◆日本のテレビアニメ昭和徒然史(96回)ウッスラパー編の今回は、1984年(昭和59年)上期(7月~12月放送開始分)PARTⅠをご紹介します。
【超時空騎団サザンクロス】
『超時空騎団サザンクロス』は、1984年4月から同年9月まで、毎日放送を製作局として、TBS系列ほかで放送されたテレビアニメ作品です。
『超時空要塞マクロス』『超時空世紀オーガス』に続く超時空シリーズ第3弾にして最終作となります。SF作品分類ではファーストコンタクト物に当たり、惑星グロリエを襲う異星人ゾル人との戦いを若い3人の女性職業軍人を通して描いています。前作『超時空世紀オーガス』の不振から心機一転を図るため、主要制作スタッフを総入れ替えし、当初は全39話を予定していたが、視聴率は低迷し、16話分のエピソードを残したまま番組が打ち切りとなってしまいます。このため、ゾル人の起源などのストーリーの核心部分が最後まで明かされないままとなっています。
【超時空騎団サザンクロス・制作、放送データ】
制作:吉田健二
プロデューサー:中野政則、井上明
チーフ・ディレクター:長谷川康雄
シリーズ構成:鳥海尽三
キャラクターデザイン原案:湖川友謙
キャラクターデザイン:園田美世
サブキャラクターデザイン:ビーボォー(北爪宏幸ほか)
総作画監督:新井豊
メカデザイン:アンモナイト (デザイン集団) / 小川浩、大倉宏俊、小野隆嗣
美術監督:新井寅雄
タイトルロゴマークデザイン:杉澤英樹
録音ディレクター:本田保則
音楽:佐藤健
文芸:庄司菜穂子
OP / ED:金山明博 / 田辺由憲
製作:タツノコプロ、毎日放送
放送期間:1984年4月15日~同年9月30日 全23話
放送局:TBS系列
【超時空騎団サザンクロス・ストーリー】
21世紀末、地球は戦争等により自然環境が破壊、汚染され、居住不可能になってしまい、人類は「マルス・ベース」、「ジュピター・ベース」を介し、新天地を目指していました。近隣のプロキシマ・ケンタウリ恒星系の惑星「リベルテ」の開発にめどがつき、人類は種としての生存の可能性を拡げるべく、次の殖民星開拓を目指します。開拓拠点母星「リベルテ」に次ぐ新たな植民地として開拓されつつあるエリダヌス座イプシロン恒星系の惑星グロリエは、人々が住む都市部を離れると荒野と砂漠が広がる過酷な環境であったが、資源・食料などの必需物資の自給もようやく可能となり始めていたのです。
西暦2120年のある日、突如惑星の衛星軌道と上空成層圏に異星人「ゾル」が率いる大規模な宇宙船団が現れ、惑星の明け渡しを要求してきたのです。
到底受け入れられない要求を前に開戦を余儀なくされ、惑星グロリエの警備と守備を司る開拓惑星軍「サザンクロス軍」( Army of the Southern Cross, ASC )は、開拓母星である殖民惑星「リベルテ」からの支援を受けられず、[6]独力で全く正体不明の敵、ゾルを迎え撃たなければならない状況に陥ってしまうのです。危機を迎えたサザンクロス軍。その中には奔放ながら持ち前の行動力で物事に立ち向かう戦略機甲師団の分隊長「ジャンヌ・フランセーズ」少尉、男勝りで姉御肌の宇宙機甲隊の中隊長「マリー・アンジェル」少尉、規律と職務に忠実な参謀本部直属・憲兵隊の「ラーナ・イザヴィア」少尉、そしてジャンヌの部下の面々といった多くの若者たちがいた。
彼女らの前に現れる「ゾル」の人造「生物材料工学」構造と駆動系を持つ人型機動兵器「バイオロイド」の操縦士「サイフリート」とは何者なのか、そして、同じ姿をした者が常に3人1組として行動する三位一体のゾル人の秘密、「生命の花」とゾル人の関係、ジャンヌの部下「ボウイ・エマーソン」上等兵と出逢った異星人の民間人音楽奏者「ムジカ(ムジエ、ムゼル)」の正体、地球人が開拓した惑星グロリエが異星人ゾル人の故郷というのは真実なのかといった謎がせまってくるのでした。
アニメ 配信 - 【公式】dアニメストア で視聴できます。
▲超時空騎団サザンクロス op
オープニングテーマ - 「星のデジャ・ブー」
歌 - 鹿取容子 / 作詞 - 三浦徳子 / 作曲・編曲 - 佐藤健
▲超時空騎団サザンクロス ED [STEREO]
エンディングテーマ - 「約束」
歌 - 鹿取容子 / 作詞 - 三浦徳子 / 作曲・編曲 - 佐藤健
【魔法の妖精ペルシャ】
『魔法の妖精ペルシャ』は、1984年7月から 1985年5月まで、日本テレビ系列(NNN・NNS)で放送されたテレビアニメ作品です。『魔法の天使クリィミーマミ』に続く、スタジオぴえろ製作によるぴえろ魔法少女シリーズ第二弾です。シリーズ中唯一の原作付き作品であり、また主役に本職の声優を起用した唯一の作品でもある。
アフリカ育ちの少女・速水ペルシャが、日本に帰国する途中、妖精から魔法のアイテムを託され、妖精の国・ラブリードリームを救うために、魔法の力で愛のエネルギーを集める物話です。
原作は青沼貴子さん作の『ペルシャがすき!』ですが、これはターザンのパロディ的なスラップスティックコメディであり、魔法絡みの要素は一切登場しません。またアニメで原作の面影を残しているのは、数人のレギュラーキャラクターの設定と初期数話のみで、内容的にはほぼオリジナル作品と言えると思います。そにため本作品に於いては原作ではなく「原案」という扱いになっています。
【魔法の妖精ペルシャ・制作、放送データ】
製作:布川ゆうじ
原案:青沼貴子(集英社 週刊マーガレット連載『ペルシャがすき!』より)
オープニングアニメーション:江村豊秋、加藤鏡子
エンティングアニメーション:古瀬登、洞沢由美子
構成:富田祐弘
キャラクターデザイン:岸義之
タイトルデザイン:杉澤英樹
制作担当:津布久仁子
アシスタントプロデューサー:深草礼子
美術監督:中村光毅、三浦智
音響監督:藤山房延
撮影監督:杉村重郎
音楽:馬飼野康二
現像 - 東京現像所
チーフディレクター:安濃高志
プロデューサー:堀越徹(日本テレビ放送網)、大野実(読売広告社)、伏川政明(スタジオぴえろ)
制作:スタジオぴえろ
※「制作著作:日本テレビ、スタジオぴえろ」のクレジットはフィルム上は存在していない。
放送期間:1984年7月6日~1985年5月31日 全48話
放送局:日本テレビ系列
【魔法の妖精ペルシャ・ストーリー】
主人公の速水ペルシャは、アフリカで生まれ育った野性児です。11歳の夏に、両親の待つ日本にやってきました。日本に向かう航空機内で、異世界ラブリードリームに引き込まれ、 その妖精から「ラブリードリームを救うために愛のエネルギーを集めてほしい」と言われ、愛のエネルギーを集めるための魔法を授けられます。ペルシャを助けるお助け役として、アフリカからきたライオンのシンバ(開始早々に猫に変身)やラブリードリームのカッパたち(ゲラゲラ、プリプリ、メソメソ)、妖精のボンボンなどがいます。
小学生らしく無邪気なペルシャでしたが、第21話で妖精であるプリンセスフェアリと作曲家沢木研二の悲恋を知り、魔法ではどうにもならない現実の重みを知り、精神的に成長していきます。ペルシャは初めは幼なじみの双子の少年・室井学と力のどちらにも好意を持っていたが、友達のよよこと学の親密なシーンを目撃し、ペルシャは学のことが好きだと悟る。
ラブリードリームが、当面の危機を脱した頃、学と力のアフリカ行きが決まった。その騒動の中で学もペルシャを好いていることを知り、ペルシャは魔法の力を借りずに生きていこうときめたのでした。
★主人公のペルシャが、怒った相手に「ウッスラパー」と言ったり、言葉の語尾に「〜ですの」「やーの」「〜の」と付ける「ペルシャ語」と呼ばれる口癖が面白かったですね。それと本作は、魔法でもどうにもならない現実が描かれていて、沢木に恋するプリンセスフェアリが、妖精と人間の壁を乗り越えられないと嘆いて心を閉ざして眠りについてしまうシーンは、今でも覚えています。
▲魔法の妖精ペルシャ Op
オープニング主題歌
『見知らぬ国のトリッパー』(第1話~第31話)
作詞 - 佐藤純子 / 作曲・編曲 - 馬飼野康二 / 唄 - 岡本舞子
『おしゃれめさるな』(第32話~第48話)
作詞 - 秋元康 / 作曲 - 古田喜昭 / 編曲 - 馬飼野康二 / 唄 - MIMA
▲魔法の妖精ペルシャ ED1 [STEREO]
エンディング主題歌
『ラブリードリーム』(第1話~第31話)
作詞 - 佐藤純子 / 作曲・編曲 - 馬飼野康二 / 唄 - 岡本舞子
『だいすきシンバ』(第32話~第48話)
作詞 - 佐藤純子 / 作曲・編曲 - 馬飼野康二 / 唄 - 冨永みーな
【ふしぎなコアラブリンキー】
『ふしぎなコアラ ブリンキー』は、フジテレビおよびその系列局にて、1984年7月から同年12月まで放送されたテレビアニメ作品です(放送日は、キー局でのもの)。ぬいぐるみのコアラのブリンキーが動き出し、主人公の女の子・サンディーと共に活躍するSFメルヘンアニメです。
1984年の放送当時の日本は、コアラが大変な人気があり、本作の放送開始からおよそ3か月後に、『コアラボーイ コッキィ』(テレビ東京系)がスタートしたくらいです。
【ふしぎなコアラブリンキー・制作、放送データ】
製作:本橋浩一
企画:佐藤昭司
製作管理:中島順三
プロデューサー:遠藤重夫、田中栄子
監督:杉山卓
キャラクターデザイン:熊田勇
レイアウト監修:森康二
美術設定:工藤剛一
美術監督:高野正道
色指定:小山明子
撮影監督:森田俊昭(トランス・アーツ)
編集:瀬山武司、笠原義宏、上遠野英俊
音楽:小六禮次郎
録音監督:田中英行
整音:佐藤守
音響効果:依田安文
録音スタジオ:太平スタジオ
現像所:東京現像所
タイトル:道川昭、菊池久美子
制作デスク:千葉伸也
アニメーション制作:日本アニメーション
制作:日本アニメーション、フジテレビ
放送期間:1984年7月7日~同年12月28日 全26話
放送局:フジテレビ系列
【ふしぎなコアラブリンキー・あらすじ】
主人公サンディーの家に38年も海の底に沈んだままだった小包が届きます。それは行方不明になったおじいちゃんがおばあちゃんに送った荷物で、中にはコアラのぬいぐるみが入っていました。サンディーがぬいぐるみの鼻をこすると、ぬいぐるみは動き出して自分の名前がブリンキーだと話し始めます。ブリンキーが生きていることはサンディーとおばあちゃんだけの秘密。サンディーと仲良しになったブリンキーを異次元の国に連れ戻そうと、わがままなコアラの女の子プリンティもやってくるのでした。
▲ふしぎなコアラ ブリンキー OP ED FULL/Noozles Full Japanese Opening and Closing Tracks
オープニングテーマ - 『不思議 うふふ』
歌 - TARAKO / 作詞 - 石原信一 / 作曲・編曲 - 馬飼野俊一
エンディングテーマ - 『シャバダバだけど』
歌 - 古川登志夫 / 作詞 - 石原信一 / 作曲・編曲 - 馬飼野俊一
※上記2曲を収録したEPレコードは、キャニオン・レコードから発売された。
【銀河パトロールPJ】
銀河パトロールPJ は、フランスのProcidisと日本のエイケンの共同制作によるテレビアニメ作品です。
本作品は、1982年に制作1話25分の全26話になるSFアニメ作品です。地球が属するオメガ連盟と、カシオペア軍事共和国、強大なコンピューターに操られたロボット軍団など、銀河の大国同士の衝突が描かれています。Procidisが、1978年に制作した『Il était une fois... l'Homme』(アニメーション制作はタツノコ) に続く「Il était une fois...」シリーズの第二弾となり、キャラクターデザインは、前作のものを流用しています。ストーリーとデザインをフランスが、それ以後の実作業は日本が担当しています。エイケンでは続編の『Il était une fois... la Vie、邦題:生命の科学ミクロパトロール』以降も制作しています。
フランスでは1982年10月9日からFR3(フランスのテレビチャンネル、1972年開設)にて放送されました。日本では1984年7月から1984年8月にフジテレビで平日6:00 - 6:30に放送されました。その後、2006年6月にAT-Xで再放送されています。
【銀河パトロールPJ・制作、放送データ】
原案:アルバート・バレリイ(プロシーデス)
制作:村田英憲(エイケン)
翻訳:藤田観二
構成:渡辺米彦、一色弘安
脚色:野村正満、高屋敷英夫
コーディネーター:鷲巣政安
キャラクターデザイン:ルネ・ボルグ
メカニックデザイン:マンチュウ
作画監督:津野二郎
メカニック作画監督:国保誠
動画チェック:飯野孝、高島鉄雄、笠原真介
色彩設定:鬼沢富士男、中沢邦夫、原田伊佐央
美術監督:亀崎経史
撮影監督:飯塚進
音響演出:小山悟
音楽:ミシェル・ルグラン、馬飼野康二、武市昌久
効果:片岡陽三
調整:堀内勉
編集:川名雅彦、平田光宏、五月女孝男
プロデューサー:小室常夫(エイケン)、久保田栄一(フジテレビ)
製作:Procidis、エイケン、フジテレビ
放送期間:1984年7月17日~1984年8月22日 全26話(平日6:00~6:30)
放送局:フジテレビ系列
【銀河パトロールPJ・あらすじ】
様々な生命が共存するオメガ平和惑星連合の平和を守る銀河パトロールに所属するジム、女性プティ、ロボットのトムらが、宇宙船コスモポリタン号やコリブリ号に乗って、さまざまな事件に立ち向かっていきます。銀河パトロールPJ隊の彼らのすごい能力は、殺傷能力のある武器は使わないで、知恵と勇気で問題を解決して異業種生命体との共存へと導いていくのです。
アニメ 配信 - 【公式】dアニメストア で視聴できます。
▲銀河パトロールPJ OP ED
オープニングテーマ
「あしたの銀河へ」(歌:ピーカ・ブー) ※パイロット版
作詞 - 山川啓介 / 作曲 - 糸数カンジ / 編曲:武市昌久 / レーベル - キャニオン・レコード
「銀河の女王」(歌:松野達也)
作詞 - 伊藤アキラ / 作曲・編曲:馬飼野康二 / レーベル - キャニオン・レコード
エンディングテーマ
「愛の森」(歌:ピーカ・ブー) ※パイロット版
作詞 - 山川啓介 / 作曲 - 糸数カンジ / 編曲:武市昌久 / レーベル - キャニオン・レコード
「夜明けのプレリュード」(歌:松野達也)
作詞 - 伊藤アキラ / 作曲・編曲:馬飼野康二 / レーベル - キャニオン・レコード
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