◆日本のテレビアニメ昭和徒然史(69回)編の今回は1981年(昭和56年)下期(7月~12月放送開始分)PARTⅢの作品紹介です。
【六神合体ゴッドマーズ】
『六神合体ゴッドマーズ』は、日本テレビ系列で放送された東京ムービー新社製作のロボットアニメ作品です。本作は前番組の『太陽の使者 鉄人28号』に続いて、横山光輝の漫画『マーズ』を原作にすることで企画されました。ただし、横山の了解の下、大胆で大幅な改編がされました。主人公側のロボット・ガイヤー(原作ではガイアー)と六神体が戦うという原作に対して、本作ではガイヤーと五神ロボが合体するといったように、根本となる基本設定からして全く違うものとなっているので、アニメオリジナル作品と言ってもよい内容となっています。よって結末も原作のラストとは完全に異なったものとなりました。
【六神合体ゴッドマーズ・制作、放送データ】
原作:横山光輝
企画:吉川斌
プロデューサー:堀越徹、赤川茂、清水篤、高橋靖二
シリーズ構成:藤川桂介
チーフディレクター:今沢哲男
キャラクターデザイン:本橋秀之[2]
メカニックデザイン:亀垣一
作画監督:本橋秀之
美術監督:石垣努
撮影監督:新井隆文
録音監督:伊達渉
選曲:東上別符精
音楽:若草恵
文芸担当:小野田博之
制作担当:松元理人
背景:石垣プロダクション
録音調整:丹波晴道
効果:横山正和
編集:鶴渕允寿、高橋和子
タイトル:高具秀雄
色指定:池内道子
録音:東北新社
現像:東京現像所
製作:東京ムービー新社
放送期間: 1981年10月2日~1982年12月24日 全64話
放送局:日本テレビ系列
★本作は、当初、半年の放送予定でしたが、玩具のセールスは比較的好調であったという要素以外に、玩具の購買層である低年齢層のファンとは全く別に、女性ファンが中心となり、アニメファンの人気が高まって、1年以上放映されました。ストーリー展開は、ギシン星編、マルメロ星編、地球編の三部構成となりました。
前番組の『太陽の使者 鉄人28号』からシフトする形で参加したスタッフで制作されました。そしてシリーズ構成に『マジンガーZ』、『宇宙戦艦ヤマト』などで実績のある藤川桂介氏が起用されています。ストーリー作りに重要な役割を果たしすことになりました。
ロボット同士の合体設定は『UFO戦士ダイアポロン』、『宇宙大帝ゴッドシグマ』、『最強ロボ ダイオージャ』にもありましたが、これらはいずれも3体ロボの合体であり、ロボット同士での六体合体を採用したアニメは本作が最初になります。
スポンサー主導で番組作りが行なわれ、主役ロボットのゴッドマーズは玩具がヒットした『闘士ゴーディアン』や『宇宙大帝ゴッドシグマ』と同様の変形プロセスが採り入れられた。しかし六体のロボットが合体した線の多い複雑なデザインは当時の手描きアニメで動かすには困難であり、売り物であるはずの肝心のロボットの活躍はスポンサーへのサービス的に最後の数分間まとめて行なわれ、ジャンルとしてはロボットアニメではあるがもっぱら人間ドラマに力が注がれました。
こうした経緯から、原作には登場しない、主人公マーズの双子兄であり、主人公以上の人気を集め、本作が多くの女性ファンを獲得する原動力となりました。
特に放送当時のマーグの人気は凄まじく、マーグが死亡すると分かったときは助命嘆願書やカミソリが送られてくる事態まで発生しています。実際に本編で死亡した際には『あしたのジョー』の力石徹に倣って、アニメ雑誌『アニメディア』の協力で、日本テレビの南館ホールで葬儀まで執り行われたほどです。
放映中にファンが映画化希望の署名運動を行い、10万人の署名が集まりました。この結果、製作された劇場版はギシン星編を再編集したもので、凄いのは、エンディングでは署名運動の中心になったファンがクレジットされている。またこの6年後に出版された藤川桂介による小説『六神合体ゴッドマーズ 十七歳の伝説』とそのOVA版(1988年)なども製作された。ここまで女性のファンの力で、盛り上がったアニメ作品は他に知りません。
【六神合体ゴッドマーズ・ストーリー】
ギシン星編
宇宙の支配を狙うギシン星・ズール皇帝が、その魔手を地球に伸ばしてきます。クラッシャー隊の一人として活動していた明神タケルは、戦いの中で自らの出生の秘密を知ることに。タケル=マーズは、彼を守るため造られた「ゴッドマーズ」とともにズールに立ち向かっていくが、それは血を分けた双子の兄・マーグとの悲しい戦いの始まりでもあった。
マルメロ星編
ズールを倒し、ギシン星を解放したタケルだったが、一人の少女が地球に飛来して新たな戦乱に巻き込まれる。マルメロ星の独裁者ギロンがマイナス超能力者弾圧に乗り出し、逃亡者フローレがその目標の一人であったのだ。強硬にギロンはフローレ引き渡しを要求するが、タケルは彼女を庇ったため、地球とマルメロ星は遂に戦争状態に。第三勢力として宇宙海賊ガッシュも絡み、クラッシャー隊は否応なく、プラス超能力者VSマイナス超能力者のマルメロ星の抗争に干渉して行くのだった。
地球編
マルメロ星との戦乱はギロンの死により収まった。だが、ギロンの背後には黒幕がいた。それは倒したと思われていたズールだった。超能力を使うと生命が削られるデビルリングを填められてしまったタケルは、謎のバラの騎士の支援を受けなが
らもズールとの最終決戦に挑んでいきます。ラストは、全人類が平和を願う祈りが、六神ロボの大いなる力を呼び覚ます。
かくして、ズールは滅びゆき、そして、マーズは新たな旅にでます・・・
★六神ロボの合体シーンも、今までのロボットアニメにはない設定で、世界の各地から光となって集結して合体する壮大なシーンはスピード感もあって、かっこいいですね~。
▲【公式】六神合体ゴッドマーズ 第1話「オレはだれだ?!」"GOD MARS" EP01(1981)
オープニングテーマ - 『宇宙の王者! ゴッドマーズ』
作詞 - 三浦徳子 / 作曲 - 小田裕一郎 / 編曲 - 若草恵 / 歌 - 樋浦一帆
エンディングテーマ
『愛の金字塔』
作詞 - 三浦徳子 / 作曲 - 小田裕一郎 / 編曲 - 若草恵 / 歌 - 樋浦一帆
【じゃりン子チエ】
『じゃりン子チエ』は、はるき悦巳による日本の漫画作品。また、それを原作としたアニメ、舞台など派生作品の総称。
『漫画アクション』(双葉社)にて1978年10月12日号から1997年8月19日号まで約19年間連載された。全786話。累計発行部数は3000万部を突破している(2020年6月時点)。第26回(1980年度)小学館漫画賞受賞。
1981年4月、高畑勲監督によりアニメ映画化され、その後1981年10月、1991年10月と二度にわたりテレビアニメ化された。そのほか、1980年代から2010年代にかけて度々舞台化もされていました。
【じゃりン子チエ・制作、放送データ】
スタッフ(第1期)
原作:はるき悦巳
美術監督:早乙女満
キャラクター設計:小田部羊一
録音監督:加藤敏
撮影監督 :三沢勝治
音楽:風戸慎介[注 53]
音楽ディレクター:鈴木清司
編集:掛須秀一
文芸担当:山崎敬之
制作担当:尾崎穏通
色指定:細内陽子
美術設定:吉崎正樹、村上律子
撮影:旭プロダクション
録音技術:中田順一
効果:倉橋静男
タイトルデザイン:高具アトリエ
演出助手:佐藤博明、比留間敏之、棚沢隆
録音:東北新社
現像:東映化学
プロデューサー:仙石鎮彦
チーフディレクター:高畑勲
製作:毎日放送、東京ムービー新社
放送期間: 1981年10月3日~1983年3月25日 全65話
放送局:毎日放送
【じゃりン子チエ・あらすじ】
大阪市頓馬区西萩を舞台に、仕事をしない父・テツに代わり、自分でホルモン焼き屋を切り盛りする元気な女の子・チエと、彼女を取り巻く個性豊かな人々の生活を描いています。
▲【公式】じゃりン子チエ 第1話「決めたれ!チエちゃん」”Chie the Brat” EP01(1981)
●オープニングテーマ「バケツのおひさんつかまえた[注 54]」(フォーライフ・レコード)
作詞 - はるき悦巳 / 作曲 - 惣領泰則、高畑勲、風鳥花楽 / 編曲 - 惣領泰則 / 唄 - 中山千夏・大野進
●エンディングテーマ「ジュー・ジュー・ジュー」(フォーライフ・レコード)
作詞 - はるき悦巳 / 作曲・編曲 - 惣領泰則 / 唄 - 中山千夏
【ダッシュ勝平】
『ダッシュ勝平』は、六田登による日本の漫画。タツノコプロ製作によりアニメ化されました。純粋なバスケットボールのスポーツアニメと言いたいのですが、
主人公である坂本勝平は、バスケットボール部のコーチを務める夏かおりの純白パンティーを見て、バスケ部に入るという極めてふしだらな男。が、運動神経はグンバツで、その場の機転で続々と秘技を編み出しては難関を突破していく作品。スケベでお調子者、純白のパンティーに弱い勝平を中心にした人間模様や、人間離れした必殺技が数多く登場する等、なんともコミカルな作品です。バスケ部で優勝を成し遂げた中盤以降は、勝平が様々な競技に挑戦し、作品終盤ではデスマッチが展開される等、激しい路線変更をしていきます。
【ダッシュ勝平・制作、放送データ】
製作:吉田健二
企画:九里一平、岡正(フジテレビ)、内間稔(読広)
原作:六田登
シリーズ構成:柳川茂
作画監修:宮本貞雄
音楽:はやしこば
作画監督:河合静男
美術監督:新井寅雄
担当:田村常夫、由井正俊(竜の子プロ)、大野実(読広)
チーフディレクター:林政行、原征太郎
プロデューサー:宮田知行、谷口肇、中野政則
色指定:長岡恵、久保田光俊、小管勉、岡嶋国敏、北島季代子、北村喜久子、脇喜代子
背景:みにあ~と、アイプロ、スタジオビッグ、ポップ、獏プロダクション
特殊効果:朝沼清良、村上正博、原島寿美江、斉藤丈史、三浦誠
撮影:アニメフレンド、スタジオウッド、イマジネーション
編集:三木幸子、田代正美
進行:小林幸治、田中宏之、山川順一、松沢正一、徳元秀行、林直哉、小泉正二、川又浩、赤沢信幸、内田成敬、水間仁、小園裕之
制作協力:タマプロダクション(田中美千哉)、日照プロダクション
録音制作:ザックプロモーション
録音ディレクター:水本完
録音スタジオ:新坂スタジオ
録音:兼子芳博
効果:加藤昭二(アニメサウンドプロダクション)
現像:東洋現像所
制作:タツノコプロ、フジテレビ
放送期間:1981年10月4日~1982年12月26日まで 全65話
放送局:フジテレビ系列
【ダッシュ勝平・すとーりー】
お調子者の青林高校の1年生、坂本勝平は女の子と純白パンティーが大好きな天才問題児です。ある日、生活指導の岡崎先生に追われ、バスケット部に紛れ込んだ彼は、その類稀なる運動神経を立花キャプテンに買われ、入部を勧められる。女の子(の純白パンティ)にしか興味のない彼は断るが、そこへ現れた美人の夏コーチのスカートをめくり、純白だったというただそれだけの理由でバスケ部に入部希望します。だが、勝平はバスケのルールすらまったく知らない超ド素人でした
▲Sports Anime Series Dash Kappei Ep01 EngSub ダッシュ勝平エピソード01
▲(BD)ダッシュ勝平 OP&ED
●オープニングテーマ - 「見たいもの見たい」
●エンディングテーマ - 「青春ダッシュ!」
作詞 - 伊藤アキラ / 作曲 - はやしこば / 編曲 - 川上了 / 歌 - KiKi(コロムビア・レコード)
『銀河旋風ブライガー』は、1981年10月から1982年6月までテレビ東京で放送された、国際映画社製作のロボットアニメ作品です。
第2作 銀河烈風バクシンガー、第3作 銀河疾風サスライガーへと続く「J9シリーズ」3部作の第1作となります。この作品も女性ファンが滅茶苦茶多かったですね。そのファン層あってJ9シリーズ化されたともいえます。制作スタッフは、1950年代のアメリカの若者向け私立探偵物ドラマ(サーフサイド6やサンセット77など)のセンスを強く意識して制作したといわれています。また、柴田秀勝氏の時代劇風のナレーションなど和風の要素と始末屋稼業の組み合わせから、当時、アニメ誌などでは「SFアニメ版必殺シリーズか?」などと評されることも多かったです。
【銀河旋風ブライガー・制作、放送データ】
製作・企画:壺田重夫
シリーズ構成:山本優
音楽:山本正之
チーフディレクター:四辻たかお
キャラクターデザイン:小松原一男
メカニックデザイン:樋口雄一
オープニング・エンディング原画:金田伊功(クレジット表記無し)
チーフデザイナー:牧野光成
プロデューサー:壺田重夫、青木藤吉
製作担当:今野俊和
配役協力:青二プロ
編集:千蔵豊、田中修
録音:斉藤恒夫
音響効果:森賢一
オーディオディレクター:本田保則
製作業務:藤家和正、中出久美
製作事務:小田すみえ
アニメーション制作:東映動画(現・東映アニメーション、クレジット表記無し)
制作:国際映画社
放送期間:1981年10月6日 - 1982年6月29日 全39話
放送局:テレビ東京ほか
【銀河旋風ブライガー・およびとあらば即あらすじ~】
🧐時は西暦2111年。人類は本格的な宇宙進出を遂げ、一見、華やかでよろしく見える宇宙開発新時代。だが、その陰では惑星開発利権や腐りきった権力と結びついた巨大な犯罪組織が台頭していた。これら「コネクション」と呼ばれる犯罪組織によって、力弱き人々は蹂躙され、人々は涙する・・・
隕石群アステロイドベルトの歓楽街・ウエストJ区9番地に4人の若者・かみそりアイザック、ブラスターキッド、飛ばし屋ボウィー、エンジェル・お町が集結。宇宙の始末屋「コズモレンジャーJ9」を結成する。J9は、巨大ロボット「ブライガー」を駆り、お呼びとあらば、多額の報酬と引き換えに、のさばる悪始末を闇から闇へ葬り去ってゆく。
やがて彼らは、犯罪組織「ヌビア・コネクション」の若き首領カーメン・カーメンと、その恐るべき野望「大アトゥーム
計画」と対峙することとなる
▲銀河旋風ブライガー 第一話「情無用のJ9」
▲『銀河旋風ブライガー』ノンクレジットオープニング
●オープニングテーマ
「銀河旋風ブライガー」
作詞・作曲:山本正之 / 編曲:高田弘 / 歌:たいらいさお / 台詞:柴田秀勝
柴田秀勝氏の何とも時代劇風のナレーションもロック調の歌も、カッコよか~(^^♪
▲銀河旋風ブライガー ED「さすらいキッド」
●エンディングテーマ
「さすらいキッド」
作詞 - 木久池勉 / 作曲 - 山本正之 / 編曲 - 高田弘 / 歌 - たいらいさお

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