◆日本のテレビアニメ昭和徒然史(113回)君は小宇宙(コスモ)を感じたことがあるか!編の今回は、1986年(昭和61年)上期(7月~12月放送開始分)PARTⅢをご紹介します。
【Oh!ファミリー】
1986年10月6日から1987年3月30日まで『Oh!ファミリー』というタイトルでテレビアニメ化されました。全26話。本作は、日本ではDVD化まではされませんでしたが、海外ではDVD化されました。私は本作を当時数話しか視聴できませんでしたが、2000年には、NHKBS2の『BSアニメ劇場』でも放送され、26話視聴できた作品です。
ちなみに本作『Oh!ファミリー』の原作、『ファミリー!』は、渡辺多恵子さんによる日本の漫画作品です。『別冊少女コミック』(小学館)で1981年7月号から1985年9月号まで連載されていました。
【Oh!ファミリー・一口概要、あらすじ】
舞台はアメリカのカリフォルニア州。ロサンゼルスに住んでいるアンダーソン一家のもとに、ある日超お人よしパパさんの隠し子と名乗る少年ジョナサンと飼い犬のアダムが現れます。しかも、この少年の母親がパパの元カノだと知り、家族中が大パニック…かと思いきや、家族のほとんどが彼を受け入れてしまう。当然パパはショックで寝込んでしまう。そして、本作の主人公の一人納得のいかない長女のフィーは、彼に対して敵対心をむき出しにする。
主人公のアンダーソン家族の日常を描いたコメディータッチの家族ドラマで、なかなか面白い作品です~(^^♪
【Oh!ファミリー・制作、放送データ】
原作:渡辺多恵子
企画:西野聖市(ナック)
プロデューサー:江津兵太(テレビ東京)、久岡敬史(ナック)
製作担当:大嶽敏夫
シリーズ・ディレクター:落合正宗
アニメーションキャラクター・デザイン:佐々木文雄
総作画監督:土屋幹夫、小林勝利
美術監督:小板橋かよ子、長尾仁
撮影監督:森下成一
音楽:松井忠重
音響監督:山崎宏
現像:東京現像所
タイトルデザイン:マキ・プロ
キャスティング協力:アーツビジョン
製作協力:サンシャインコーポレーション・オブ・ジャパン、IVS音楽出版 ほか
製作 :テレビ東京、ナック(KnacK)
放送期間:1986年10月6日~1987年3月30日 全26話
放送局:テレビ東京系列
▲Oh! Family 01 with English Subs (Oh!ファミリー) v2
▲Oh! Family / Oh! Famirī / Che famiglia e questa Family / Oh!ファミリー: Japan Opening (1986) HQ
オープニングテーマ - 「カリフォルニア・ドリーミング」
歌 - 橋本潮(コーラス - こおろぎ'73) / 作詞 - 竜真知子 / 作曲 - 根岸孝旨 / 編曲 - 松井忠重
▲1986年 Oh!ファミリーED 「サニー・サイド物語」
エンディングテーマ - 「サニー・サイド物語(ストーリー)」
歌 - 橋本潮(コーラス - こおろぎ'73) / 作詞 - 竜真知子 / 作曲 - 和泉常寛 / 編曲 - 松井忠重
【オズの魔法使い】
『オズの魔法使い』は、テレビ東京系列局ほかで放送されていた、ライマン・フランク・ボーム著作の『オズ』シリーズを原作とするテレビアニメです。テレビ東京系列局では1986年10月から1987年9月まで放送されていました。
【オズの魔法使い・一口概要】
商社の伊藤萬とエノキフィルムが共同製作した作品になりますが、伊藤萬の倒産してしまっているので、以降はエノキフイルムに全権利が渡っています。
【オズの魔法使い・簡単あらすじ】
主人公のドロシーは孤児だけど、アメリカ・カンサス州の荒野(プレーリー)で農場を営むヘンリーとエム夫婦に引き取られ、後にヘンリーが貰ってきた子犬のトトと共に仲良く暮らしていました。だがある日、農場を襲った竜巻に家ごと巻き込まれ、トトと一緒にオズの国へ来てしまいます・・・
【オズの魔法使い・制作、放送データ】
企画:根来昭
制作:大場伊紘
原作:ライマン・フランク・ボーム
演出:殿河内勝(第1 - 41回)→斉藤博(第42 - 最終回)
プロデューサー:熊瀬哲郎
音楽:K.S YOSHIMURA、直居隆雄
キャラクターデザイン:関修一
設定:西田稔
美術:門野真理子
撮影:古林一太(旭プロダクション)
編集:小島俊彦(岡安プロモーション)
録音:オーディオ・プランニング・ユー
オーディオディレクター:浦上靖夫
効果:柏原満
整音:中戸川次男
スタジオ :A.P.U Studio
タイトル :南家講二
製作 - 伊藤萬(※ノンクレジット)、PANMEDIA CO.,LTD.
放送期間:1986年10月6日~1987年9月28日 全52話
放送局:テレビ東京系列局
▲오즈의 마법사 オズの魔法使い OP - (팬시 걸)ファンシーガール (야마노 사토코) 山野さと子
オープニングテーマ - 『ファンシーガール』
作詞・作曲 - 小坂明子 / 編曲 - 京田誠一 / 歌 - 山野さと子
▲魔法のクレヨン 大杉久美子
エンディングテーマ - 『魔法のクレヨン』
作詞・作曲 - 小坂明子 / 編曲 - 京田誠一 / 歌 - 大杉久美子、大杉恵麻
【ボスコアドベンチャー】
『ボスコアドベンチャー』は、1986年10月から1987年3月まで日本テレビ系列局で放送されていたテレビアニメです。よみうりテレビと電通大阪支社と日本アニメーションの共同製作です。
【ボスコアドベンチャー・一口概要】
ボスコの森に住むカエルのフローク、カメのタッティ、カワウソのオッターの3人が、気球船「ボスコ号」で妖精の王女・アプリコット姫を故郷のフォンテーンランドに送り届ける模様を描いた冒険アニメーションです。
イタリアの童話作家トニー・ウルフによる絵本『ボスコの森の住人たち』(イタリア語: Le storie del Bosco)を原作とするアニメで、原作と同様に動物たちの生活を描く作品として企画されていたが、先に日アニが制作していた『宇宙船サジタリウス』が好評だったことを受け、原作にはいないアプリコット姫をヒロインとした冒険アニメーションに転換された作品です。各話のラストには、「今週のボスコ情報」などのタイトルでボスコの森の近況を伝える2~3分ほどのコーナーが設けられているが、これは当初の企画の名残である。
【ボスコアドベンチャー・あらすじ】
「命の水」を司る、妖精の国・フォンテーンランドのアプリコット姫は、悪の王・スコーピオンとその差し金であるフードマンによってさらわれてしまう。アプリコットを助けんとボスコの森に住むフローク、タッティ、オッターの3人はアプリコットを救出するも、アプリコットが次の金環食である「太陽の指輪」までに命の泉に戻って王位を継承しなければ、世界中の水が干上がってしまうことになる。行く手を阻むスコーピオンの魔の手をかいくぐり、3人はアプリコットを無事フォンテーンランドに送り届け、王位を継承させることができるのでしょうか?
【ボスコアドベンチャー・制作、放送データ】
原作:トニー・ウルフ(『ボスコの森の住人たち』)
監督:杉山卓
製作:本橋浩一
製作管理:高桑充
企画:佐藤昭司
キャラクターデザイン:関修一
メカデザイン:小泉謙三
美術監督:工藤剛一
色指定・検査:田原洋
彩色:スタジオ・キリー
撮影監督:森田俊昭
編集:岡安肇
ネガ編集:小島俊彦、中葉由美子
現像:IMAGICA
タイトル:道川昭
録音監督:田中英行
音楽:渡辺俊幸
音響効果:新井秀徳(フィズ・サウンド)
整音:佐藤守 ➡佐藤千明
録音スタジオ:映広スタジオ
制作デスク:小村統一、豊住政弘(第5・9・12・16・19・24話)
プロデューサー:諏訪道彦(よみうりテレビ)、大橋益之助(電通大阪支社)、遠藤重夫
制作:よみうりテレビ、電通大阪支社、日本アニメーション
放送期間: 1986年10月6日~1987年3月30日 全26話
放送局:読売テレビほか
▲Приключения Боско (1 серия)
▲(BD)ボスコアドベンチャー OP&ED
オープニングテーマ - 「ときめきはForever」
作詞・作曲 - 高橋研 / 編曲 - 井上鑑 / 歌 - 日髙のり子
エンディングテーマ - 「晴れた日にも愛をください」
作詞・作曲 - 高橋研 / 編曲 - 井上鑑 / 歌 - 日高のり子
【聖闘士星矢】
『聖闘士星矢』は、車田正美の同名漫画を原作としたテレビアニメ作品です。東映動画制作で、テレビ朝日系列にて毎週土曜日に放映。1986年(昭和61年)10月11日から1989年(平成元年)4月1日までの長期にわたる人気シリーズとなり、日本国外でも放映されました。
【聖闘士星矢・一口概要】
ナレーションは田中秀幸氏。冒頭で前回までのあらすじ紹介のあと、星矢役の古谷徹によるサブタイトルのタイトルコールがはいります。古谷は次回予告ナレーションも担当し、最後に「君は小宇宙(コスモ)を感じたことがあるか」というキャッチで締めくくられます。本作アニメシリーズは、雑誌連載直後から東映動画、バンダイ、集英社の本作の担当者の間でアニメ化の企画が動き出していたので、連載開始から1年と経たずしてテレビアニメ化が実現しました。さらに単行本第1巻発売を待たずして、雑誌上でアニメ化の決定が発表されました。このアニメ化の早さは当時、異例のことといわています。
バンダイがスポンサーの東映動画が手がけたテレビアニメは、多くのファンを獲得。原作漫画とともに星矢人気の原動力となりました。バンダイがスポンサーをした理由は、当時のバンダイの開発担当の村上克司によると、当時の開発本部長・杉浦幸昌が息子から原作漫画の面白さを薦められたことがきっかけといわれています。(車田監修 2001, pp. 148–150)
【聖闘士星矢・制作、放送データ】
原作:車田正美 (集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
プロデューサー:籏野義文、横山和夫 ➡森下孝三
シリーズ構成:小山高生、菅良幸
キャラクターデザイン:荒木伸吾、姫野美智
音楽:横山菁児
サントラ盤:コロムビアレコード
美術デザイン:窪田忠雄(第1話 - 第99話)➡ 鹿野良行(第100話 - )
美術:窪田忠雄、鹿野良行、大河内稔
音響効果:今野康之(スワラ)
選曲:佐藤恭野
シリーズディレクター:森下孝三 ➡菊池一仁
テレビ朝日プロデューサー:加藤守啓、川田方寿
アニメーション制作:東映動画(クレジット表記無し)
制作:テレビ朝日、旭通信社(第1話 - 第106話)➡ASATSU(第107話 - )、東映
放送期間: 1986年10月11日~1989年4月1日 全114話
放送局:テレビ朝日系列
【聖闘士星矢・あらすじ、大人気考察】
この物語は星矢がギリシャでカシオスと、ペガサスのクロスをかけて戦うところから始まります。パワーのあるカシオスが有利のように見えましたが、次第に星矢が盛り返して、カシオスからペガサスのクロスを勝ち取るのでした。
ところがその晩、星矢はカシオスの師匠であるシャイナの一味に襲われます。このときに星矢は初めてペガサスのクロスをまとい、その力でシャイナの一味を撃破します。シャイナのマスクを飛ばしたことがきっかけで、シャイナに命をねらわれることになってしまいます。
クロスを日本へ持ち帰った星矢を待っていたのは、日本のグラード財団の城戸光政およびその孫娘にあたる城戸沙織が手がけた、「銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)」という見世物の戦いでした。気の進まない星矢だったが、「見事優勝すれば、生き別れになった姉を探してくれる」という約束で、銀河戦争に出場します。銀河戦争に参加する予定のセイントは、星矢、紫龍、瞬、氷河、一輝、計10名である。この10名によって、最強のクロス、射手座のゴールドクロスを賭けての戦いが始まります。
ところが最後に到着したフェニックス・一輝の手によってゴールドクロスが奪われ、銀河戦争を続けることができなくなってしまったのです。一輝の手によって奪われたゴールドクロスは、一輝を慕う暗黒セイントたちがバラバラに持ち去っていました。星矢、紫龍、瞬、氷河はまったく同じ形の、真っ黒のクロスをまとった「暗黒四天王」と激しい戦いの末、ゴールドクロスを無事に取り返します。
私利私欲のために戦ってはいけないという、セイントの掟を破ったとみなされた星矢たちを、今度はシルバーセイントたちが襲い掛かる。リザドのミスティやケルベロスのダンテなど10人のシルバーセイントの中には、星矢の師匠であるマリンやギリシャでクロスを取り合った相手、カシオスの師匠であるシャイナもいた。
そしてセイントの中では最強といわれるゴールドセイントのアイオリアやシャカまでもが派遣されることになりました。
この戦いの中、かつて射手座のセイント・アイオロスが命がけで守った女神アテナが、城戸沙織であったことを知り、本当の敵はギリシャのサンクチュアリにいる教皇だということを星矢たちは知るのでした。
【聖闘士星矢・12宮編】
教皇と戦うためにサンクチュアリまでやってきた沙織と星矢たちですが、サンクチュアリに着いてすぐにトレミーの矢を胸に受け、沙織が倒れてしまいます。
星矢たちはその矢を抜いて沙織を助けられるのは教皇だけだと聞いて、12宮(12の星座の名を持つ宮殿)のさらに上にある教皇の間へ行こうとするが、黄金聖闘士が立ちはだかって行く手をさえぎられてしまう。
ブロンズセイントたちは傷つき倒れてもまた立ち上がってアテナを守ろうとする。最後に教皇の間へたどり着くと、そこに待っていたのは13年前から教皇に成りすまし、アテナの命を狙っていたふたご座の聖闘士、サガだった。
サガとの死闘の末に無事アテナが復活し、最後にサガが自決して戦いは終わります。
【聖闘士星矢・海王ポセイドン編】
世の中は平穏にみえたが、女神アテナの愛する地上を支配しようとたくらむ海皇ポセンドンが、地中海の海底神殿にアテナを連れ去ったことから、新たな戦いが始まります。海のそこにある7つの柱を守る海将軍(ジェネラル)との戦いに挑んだ星矢たちは、アテナをポセイドンの手から奪い返すことに成功します。この事件を画策したのはあの、ふたご座のセイント・サガの弟、カノンであった。カノンを改心させ、さらに海皇ポセイドンをアテナのつぼで封印することに成功し、再び災いが訪れることなく、平和が訪れます。
【聖闘士星矢・冥王ハーデス編】
そして、星矢たちが戦ったサンクチュアリの12宮に新たな侵入者が現れます。だがそれはかつて12宮を守るために戦った、死んだはずのゴールドセイントたちとかつての教皇・シオンでした。
なぜ彼らがハーデスからつかの間の命をもらってまで、サンクチュアリへ乗り込んできたのかというと、アテナにハーデスとの決戦のときが来たということを伝え、アテナのクロスを授けるためだった。すべてを察したアテナは自らエイトセンシズ(阿頼耶識、八識とも言う。普通の人は生前には気がつくことはない、特別な小宇宙)を発揮して、冥界の奥にいるハーデスの元へ向かいました。
ダンテの「神曲」をイメージした世界観で、瞬と一輝の兄弟に新たな悲劇が襲い掛かる。それは瞬がハーデスに選ばれた肉体の持ち主だったことである。しかし、アテナのセイントとして生まれた瞬は、自らの体ごとハーデスを討てと一気に懇願する。
そして、星矢たち最大のピンチを迎えた時、かつてのゴールドセイント12人の力を持って太陽の光を作り出し、冥界の一番奥の嘆きの壁を破壊します。冥界の一番奥の嘆きの壁の向こうは、選ばれたものだけが行くことを許される、エリシオンというところだった。アテナの血をうけたクロスをまとった星矢たちは、アテナにクロスを届けようとしていた。
ところが、生と死をつかさどる双子の神、ヒュプノスとタナトスを倒さなければいけなかった。そして、クロスをまとったアテナと、アテナの血を受けたクロスをまとったブロンズセイントたち、さらに星矢の犠牲によって冥皇ハーデスは倒された。これによって太陽は復活し、地上の本当の平和が訪れたのだった。
★『聖闘士星矢』が長期間の間、高い人気を得られたのは、登場してくるキャラクターたちが美形ぞろいであったこと、特に若い女性ファンを獲得していったことにあると考察します。特に『黄金聖闘士(ゴールドセイント)』が登場してくる12宮編では、圧倒的に主人公である星矢たち青銅聖闘士に加え、それを凌駕する人気を獲得しています。
神話やコスモ、などの仮想の話が真実のようにみえてくるのは、漫画では表現できないアニメーションの性質(色、音、速さ)を巧みに引き出し表現できているからにほかならないと考察します。そして闘いの勝ち負けを超えて、友情あり師弟愛あり、このサブキャラであるはずの『黄金聖闘士(ゴールドセイント)』の登場という、極めて大きな存在感が、本作を究極の人気まで高めたといえるでしょう。
▲Pegasus Fantasy - ペガサス幻想 OP 聖闘士星矢
オープニングテーマ(OP)「ペガサス幻想」(第1話 - 第73話)
作詞 - 竜真知子 / 作曲 - 松澤浩明、山田信夫 / 編曲・歌 - MAKE-UP
エンディングテーマ(ED)「永遠ブルー」(第1話 - 第73話)
作詞 - 竜真知子 / 作曲 - 松澤浩明、山田信夫、河野陽吾 / 編曲・歌 - MAKE-UP
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