00分~18時30分。
▲【黄金戦士ゴールドライタン】 第1話「メカ次元の悪魔」
●オープニングテーマ - 『黄金戦士ゴールド・ライタン』
1. 作詞・作曲 - 山本正之 / 編曲 - チト河内 / 歌 - 宮内良
●エンディングテーマ - 『メカニカル・ダンシング・ファイト』
1. 作詞・作曲 - 山本正之 / 編曲 - チト河内 / 歌 - TOMO
【ゴールドライタン・シンプルストーリー】
🧐メカ次元から悪のイバルダ大王がこの3次元の世界に侵入し、侵略行動を開始します。彼らを追ってきたメカ次元の戦士・ゴールドライタンは偶然、スポーツ万能、勉強まるでダメの大海ヒロシと出会います。事情を知ったヒロシは、ゴールドライタンと彼の同士ライタン軍団に協力し、イバルダが起こした事件に立ち向かっていくことになります。最初は他の友達にはライタンのことを内緒にしていたヒロシだったが、ある事件によって偶然そのことを知られてしまうのです。それをきっかけに、ヒロシたちはライタン軍団と力を合わせてイバルダ大王と戦うことを決意するのでした。
▲超合金魂 黄金戦士ゴールドライタン GX-32R ゴールドライタン 24金メッキ仕上げ
★アニメの放送開始とともにポピーから発売された超合金のライタン軍団(アイシーライタンを除く5種)は、亜鉛合金をダイヤモンドカッターで削ったクリスタルカットと呼ばれる彫刻が話題になりました。特にゴールドライタンは、金箔が張り付けられた高級感あふれる仕上がり[で、この生産のために日本中の金箔職人が動員されたという逸話がある( 同様の現象は、後の聖闘士星矢の玩具「聖闘士聖衣大系」における黄金聖衣でもみられた。この時は金箔ではなく金メッキであったが、あまりの人気に通常のメッキ業者では間に合わず、仏具専門のメッキ業者まで動員された(書籍「聖闘士星矢大全)より)。シリーズは定価3500円という高額ながら人気商品となり、5種合計で売り上げ150万個を販売した。玩具としてよりお洒落グッズの一つとして良く売れました。
タイムライタンは劇中と異なるゴールドボディで発売。スコープライタンは当初劇中同様のシルバーで発売されたが、限定版としてゴールドボディ版が発売され、後に「スコープライタンG」の商品名でゴールド版のみの販売となった。人気を受け、ギミック面での不具合から放送中に発売中止になったアイシーライタンの改良版に「メートルライタン」「カッターライタン」「プリントライタン」「コインライタン」「ライトライタン」の玩具オリジナルライタン5種 を加えた6種が2期として番組終了後に発売された。さらに3期である新ライン『エレクトロニクスライタン』として「電卓ライタン」「サウンドライタン」「デジタルライタン」の発売が予定されていたが中止となりました。
2006年7月にバンダイから、超合金魂シリーズで巨大化プロポーションを再現したゴールドライタンの玩具が発売されました。また、同時期に超合金ライタン軍団が復刻され、2006年9月には6体セットがネット販売されています。商品内容は、特製の木箱の中に6体のライタン軍団が収納された豪華仕様。一般店舗でも2007年3月と4月に分売され、翌年の2008年1月にはメートル・カッター・コイン・ライトの第2期4種(プリントライタンのみカーボン紙に使うインクリボンの調達が不可能だったため復刻されなかった)も復刻発売された。
復刻スコープライタンはセット版がゴールド、通常版がシルバー仕様。タイムライタンは、放映当時発売されなかったシルバー版が「タイムライタンS」として新規発売されています。
2007年8月下旬には超合金魂のブラックメッキ&シルバーメッキバージョン2体セットと、プラモデルのゴールドコーティングバージョンが発売された。
【百獣王ゴライオン】
『百獣王ゴライオン』は、1981年3月から1982年2月まで、東京12チャンネル→テレビ東京で放送された、東映制作のロボットアニメ作品、および作中に登場する主役ロボットの名称。
前番組の『宇宙大帝ゴッドシグマ』に続いて、本作品でも東映テレビ事業部が企画を担当、アニメーション制作を外部(本作品では東京動画)に委託するという制作体制がとられていました。広告代理店として東映エージェンシー、提供スポンサーとしてポピー(現・バンダイ)が参加するのも前番組までと同じです。
本作品は、当初から"ロボットアニメのスタンダードナンバー"となるべく企画されていて、頭部や手足に獅子の顔をあしらったゴライオンのデザインは、『未来ロボ ダルタニアス』(1980年)の「胸のライオン」と並んで、後続のアニメや特撮作品(特に『スーパー戦隊シリーズ』)の巨大ロボットにも影響しています。一方でメカニカルデザイン的には、ポピーの村上克司のオリジナルデザインの影響もあり、アニメ化に際して一旦オリジナルデザインから大きなデチューンが施されていました。
【百獣王ゴライオン・制作、放送データ】
原作:八手三郎 (連載誌:『テレビランド』、『てれびくん』)
プロデューサー:折田至(東映)
音楽:武市昌久(編曲 - いちひさし)
演奏:東京室内楽協会
シリーズ構成:高久進
キャラクター・デザイン:中村一夫
美術監督:池田繁美
企画協力:秋野紅葉
デザイン協力:サブマリン、増尾隆之、原田吉朗
録音監督:太田克己
選曲:村田好次
効果:今野康之(スワラプロダクション)
録音:映広音響、茶畑三男
音響進行:池田昌彦
現像:東映化学
チーフ・ディレクター:田口勝彦
動画チェック安藤範雄、宇田八郎
動画:グリーン・ボックス、太陽動画、中村プロダクション、タイガープロ
背景:スタジオテイクワン、アニメランド、クローバーアート、マスコット
仕上:ジャスト、スタジオエル、グリーン・ボックス、ミルキーウェイ、スタジオライフ
撮影監督:福田岳志→菅谷信行
撮影:三晃プロダクション、谷原スタジオ、スタジオ・ウッド
編集:布施由美子→松本高行
特殊効果:田中孝夫、谷藤薫児、柴田睦子
色指定:及川握子、鈴木一海、伊藤偵二、若井喜治
制作デスク:由井正俊
制作進行:金原芳治、深谷信弘、笠原達也、千原弘美、靭矢直人、竹山澄夫、須永司、森井俊行、樋口宗久、本田要
設定進行:小塚憲夫
制作事務:松井望
制作担当:上野寿夫、柴山達雄
制作協力:東京動画
制作:東映、東映エージェンシー
放送期間:1981年3月4日~1982年2月24日 全52話
放送局:東京12チャンネル→テレビ東京
【百獣王ゴライオン・あらすじ】
西暦1999年、長期の冷戦から端を発した第三次世界大戦によって人類が滅亡した地球に戻って来た、黄金旭達5人の少年。彼らは無残に変わり果てた故郷の姿に絶望する間もなく、突如飛来したガルラ大帝国の宇宙船に拉致されてしまいます。第三次世界大戦が起きている間、全宇宙はガルラ大帝国の半獣人が支配していたのです。やがて黄金達は自由を求め、彼らの宇宙船を強奪し、ガルラ星から脱出を試みるが、追っ手の追撃を受けてしまいます。だが、謎の光に導かれてアルテア王国に不時着し、そこで5人はファーラ姫と5体のライオン型メカに出会うのです。ファーラ姫はガルラ大帝国の暴虐を阻止するため、5体のメカを5人に託し、伝説の守護神・ゴライオンを復活させるのでした。こうして、ガルラ大帝国への反撃がはじまりました。
▲オープニングテーマ - 『斗え! ゴライオン』
歌 - 水木一郎、こおろぎ'73、コロムビアゆりかご会
▲エンディングテーマ - 『五人でひとつ』
歌 - 水木一郎、こおろぎ'73、フィーリング・フリー
2曲とも、作詞 - 千家和也 / 作曲 - 小林亜星 / 編曲 - いちひさし

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