◆日本のテレビアニメ昭和徒然史(110回)名作文学とアニメ編の今回は、1986年(昭和61年)上期(1月~6月放送開始分)PARTⅣをご紹介します。
【 青春名作アニメ全集】
『 青春名作アニメ全集』は、1986年4月から同年12月まで日本テレビ系列局 で放送されたテレビアニメ作品です。住友生命保険の一社提供。全34話(一部の書籍やサイトでは全35話とされているが実際は、全34話です)
【住友生命 青春名作アニメ全集・一口概要】
近代以降の日本文学作品をアニメ化して、それらを1週から3週に分けて放送していました。『世界名作劇場』を製作した日本アニメーションによる、『日本名作劇場』と言えるシリーズです。1985年の『小公女セーラ』のヒット以降、1980年代後半には名作文学を原作としたアニメ作品が多く作られていますが。日本テレビが日本アニメーションと共同製作した唯一のテレビアニメシリーズでもあります。
当時、住友生命の支店や代理店はこの番組以降、自社の提供番組のポスターを貼り出して大々的に宣伝していました。個人的には、日本生命でも「日生ファミリースペシャル」というアニメ作品シリーズがあったので、単純に対抗シリーズが登場してきたのか?と思ってしまいました(笑)
【住友生命 青春名作アニメ・制作、放送データ】
製作:本橋浩一
製作管理:高桑充
脚本:吉田憲二、中西隆三、宮崎晃、久貴千彩子、松田昭三、山田正弘、永原秀一、栗山静代、若杉光夫、三村晴彦
総監督:黒川文男
絵コンテ / 演出:高須賀勝己、葛岡博、植田秀仁、黒川文男、熊田勇、森田浩光、岡部英二、石黒昇、須田裕美子、大町繁、松島明子、近藤英輔、今沢哲男、北原健雄、杉山卓
キャラクター監修:森康二
キャラクターデザイン:椛島義夫、小林治、石森章太郎、小川博司、熊田勇、しまだひであき、ちばてつや、筒井百々子、森康二、村生ミオ、本宮ひろ志、清山滋崇、矢沢則夫、石之博和、アベ正己、白梅進、杉山卓
作画監督:小川博司、熊田勇、しまだひであき、石之博和、昆進之介、清山滋崇、飯村一夫、椛島義夫、野部駿夫、柳瀬譲二、矢沢則夫、北原健雄 他
美術監督:川本征平、窪田忠雄、河野次郎、多田喜久子、椋尾篁、柴田千佳子、山本順子、工藤剛一、高野正道、影山勇、金子英俊、田中静恵 他
撮影監督:森田俊昭、金子仁
編集:瀬山武司、笠原義宏、上遠野英俊、名取信一
現像:東京現像所
音楽:坂田晃一、山本純ノ介、島津秀雄、小六禮次郎
録音監督:藤野貞義
効果:フィズサウンド、松田昭彦
音響制作:音響映像システム
エンディングイラスト:林静一
アシスタントプロデューサー:田中栄子
プロデューサー:銀谷精一(日本テレビ)、大橋益之助(電通大阪支社)、佐藤昭司(日本アニメーション)
制作協力:スタジオジュニオ、メルヘン社、スタジオ雲雀、アートランド、スタジオ古留美、キタハラプロダクション
制作:日本テレビ、電通大阪支社、日本アニメーション
放送期間:1986年4月25日~1986年12月26日 全34話
放送局:日本テレビ系列
★原作を忠実にアニメ化し、1作品に当てられるのが1~3回と少なく、他の文学作品を原作にしたアニメと比べ、放送当時は地味な作風にみえます。しかし、本宮ひろ志が『坊っちゃん』、ちばてつやが『姿三四郎』、石ノ森章太郎が『屋根裏の散歩者』など江戸川乱歩作品三編、村生ミオが赤川次郎二作品と『人生劇場』、と第一線の漫画家がキャラクターデザインを担当しています。脚本に吉田憲二、若杉光夫、三村晴彦といったベテラン映画監督も参加。また『高野聖』では、妖術使いの女の声を、声優の仕事はほとんどなかった女優・真野響子さんが担当しているなど、スタッフ、キャストには力を注いでいます。また、『姿三四郎』『伊豆の踊子』『太陽の季節』など、映画化された作品が多いことも特徴。ナレーターは女優の木内みどりさんが担当しています。
▲Animated Classics of Japanese Literature 01 - The Izu Dancer [Raw Anime] (TV - 1986)
👆第一話 『伊豆の踊子』
▲坂田晃一作品集 ダ・カーポ / 青春は舟
エンディングテーマ - 「青春は舟」
作詞 - なかにし礼 / 作曲 - 坂田晃一 / 編曲 - 島津秀雄 / 歌 - ダ・カーポ(レーベル - 日本コロムビア)
この曲はダ・カーポのアルバムにはほとんど収録されず、アニメソングのコンピレーション・アルバムに収録されています。
【光の伝説】
『光の伝説』は、麻生いずみ作で「マーガレット」(集英社)にて連載された、新体操を題材にしたスポーツ漫画。及び、それを原作としたテレビアニメです。コミックは、全16巻。
1986年5月から同年9月まで、テレビ朝日系列にて放送されました。朝日放送(ABC)と、タツノコプロとの共同制作によるテレビアニメ作品です。また、企画には、読売広告社も関与している。望月智充の初監督作品。放送期間は僅か4ヵ月半に過ぎず、全19話と短命に終わっていますが、中盤ごろに番組改編が決定しており、そのスケジュールに合わせて第19話までの制作・放送を予定していた。そのため、打ち切りではありません。
【光の伝説・一口概要】
1985年から、1988年にかけて掲載された。主人公の上条光が、新体操の魅力を知り、日本のトッププレイヤーとしてソウルオリンピックに出場するまでを描く。物語当初は男子体操界のホープである大石(大石もソウルオリンピックに出場する)にあこがれていたが、音楽家で演技の伴奏をする夏川と恋愛をするようになり、ソウルでの演技で、二人の呼吸がぴったりとあったすばらしい演技(ただし、彼のボーカルがはいったので、規定に違反したというクレームがつく)をするところで作品は完結した。
【光の伝説・制作、放送データ】
製作:吉田健二(タツノコプロ)
原作:麻生いずみ
企画:嶋村一夫(読売広告社)、井上明、九里一平(以上、タツノコプロ)
シリーズ構成:園田英樹
キャラクターデザイン:橋本とよ子
メカニックデザイン:アンモナイト
音楽:川村栄二
録音ディレクター:清水勝則
オープニングアニメーション:浜崎博嗣
美術監督:多田喜久子
撮影監督:橋本和典
文芸担当:関島眞頼
制作担当:石川光久
プロデューサー:鍋島進二(朝日放送)、大野実(読売広告社)、由井正俊(タツノコプロ)
アシスタントプロデューサー:植田基生(タツノコプロ)
チーフディレクター:望月智充
制作協力:読売広告社(※ノンクレジット)
制作:朝日放送、タツノコプロ
放送期間:1986年5月3日~同年9月20日 全19話
放送局:テレビ朝日系列
【光の伝説・ストーリー】
愛香学園中等部二年生で、体は小さいけれど、新体操部員の上条 光がライバルである椎名葉月とともに天性の才能を伸ばし、世界を舞台に活躍する姿を描いています。新体操をとおしての成長の物語のメインとしていますが、光を想う二人の男子生徒との切ない恋愛模様もえがかれています。
▲光の伝説 OP [ハートの季節]
作詞 - 松井五郎 / 作曲 - 都倉俊一 / 編曲 - 川村栄二 / 歌 - 伊藤つかさ
▲光の伝説 ED [片思いのハミング]
作詞 - 松井五郎 / 作曲 - 都倉俊一 / 編曲 - 川村栄二 / 歌 - 伊藤つかさ
【サンゴ礁伝説 青い海のエルフィ】
『サンゴ礁伝説 青い海のエルフィ』は、1986年5月19日(月曜) 19:30~20:54 にフジテレビ系列局で放送された単発テレビアニメ作品です。フジテレビと日本アニメーションの共同製作。
フジテレビのこの時間帯は単発テレビドラマ枠である『月曜ドラマランド』の当てられていましたが、NTT提供の単発スペシャルアニメとして放送されました。キャッチコピーは「海はあなたに愛されたい」。
【サンゴ礁伝説 青い海のエルフィ・あらすじ】
未来の地球、それは400年前の洪水により陸地は殆ど水没した世界であり、残された人類は人工的に造られた海上都市で暮らしていた。12歳の少女エルフィは1歳上の兄アルカスと兄妹として育てられていたが、ある日、自分が水棲人である事に気づく。人間と水棲人が対立する中、エルフィは人間と水棲人の戦いを止めさせようと立ち上がる。
【サンゴ礁伝説 青い海のエルフィ・制作、放送データ】
製作:本橋浩一
製作管理:高桑充
企画:佐藤昭司、久保田栄一
プロデューサー:遠藤重夫、石川泰平
脚本:藤本信行
監督:黒田昌郎
場面設定:森康二
絵コンテ:森康二 ※ノンクレジット
作画監督:小川隆雄(サブキャラクター担当)、小泉謙三(メインキャラクター担当)
美術監督:沼井信郎
撮影監督:森田俊昭
作画:羽根章悦、才田俊次、OH!プロダクション、ドラゴンプロダクションほか
キャラクターデザイン:小田部羊一
メカニックデザイン:小泉謙三
音楽:渡辺俊幸
製作:フジテレビ、日本アニメーション
イメージキャラクター:佐藤亜里香
放送期間: 1986年5月19日 、単発放送
放送局:フジテレビ系列
★本作を視聴すると、以前紹介したマリンスノーの伝説(テレビ朝日)という松本零士原作の同名漫画を基にした単発テレビアニメ作品を連想してしまいました。当作と同じく、陸の人間と海の人間との対立を描いた作品で、海の上に人口都市を建設し、海洋都市として生活基盤を築く計画をしているシーンが在るなど、共通点が多くみうけられます。
▲種ともこ - Mermaid In Blue (1986)
「マーメイド・イン・ブルー」
作詞・作曲 - 種ともこ / 編曲 - 武部聡志 / 歌 - 種ともこ
オープニングテーマ・エンディングテーマ共通。
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