『千夜一夜物語』の一つ『アラジンと魔法のランプ』をアニメ化した作品。『千夜一夜物語』の作品を原作とする東映アニメ映画は、1962年7月21日公開の『アラビアンナイト・シンドバッドの冒険』、1971年7月18日公開の『アリババと40匹の盗賊』に次いで3作目にあたります。また、世界名作童話を名に冠した東映アニメ映画は、本作が最後の作品となります。
オリジナルキャラクターは、かつて『まんがまつり』で公開された事もあるディズニーアニメ『白雪姫』の原画を担当したベアー夫妻が担当、そしてテーマ曲は、1979年8月4日公開の『銀河鉄道999』でブレイクしたゴダイゴが担当した。また声優には、文学座出身の俳優が多く起用されています。
なお、同年夏の『まんがまつり』は、代わって『Dr.SLUMP ほよよ! 宇宙大冒険』と『シブがき隊 ボーイズ & ガールズ』が編成されたことから行われず、1964年の『まんがまつり』開始以来初の夏興行休止となってしまいました。
【世界名作童話 アラジンと魔法のランプ・制作、公開データ】
協力:文学座
製作:今田智憲
企画:山口康男
製作担当:菅原吉郎(アラビアンナイトより)
脚本:宮崎晃
演出:笠井由勝
演出助手:池田裕之、大久保唯男
監督補佐 / 美術監督補佐 - 海老原一男
オリジナルキャラクター:デール・ベアー、ジェーン・ベアー
画面構成:角田紘一
作画監督:キャラクターデザイン - 高橋信也
原画:岡部隆 ほか
動画チェッカー:武中恒雄
美術監督:内川文広
背景:田中資幸、小林祐子、有川知子、今野良子、襟江智子
撮影監督:武井利晴
撮影チーフ:清水政夫
撮影:珊瑚礁
編集:吉川泰弘
音楽:坪能克裕
演奏:東京五重奏団、コロムビア・オーケストラ
録音:波多野勲
製作協力:メルヘン社(このメルヘン社に関しては後日、別記事にてご紹介します。
上映時間:65分
配給:東映
〔キャスティング〕
アラジン:神谷和夫
ブドール姫:鈴鹿景子
妖術師:金内喜久夫
王様 / ランプの精:北村和夫
アラジンの母:七尾伶子
大臣の息子:冷泉公裕
指輪の精:坂口芳貞
わんぱくA:松本修
わんぱくB / 王様の侍従:仲恭司
わんぱくC:中西文夫
わんぱくD:柳内誠秀 ほか
【世界名作童話 アラジンと魔法のランプ・ストーリー】
昔々、大変栄えた国がありました。大きな都の中央には美しい宮殿があって、その周辺はいつもにぎわっていました。しかし、王様が欲ばりなために、市民の生活は貧しく、母親と二人暮らしのアラジンの家も、その日の食物にも困るほどだったのです。
ある日、都に一人の妖術師がやって来て、アラジンに、家来になれば大金をやると持ちかけてきました。そして妖術師はアラジンを大きな岩の前に連れて行き、呪文で岩を真っ二つに裂いて入口を開けると、自分がつけていた指輪を渡し、岩の中に入って古ぼけたランプを持ってくるように命じます。アラジンはランプを見つけ、外に出ようとした時、入口が閉じてしまった。閉じこめられてしまったアラジンが、祈るように両手を合わせた瞬間、ランプから白い煙が立ちのぼり、中から魔物が現われた。「御主人様、何か御用ですか」その魔物は指輪の持ち主の召使いだったのだ。この魔物の力を得てアラジンは、無事に地下から脱出することができたのです。それからは困った時に魔物を出しては願いごとを叶えてもらい、一目惚れしたブドール姫ともめでたく結婚できました。そんなある日、あの妖術師が、再び都に現われ、ランプのことを何も知らないブドール姫をだましてランプを奪い、魔物の力で姫を宮殿ごと遠い国へ連れ去ってしまいます。アラジンは宮殿を捜し出すと、姫と力を合わせてランプを取り返します。怒った妖術師は、あらゆる魔法を使って逃げる二人に襲いかかるが、ついにアラジンは妖術師を倒してブドール姫と仲良く暮らします。
▲English Subbed Anime | Aladdin and the Magic Lamp | アラジンと魔法のランプ
英字幕つき本編
★時間的に65分の作品ですが、コーヒーでも飲みながら、ちょっと息抜きしながら鑑賞するには時間的にはちょうど良いくらいのボリュームの作品。『東映まんがまつり』で公開されたからと、子供対象と感じないほうがよろしいかと(^^♪
当時、親戚の子供を連れて行って、大学生の私が、本作のできあがりのよさに感心しました。
▲Let it Burn - Godiego { Arajin To Maho No Ranpu
●テーマソング「魔法のあかり」
作詞 - ウィル・ウィリアムス、山上路夫 / 作曲 - タケカワユキヒデ / 歌・演奏 - ゴダイゴ
▲アラジンのランプ
●エンディング「アラジンのランプ」
作詞 - ウィル・ウィリアムス、山上路夫 / 作曲 - タケカワユキヒデ / 歌・演奏 - ゴダイゴ

