◆日本のテレビアニメ昭和徒然史(87回)異色の世界編の今回は、1983年(昭和58年)下期(7月~12月放送開始分)PARTⅠをご紹介します。
文:ステファン・コスグロー、絵:ロビン・ジェームスによる道徳とファンタジーを併せた絵本シリーズ『セレンディピティ物語(英語版)』(原題:Serendipity)が原作となっています。当初は同社の関連組織で劇場版とTVシリーズを構想して製作されたものの中断となっていた作品を再始動し、新規のエピソード16話を足して完成させたものである。
日本ではビデオソフト化がなされておらず視聴が、困難なアニメ作品となっています。しかし、フランス・イタリア・スペイン・イランで放送がされました。また、1989年にフジエイトの滝山正夫氏が、アメリカのen:CelebrityHomEntertainmentに配給し、約90分の総集編として英語吹替のビデオソフト「en:Serendipity the Pink Dragon」として発売されました。
【ピュア島の仲間たち・制作、放送データ】
プロデューサー:高橋茂人
原作 文:ステファン・コスグロー
絵:ロビン・ジェームス
物語シリーズ構成:松木功
チーフディレクター:大貫信夫
アニメーションキャラクター設計:小田部羊一
音楽:渡辺岳夫
担当プロデューサー:安達登
作画監修:富沢和雄 → 岡豊、百瀬義行、小田部羊一
美術監督:西芳邦 → 海老沢登代
作画:古瀬登、飯村一夫、米川功真、日下部光雄、後藤隆幸、西城隆詞 ほか
色指定:獅子丸一平、北村喜久子、黒川恵、井口則子、勝沼まどか
撮影:虫プロ、柳沢邦延
編集:掛須秀一
録音監督:山田悦司
オープニングアニメーション:ドオタク
エンディングイラスト:林忠
制作担当:若尾博司 → 皆川卓哉
制作進行:松田喜明
設定制作:今井広美
制作協力:シャフト、タマプロダクション、スタジオユニコーン、ドラゴンプロダクション
企画・制作:瑞鷹エンタープライズ、協和広告(※オープニング上のクレジット)
制作・著作:瑞鷹エンタープライズ(※エンディング上のクレジット)
放送期間:1983年7月1日から同年12月23日 全26話
放送局:日本テレビ系
オープニングテーマ - 「ピュア島の仲間たち」
歌 - 原めぐみ / 作詞 - 井沢満 / 作曲 - 渡辺岳夫 / 編曲 - 松山祐士
▲セレンディピティ物語 ピュア島の仲間たち (Serendipity the Pink Dragon) ED
エンディングテーマ - 「青い海のビギン」
歌 - 佐野翔子 / 作詞 - 山上路夫 / 作曲 - 渡辺岳夫 / 編曲 - 松山祐士
『魔法の天使クリィミーマミ』は、スタジオぴえろ制作のテレビアニメ作品です。前年の『魔法のプリンセス ミンキーモモ(第1作)』の制作を担当した読売広告社が、『モモ』に続く魔法少女物として『はずんでクリィミーマミ』というタイトルで企画しました。葦プロダクションに替わるアニメ制作会社として、当時『ニルスのふしぎな旅』、『うる星やつら』のヒットで名を知られ始めていたスタジオぴえろが選ばれ、ぴえろ魔法少女シリーズの第1作として放送されることになりました。
魔法少女アニメに芸能界というこれまでにない要素を取り入れ、また主人公の声を当時15歳で、本作品の主題歌がデビュー曲となるアイドル歌手の太田貴子が担当しました。当初は全26話の予定でしたが、本作は視聴者からの人気もよく、それに応えて52話まで延長、さらにOVAで続編が制作されました。
放送開始から25周年の節目となる2008年より、リアルタイム世代や10代から20代女性向けのアパレル市場を中心に本作品のリバイバル人気が高まっており、以下の関連商品が出ている。
【魔法の天使クリィミーマミ・製作、放送データ】
製作:布川ゆうじ
原案・構成:伊藤和典
キャラクターデザイン:高田明美
音楽:馬飼野康二(OPクレジット表記では馬鵜野康二)
美術監督:小林七郎
作画監督(総作画監督):河内日出夫
動画:洞沢由美子 ほか
音響監督:藤山房延
撮影監督:若菜章夫
現像 - 東京現像所
チーフディレクター:小林治
オープニング・エンディングアニメーション:もとやまゆうじ、阿部司(後期エンディング)
プロデューサー:堀越徹(日本テレビ放送網※フィルム上はノン・クレジット)、大野実、伏川政明(スタジオぴえろ) → 鈴木義瀧(スタジオぴえろ)
制作:スタジオぴえろ
放送期間:1983年7月1日~1984年6月29日 全52話
放送局:日本テレビ他
森沢優は、ちょっぴりおませな小生意気な年頃の、10歳の女の子です。幼なじみの大伴俊夫にひそかに想いを寄せているが、肝心の本人にはいつも子ども扱いされてばかりです。
ある日、夢嵐によって道に迷っていたフェザースターの箱舟に遭遇し、夢の世界フェザースターの住人である妖精ピノピノと出会います。優はピノピノから船を助けてくれたお礼として、1年間の期限付きで魔法のステッキを授かると共に、猫の姿を借りた使い魔ポジとネガをお目付け役としてあずかります。
調子に乗った優はさっそく魔法の力で16歳の成長した少女の姿に変身し、何も知らない両親や俊夫をからかって、イタズラを楽しんでいました。ところが、街を歩いているところを芸能プロダクション「パルテノンプロ」の社長・立花慎悟の目に留まり、半ば強引にスカウトされ、歌手デビューすることになってしまいます。しかもあろうことか、たちまち大人気アイドル・クリィミーマミとして活躍することになった優ですが、俊夫がマミの大ファンになってしまいます。自分自身のもう1つの姿であるマミを交えた奇妙な三角関係に悩みながら、優は、昼間は小学生、学校が終われば人気アイドルという二重生活に奔走することになってしまうのでした・・・
👇エピソード1話はこちらから。
♬本作品の主題歌/挿入歌は、作中では、クリィミーマミ及び綾瀬めぐみのリリース曲として扱われています。
オープニングテーマ 「デリケートに好きして」
作詞・作曲 - 古田喜昭 / 編曲 - 大村雅朗 / 歌 - 太田貴子
エンディングテーマ 「パジャマのままで」(第1話 - 第27話、最終回)
作詞・作曲 - 古田喜昭 / 編曲 - 大村雅朗 / 歌 - 太田貴子
2011年の公式トリビュートアルバムでは遠藤綾がカバーしています。
LOVEさりげなく(第28話 - 第51話)
作詞 - 三浦徳子 / 作曲 - 小田裕一郎 / 編曲 - 西村昌敏 / 歌 - 太田貴子
B'z結成前の松本孝弘がギターで参加しています。
『超時空世紀オーガス』は、1983年7月から1984年4月まで、毎日放送を制作局としてTBS系各局で放送されたSFアニメ作品(ロボットアニメ)です。
大ヒット作『超時空要塞マクロス』の後番組として製作された、「超時空シリーズ」第二作。スタジオぬえ、アートランドに在籍していたスタッフが『マクロス』に引き続き登板したが、『マクロス』製作の中心的人物であり、同作の劇場版の監督に就任した河森正治氏は本作には参加していません。制作は、前作のタツノコプロから東京ムービー新社に交代。
ここでは、全6話構成のOVA作品として1993年から制作・販売された続編『超時空世紀オーガス02』に若干ふれています。
【超時空世紀オーガス・ストーリー】
本作は、異色の作品を世界をもっています。まず、その世界観をみるために、本作のストーリーから紹介します。
西暦2062年、地球は軌道エレベータの所有権を巡り、2つの陣営に分かれて争っていました。桂木桂(かつらぎ けい)が所属する自由宇宙軍(フリーダム・スペース・コープス)は、最新のD兵器、時空震動弾を使用して軌道エレベータのエネルギープラント破壊作戦を実行します。だが、相手陣営が激しく抵抗し。撤退せざるを得ない状況になってしまいます。憤慨した桂は未調整のため起爆を中止して破壊命令が下った時空震動弾を独断で作動させてしまいます。
その結果、暴走した時空震動弾により時空が混乱し、世界は相剋界(そうこくかい)に包まれ、あらゆる多元世界の混じった例えていえば、パッチワークのような世界、「混乱時空」と化してしまったのです。そして桂自身も時空転移に巻き込まれ、時空振動弾破裂の20年後、混乱時空世紀20年(西暦でいえば2082年)の世界に飛ばされてしまいます。
桂はエマーン人の隊商に拾われ行動を共にすることになってしまいます。しかし、桂は混乱時空修復の鍵となる「特異点」とみなされ、各勢力の争奪戦にさらされる特異点としてターゲットになってしまいます。さらに、もう一人の特異点、オルソンはチラムのエースパイロットとして桂の前に立ちはだかるこtになってしまいます。過去と現在が複雑にからみあい、時空再生に向かって桂木桂は、オーガスを追い立てます・・・
【超時空世紀オーガス・制作、放送データ】
企画:大西良昌
プロデューサー: 向坪利次
原作:スタジオぬえ
原作協力:アートランド
連載:てれびくん、一部の幼児向け雑誌、アニメマガジン
チーフ・ディレクター:石黒昇、三家本泰美
シリーズ構成:松崎健一
シリーズ構成協力:宮武一貴、大野木寛
キャラクター・デザイン:美樹本晴彦
メカニック・デザイン:宮武一貴
メカニック・デザイン協力:石津泰志、千葉昌宏
美術監督:山本善之
撮影監督:沖野雅英 (上田雅英)
音楽:羽田健太郎
音楽監督:鈴木清司
音響監督:伊達渉
選曲:合田豊
音響効果:横山正和
録音製作:東北新社
文芸:山崎敬之
現像:東京現像所
製作:毎日放送、東京ムービー新社
放送期間:1983年7月3日~1984年4月8日 全35話
放送局:毎日放送、TBS
【超時空世紀オーガス・時空震動弾とは何ぞや?】
物語の始め、桂木桂とオルソンの居た世界で、開発された自由宇宙軍(フリーダム・スペース・コープス)の兵器「ディメンショナル・ウェポン」です。ABC兵器(核兵器、生物兵器、化学兵器)に次ぎ、通称「D兵器」と呼ばれています。効果範囲内の対象を別の時空へと吹き飛ばす次元兵器。
当初敵国との軌道エレベータの所有権を巡り、時空震動弾を用いて軌道エレベータのエネルギープラント破壊作戦を敢行するが、元々空想上の理論でしか確立されていなかった。実戦における初の起爆で、桂木桂の手で未調整のまま作動させてしまった結果、暴走した時空震動弾は、周囲の並行世界をも巻き込んで、混乱時空を発生させてしまいました。
【超時空世紀オーガス・起動エレベーターとは何ぞや?】
桂とオルソンの居た世界で建造された宇宙空間へと繋がる超巨大建造物で、エレベーターを使用することで極めて低コストで宇宙空間へと行くことができるのです。全長約8万km、高度4万kmにはスペースアイランド、途中には中継ステーションが複数あります。外壁には自衛用としてビーム砲が、多数装備されミサイル迎撃ができます。物語当初、敵国との軌道エレベータの所有権を巡り、桂とオルソンの所属する自由宇宙軍(フリーダム・スペース・コープス)が時空震動弾を用いて軌道エレベータのエネルギープラント破壊作戦を敢行するが、未調整のまま起動させてしまったために頂上の宇宙空間に『大特異点』を作ってしまうことになります。
最終決戦時、度重なる時空転移と老朽化により中腹部分より崩壊してしまいます。最後、桂とオルソンが大特異点へ突入する際は時空変換装置に乗り込み、高度4万km以下に存在する中継ステーションから宇宙空間へ飛び出し、スペースアイランドが大特異点に衝突する直前に大特異点に突入し、時空創造を行うことができました。
『オーガス02』の世界になると、ムーのロボットの残党勢力地域「テリトリー」に点在していますが、あまりの兵力に近づけないでいます。生き残って同じ時代に飛ばされた大尉が、崩落した中腹部分の頂上にラボを建造、時空振動弾とオーガス02を200年かけて建造しており、オーガス02でしか侵入できません。
▲(BD)超時空世紀オーガス(ORGUSS) OP
▲超時空世紀オーガス ED [STEREO]
【サイコアーマー ゴーバリアン】
『サイコアーマー ゴーバリアン』は、1983年7月から同年12月まで、テレビ東京系で放送されたテレビアニメ(ロボットアニメ)作品、およびそれに登場する巨大ロボットです。リアルロボットとスーパーロボットの特徴を組み合わせたヒーローロボット(サイコアーマー)に超能力アクションを加えたテレビアニメ作品です。
原作は永井豪とダイナミック企画で、『グロイザーX』以来のテレビ東京とナック製作の作品となりました。
放映当初は、70年代に席巻したスーパーロボットアニメからリアルロボットアニメへと移行していた時でもあり、そうした両ジャンルに活かされているシーン(『マジンガーZ』をアレンジした主役メカのゴーバリアンのデザインや、『機動戦士ガンダム』の設定にあるスペースコロニーの登場など。)が混じり合ったり、それがストーリーに出てくるのが特色となっています。ナックが製作した最後のロボットアニメ作品となります。グロイザーXと同様にマジンガーシリーズやゲッターロボシリーズなどの従来の永井豪の作品とは完全に独立した作風です。そのためメディアへの露出は少なく、現在まで、リメイクやスーパーロボット大戦シリーズなどへの登場例はありません。。
【サイコアーマー ゴーバリアン・制作、放送データ】
原作:永井豪とダイナミック企画(連載誌:『てれびくん』(小学館))
企画:西野聖市(ナック)
プロデューサー:江津兵太(テレビ東京)、外崎清→戸井田博史(ナック)
シリーズ構成:荒木芳久
総監督:奥田誠治
原画・動画:ドラゴンプロダクション、みゆきプロダクション、スタジオコクピット、アニメアール、創映、スタジオワールド、他
動画作監:坂井文夫、古宮尚彦
キャラクター原案:永井豪
キャラクターデザイン:福田皖
メカニックデザイン:たてば沢樹
美術監督:鈴木森繁
美術設定:番野雅好
色指定:松浦賢子、井口則子
撮影監督:清水洋一(ティ・ニシムラ)
編集:米内山順子、塩崎久子
現像:東京現像所
音楽:矢野立美
製作:テレビ東京(※第8話より参加)、ナック
製作期間: 1983年7月6日~同年12月28日 全26話
放送局:テレビ東京他
【サイコアーマー ゴーバリアン・ストーリー】
異次元宇宙から謎のガラダイン軍が地球を狙っていました。防衛隊が出撃するも、ガラダイン軍の戦闘機であるフラインジャー編隊と、巨大戦闘ロボットジェノサイダーの前には圧倒的な力の差があり、苦戦を強いられていました。
これに対抗すべく彼らと同じ異次元の科学者ゼクー・アルバは、地球のサイコ・ジェネス(無から物質を生成する能力)の持ち主たちを超能力戦士として集結させます。彼らの超能力で創造される巨大ロボットはサイコアーマーと呼ばれ、強大な戦闘能力と自己再生能力を持っていました。主人公イサムは自ら生成したサイコアーマー「ゴーバリアン」でガラダイン軍に戦いを挑んでいきます。
▲Psycho Armor Govarian サイコアーマー ゴーバリアン OP 1983
オープニングテーマ - 「孤独の旅路」
▲Psycho Armor Govarian サイコアーマー ゴーバリアン ED 1983
エンディングテーマ - 「ララバイ」
2曲ともに、作詞 - 貴智明 / 作曲 - 井上俊次 / 編曲・歌 - ネバーランド / レーベル - キングレコード
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