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『AKIRA』

◆◆今日は1988年7月に公開された、長編アニメーション映画『AKIRA』の内容、感想などをご紹介します。
『AKIRA』(アキラ)は、大友克洋さんによる日本の漫画、およびそれを原作とするアニメ映画、ゲームをさしています。
ここでは、長編アニメーション映画『AKIRA』の紹介をします。

【AKIRA・概要】
長編アニメーション映画『AKIRA』は、1988年(昭和63年)に、日本で公開されました。
本作制作時にはまだ原作が連載中(4巻まで)の制作であったため、大友さんが自ら映画上映用に描き下ろした絵コンテをベースに、原作で言う3巻前後までの展開(鉄雄暴走・アキラ復活・ネオ東京の崩壊)の後、映画独自のラストに帰結する形でまとめられています。一方、クライマックスでの展開には原作のラストに通じる要素も多く含まれています。
映画製作費に、当時の日本のアニメーション映画としては破格の10億円をかけ、70mmプリント・総セル画枚数約15万枚を使用したとされています。アフレコではなくプレスコを採用して、会話のアニメートもできるだけ自然に見えるように作画(通常リミテッドアニメーションでの人物の口の動きは3種類であるが、この作品では、日本語の母音数と同じ5種類で描かれている)、ドクターの使用する波形センサーの動きなどは、当時、ほとんど採用例がなかった3DCGアニメーションとセル画の背景合成で再現するなど、贅沢な制作体制ですすめています。
同年12月のビデオ化にあたっては大友さんが、自ら200ものカットに手を加え、さらに1億円の巨額を投じ、撮影や音響効果を向上させた国際映画祭参加版としてリリースしています。スタッフやキャストの表記を全て英語に置き換えて、ハリウッド・リポーター選出の「大人向けアニメ映画ベスト10」において4位にランクインするなど絶大な人気を集めると共に、その後の大人向けアニメの先鞭をつける形となりました。
登場人物の感情や作品のイメージを演出する非常に重要な位置づけとされている劇伴は、芸能山城組が担当。ガムランやジェゴク、ケチャを使用した独特の楽曲は、劇伴の枠を超えた独自性を持ち、音楽面でも高い評価を受けています。

2019年に、新アニメプロジェクトの発表を受け、本作の4K画質によるリマスター版が製作されることになりました。35mmマスターポジフィルムから変換し、画質の向上に加え、山城祥二さんの指揮のもとに5.1ch音源のリミックスを実施しています。IMAXレーザーなどIMAXシアターが導入されている全国36館にて、2020年4月3日からリバイバル公開され、6月5日からは通常の映画館でも4Kリマスター版が上映されたました。さらには4K映像をドルビービジョンのHDR映像にリマスターを行い、全国7館のドルビーシネマでも12月4日に公開されました。

AKIRA.jpg

【AKIRA・ストーリー】
1988年7月16日、関東地方で「新型爆弾?」が炸裂し、第三次世界大戦が勃発します。それから31年後、2019年の新首都「ネオ東京」では、反政府ゲリラと軍(アーミー)との衝突が続いています。
不良少年の金田は、山形・甲斐・鉄雄といった仲間と一緒に、オートバイでの暴走に明け暮れる毎日を繰り返しています。ある日、暴走中に鉄雄が、タカシと衝突したことで警察に捕えられます。そして金田は留置所で出会ったケイに一目惚れしてしまいます。
bike.jpg
一方、事故をきっかけとして不思議な能力に目覚めた鉄雄は、同時に自我を肥大化させ、病院から脱走してしまいます。見知らぬ少年の幻覚や幻聴にさいなまれるようになります。鉄雄は怒りに任せて力を振るうようになっていきます。そんな鉄雄を軍は、アキラと並ぶ能力を秘めた実験体として管理下に置こうとします。しかし、それは幼児期から金田に庇護されてきた鉄雄のコンプレックスを刺激するだけでした。鉄雄を止めるべくタカシらナンバーズも直接、あるいはケイを介して鉄雄との接触を図りますが、拒絶されてしまいます。
金田はケイと共に、軍のラボに潜入して鉄雄を救おうとしますが、暴走した鉄雄に山形たちが殺されたことで、鉄雄との対決を決意します。鉄雄は、軍や暴徒を退けて、導かれるように2020年の東京オリンピック会場でアキラの封印を解きます。しかしそこにあったのは、分析のためにバラバラに分解され、冷凍保存されたホルマリン漬けの臓器だったのです。駆けつけた金田が鉄雄との対決に敗れる一方、軍の敷島大佐が「SOL」によるレーザー照射を実行。鉄雄はこれによって右腕を失うが、能力によって衛星軌道へ飛びSOLを破壊、墜落させます。鉄雄は右腕の代わりとして、瓦礫の破片を素材として義手を作り上げます。翌日、オリンピックスタジアムの玉座に座る鉄雄は、敷島大佐の説得を拒否します。この時鉄雄は、肥大する能力のコントロールを失いつつあり、その兆候が肉体にも現れはじめます。金田との最終決戦の末に制御不能となった鉄雄は膨張する肉と機械の塊のような怪物へと変貌を遂げてしまいます。カオリが真っ先に絞め殺される中、金田は辛くも脱出。暴走する鉄雄の肉塊がタカシ、キヨコ、マサルらナンバーズを飲み込もうとした瞬間、アキラが覚醒します。

アキラの力が、ネオ東京を破壊する中、鉄雄の救いを求める声に呼応するかのように、金田やナンバーズも相次いでアキラの光へ飛び込むのでした。
金田の脳裏によぎる、幼いころの鉄雄の記憶。そしてナンバーズから、人々の間にもアキラの力の目覚めが始まっていることを知らされた金田。鉄雄はナンバーズとアキラによって別世界へ運ばれ、金田はケイの呼び声で元の世界へ引き戻されます。夜が明け、スタジアムの瓦礫の山で辛うじて生き延びた金田・ケイ・甲斐は、廃墟の谷間をバイクで疾走、崩壊したネオ東京へ去っていきました。
akiras1.jpg
【AKIRA・製作、公開データ】
製作・著作:アキラ製作委員会(講談社・毎日放送・バンダイ・博報堂・東宝・レーザーディスク・住友商事・東京ムービー新社)
プロデューサー:鈴木良平、加藤俊三
原作・監督:大友克洋
製作:野間佐和子
助監督:竹内啓雄、佐藤博暉
脚本:大友克洋、橋本以蔵
作画監督:なかむらたかし
作画監督補:森本晃司
音楽監督:山城祥二
録音:瀬川徹夫
効果:倉橋静男
美術監督:水谷利春
撮影監督:三澤勝治
編集:瀬山武司
原画:福島敦子、井上俊之、大久保富彦、木上益治、沖浦啓之、坂巻貞彦、平山智、牟田清司、うつのみやさとる、竹内一義、江村豊秋、須藤昌朋、鈴木信一、植田均、富田邦、知吹愛弓、佐藤千春、瀬尾康博、時矢義則、二村秀樹、川崎博嗣、鍋島修、多田雅治、橋本浩一、岡野秀彦、堀内博之、長岡康史、仲盛文、大平晋也、北久保弘之、漆原智志、山内英子、梅津泰臣、高橋明信、寺沢伸介、本谷利明、柳野龍男、増尾昭一、小原秀一、金田伊功、河口俊夫、遠藤正明、松原京子、大塚伸治、田中達之、柳沼和良、金井次郎、高木広行、二木真希子、橋本晋治、高坂希太郎
テレコム・アニメーションフィルム
丸山晃一、道旗義宣、小野昌則、八崎健二、野口寛明、増田敏彦、矢野雄一郎、楠本祐子、青山浩行、滝口禎一、末永宏一、鷲田敏弥、富沢恵子
動画:中村プロダクション、ドラゴンプロダクション、テレコム・アニメーションフィルム
動画協力:OH!プロダクション、ガイナックス、スタジオダフ、スタジオディーン、MOOK、進藤プロダクション、玉沢動画舎、スタジオムサシ、スタジオLOOK、ファンタジア、ブーメラン、京都アニメーション、メルヘン社、ワープ、サムタック、スタジオぴえろ、手塚プロ、グループライナス、雷神フィルム、タイガープロダクション、スタジオ九魔、スーパースピリッツ、あすなろスタジオ、アニマル屋、マジックバス、アニメアール、ラジカルパーティー
色指定:山名公枝、池内道子、田中せつ子
仕上検査:塩谷典子、小川典子、柏倉由合子、立川照代
特殊効果:前川孝
仕上:遊民社
仕上協力:テレコム・アニメーションフィルム、I・Mスタジオ、大阪アニメ・スタジオ、スタジオロビン、イージーワールド、鈴木動画、スタジオ九魔、エムアイ、スタジオノエル、スタジオマリーン、オフィスネクストワン、スタジオLOOK、ファンタジア、ボビー企画
美術:海老沢一男、池畑祐治、大野広司
設定・レイアウト:渡部隆、田中精美
ハーモニー:高屋法子
背景:スタジオ風雅、スタジオユニ、獏プロダクション、石垣プロダクション、小林プロダクション
背景協力:ながやす巧
撮影:旭プロダクション、トムス・フォト
撮影協力:トランス・アーツ
CG制作:ハイテックラボ・ジャパン(協力 - 住商電子システム)
演出助手:石堂宏之、須藤典彦
編集助手:足立浩
クイックアクション:森田吾朗
(音楽)
作曲・指揮:山城祥二
演奏:芸能山城組
サウンドアーキテクト:蒲田恵司
音楽ディレクター:村本敬史、佐々木史朗
レコーディングエンジニア:依田平三、高田英男、吉岡恵一郎
ミュージックエディター:大野映郎
音楽制作:ビクター音楽産業、アキラ製作委員会
レコーディングスタジオ:ビクター青山スタジオ、アビラック ミュージックコミュニティセンター、昭和女子大学人見記念講堂
音響監督:明田川進
音響プロデューサー:島田十九八
録音:内藤幸恵、清家利文
効果:柴崎憲治(東洋音響)
録音担当:尾形浩三
音響担当:三間雅文
音響制作スタジオ:D.S.Dゆりーか
音響制作協力:マジックカプセル
タイトル:石田功
制作宣伝:水尾芳正、熊井良助
制作進行:松本文一、山路晴久、高橋伸治、末定智弘、新井実、吉田純哉
制作事務:信元敬子
制作担当 :角田研、池田陽一、横溝隆久
録音スタジオ:アオイスタジオ
現像:東京現像所
DOLBY技術協力:森幹生、極東コンチネンタル株式会社
制作スタジオ:アキラスタジオ
アニメーション制作:東京ムービー新社
協力:有限会社マッシュルーム、タイトー、ソニー、ベストバイク社、フリーランスプランニング、NTT、有限会社スタジオハード、White House、KADOYA、友&愛ビジネスコーポレーション、やまもと寛斎、チチヤス乳業、コダック・ナカセ、パイオニア
配給:東宝
公開:1988年7月16日
上映時間:124分
製作費:10億円
渡辺繁さんは、2020年に「製作費11億(10億円+インターナショナル製作費他)かかっていません」「盛り過ぎ」とこの金額を否定しています。ただ渡辺自身はアニメ映画版AKIRAにはクレジットされていません。
実際の製作費は「7億円程度」(ねとらぼ)─ 元バンダイビジュアル渡辺繁さんの指摘、並びに講談社の製作担当だった角田研さんの証言によると「当初の予算は5億円でしたが、最終的に7億円になりました」
配給収入:7憶5千万円
「邦画フリーブッキング配収ベスト作品」『キネマ旬報』1989年(平成元年)2月下旬号、キネマ旬報社、1989年、 171頁。

【AKIRA・登場人物、キャスト】
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👆おでこの広い鉄雄

金田 正太郎:岩田光央 
本作の主人公。2003年9月5日生まれ。16歳。第8区職業訓練校の生徒。バイクチームのリーダー格で、自称「健康優良不良少年」。自分専用に改造したバイク(盗品)を駆り、無為な暴走行為に費やす毎日である。そのすばしっこさや逃げ足の速さは、軍隊でも捕まえられないほど。
高い運動神経の持ち主で、走り屋としては度胸のある走りをする。また、鉄雄とは幼少からの幼馴染であり、イジメを受けやすい彼を庇護するような立場の親友として接していました。
ケイを助けたことで、反政府ゲリラと関わる。能力に覚醒し、薬物に溺れた鉄雄がリーダーとなったバイクチーム「クラウン」との抗争で、鉄雄を追い込み銃口を突きつけるも幼馴染ゆえに引き金を引くことができず、その結果目の前で山形を殺害される。これをきっかけに鉄雄を止める使命感を抱くが、まだ彼に対して情を捨てきれない面を残している。

8歳の時に母親が家出、9歳の時に父親が扶養責任能力無しと見做され養護施設入りする。半年後に入園してきた鉄雄と出会う。11歳で施設卒園後、寄宿制の中学校へ入学し鉄雄と離れる。12歳、校内で反抗的態度が目立つようになり、13歳で非行少年になるが、成績は中の上。14歳で警察沙汰で退校、職業訓練校へ編入。15歳、バイクチームを結成。

島 鉄雄:佐々木望 
もう一人の主人公。2004年7月29日生まれ。15歳7ヶ月(物語スタート時点)。41号とも呼ばれる。金田の幼馴染であり、金田のバイクチームで暴走中、タカシとの接触をきっかけに能力が覚醒。能力の爆発的な成長によりアキラに迫る力を手に入れ、世界を翻弄する。
何事においてもリーダーシップを発揮し喧嘩も強い金田に対し、幼少の頃から絶えず劣等感を抱いている。能力に覚醒した後は、それまでのおとなしかった性格が一変して凶暴な性格となる。大佐の研究所から脱走した後はネオ東京で破壊の限りを尽くし、多くの人々を殺害。今まで劣等感を抱いていた暴走族の仲間たちにさえ平然と手を出すまでになってしまい、山形を惨殺する。
大佐から研究所に戻るように説得されるが、タカシ、キヨコ、マサルのようになることを拒否。衛星兵器「SOL」による攻撃を受け、右腕を失ってしまう。能力を手に入れるまで金田のバイクに固執していたが、扱いきれずにエンストを起こしている。3歳の時に父親が生来の病弱から肺炎を起こし死亡。両親は正式な結婚をしておらず母方の実家では良く思われて居なかった。4歳で母親再婚。養子として他家へ行くが陰気な子として見られ敬遠される。8歳、養父母が実母へ返そうとするものの母は受け取らず養護施設へ。金田と出会う。11歳再度別の家の養子となり中学へ。12歳、登校拒否、家出が頻繁になる。13歳、小学校の生徒へいたずら、警察沙汰となり、学校へ行っていない。14歳、両親の説得で職業訓練校へ。金田と再会しバイクチームに入る。
ケイ:小山茉美 
本作ではヒロイン的存在。反政府ゲリラの少女。兄の後輩である竜とは息の合ったコンビで、当初は竜を慕っていた。
生年月日は2002年3月8日。グラフブックより。金田より年上と思われ、金田を子供扱いする。原作・アニメ版いずれにおいても偶然出会った金田に窮地を救われ、言い寄られるのを拒否しつつも行動を共にするようになる。原作ではネオ東京崩壊後、ミヤコによって彼女らの能力の触媒となる能力を見いだされ、自らの意思で鉄雄と対決する。
なお、原作内の金田宛の書き置きやアニメ版での絵コンテで「K」と記述されており、本名が明らかにされる場面はない。

竜:玄田哲章 
通称「竜(りゅう)」。根津率いる反政府ゲリラグループのリーダー。革命を信じて行動するが、幾度となく危機的な状況に陥る。原作では鉄雄と共鳴して力を発動させようとしたアキラを目の当たりにし、これを止めようとして発砲。弾け飛んだ力の余波で崩れた瓦礫に押し潰される。アニメ版では保身を図った根津に撃たれて致命傷を負った末、アキラの騒ぎを革命と勘違いしたまま死亡する。

敷島大佐:石田太郎 
42歳。軍の実質的な最高指揮官で、凍結封印されたアキラの管理者。自衛隊高官だった父親がアキラの災厄に遭って死亡したことから、アキラにこだわる。最高幹部会の一員でもある。

ドクター(大西):鈴木瑞穂 
大佐の下でアキラを始めとするナンバーズの研究管理を司る人物だが、研究に熱中するあまり、鉄雄のコントロールできないほどの成長を安全より優先してしまう。鉄雄の能力データの収集に夢中になり、結果としてアキラの力の開放に巻き込まれ、つぶされる観測トレーラーの中で圧死する。

マサル(27号):神藤一弘 
27号と呼ばれる。タカシ、キヨコと同じようにして8歳で成長が止まった。小児マヒを患っており、そのために念動力によって浮遊するカプセルに座って移動する。3人のナンバーズの中では大人に対する憧れが強く、スーツにネクタイを着用する。性格的にも冷静で落ち着いている。

タカシ(26号):中村龍彦 
26号とも呼ばれる。投与された薬品の副作用により8歳で肉体の成長が止まり、老化だけが進行した。3人の古いナンバーズの中では、宇宙戦争アニメーションなどのテレビ番組を好んだり最も性格的に幼く、外の世界に出てみたいという単純な理由から物語冒頭にゲリラの手引きで研究施設から脱走、鉄雄の能力覚醒のきっかけとなる。
一定以上の力を持つ実験体には番号が付けられ、手の平にもその番号が刻印されるため、通称「ナンバーズ」と呼ばれる。

キヨコ(25号):伊藤福恵 
25号とも呼ばれる。タカシと同じようにして9歳で成長が止まった。彼女の未来予知は93 - 95%の確率で当たり、ネオ東京崩壊も予知した。身体的にはひどく弱っており、寝たきりで自力で動くことはほとんどできないが、超能力で自分のベッドや自分自身を浮かせることができる。最初にケイを精神力で操り、鉄雄に対抗するが失敗、以降はその逃走を助けた。

カオリ:淵崎有里子 
当初は被災体験のショックから感情の発露も少なかったが、本来は明るく優しい性格であり、アキラの面倒もよく見ていた。鉄雄の同級生でガールフレンド。卑屈とも言えるほどに大人しい性格。力に目覚めた鉄雄の不安定な精神の拠り所となるも、暴走した鉄雄の肉体に取り込まれて圧死する。
アニメ版のメイキング映像『AKIRA PRODUCTION REPORT』では、「数少ないかわいらしい容姿のキャラクターのためか、スタッフからも人気が高い」と評されている。

山形:大倉正章 
2003年11月生まれ 。金田のバイクチームの特攻隊長的存在。チームで2番目に背が高い。腕っ節が強く気性が激しいものの、仲間に対しては義理堅く面倒見もいい性格。原作・能力を得た鉄雄に詰め寄ったことで惨殺される。
2歳、ヤクザの父親が逮捕され懲役25年。母親はホステスで生計を立て、4歳の時に別の男との間に弟が生まれる。5歳の時に母にまた別の男が出来、妹誕生。6歳、弟誕生。11歳、中学入学。母親は男を替え続け弟、妹を産み続ける。12歳、弟妹達の為に菓子類を盗み警察に捕まる。13歳、母が新興宗教に入り、この頃に家出する。14歳で職業訓練校へ。

甲斐:草尾毅 
2004年1月8日生まれ。金田のバイクチームのメンバー。160cmの鉄雄よりも更に小柄。ラフな服装の金田たちとは違い、ジャケットにタイといったトラッドな格好を好み、カオリが襲撃を受け服を破かれた際にはジャケットを掛けてやっていた。山形とよくつるんでおり、鉄雄によって山形が殺される場面を目撃した。
山形の死後、鉄雄へと挑む金田のサポートに回り、レーザー銃のバッテリー充電を行った。オリンピック会場へは避難民の群れに巻き込まれて移動できず、全てが終わった後、金田を救助するためケイと共に駆けつける。
父は建築業で良い家庭環境に恵まれる。7歳、私立小学校に入学、成績優秀。12歳で同私立中学校へ。13歳、父親が家出するも探し当てるが、「自分は同性愛者であり、今まで家族をだましていたのだ……」と告白を受ける。14歳、卒業していく先輩達に総代として「人生はジョークか」と題する文章を読み停学になる。一週間後退学届を提出し自ら職業訓練校へ。

根津:大竹宏 
野党に属する政治家で最高幹部会の一員。表ではミヤコの教団の力を背景に政界工作を、行う。裏ではケイの反政府ゲリラに資金を与え指導している。ミヤコを利用している事を完全に見透かされており「ネズミ」と揶揄されている。大佐の起こしたクーデターにより失脚。混乱のさなか心臓発作を起こして死亡する。

ミヤコ:北村弘一 
宗教団体を指導する老婆。かつてアキラの力を目の当たりにして失明するも、強い感応力で他人と視覚を共有することができる。鉄雄をアキラと思い込み、軍を蹴散らしながらアキラの下へ向かう鉄雄の後を追うも、鉄雄が道路橋を破壊した際に巻き込まれ、落下する炎上車に巻き込まれる。橋での行進時、輿の上で「おぉ清浄の炎よ 汚濁の街を焼き払い、我らの穢れた心を焼き尽くすがよい 死を恐れてはならぬ、その身を炎で清めるのだ」と大衆に演説していたが、橋の崩落に直面した際は情けなく助けを求めていた。
検査官:池水通洋 
渡辺:荒川太郎 
アニメ版でのみ登場。脇役であるが金田チームのうちの一人。丸刈りで眼鏡をかけている。転倒した鉄雄に対して「ったく、遊んでんじゃねェぞ、こらァ!」と怒鳴った。公式資料集「アキラ・アーカイヴ」にて名前が判明。
桑田:岸野幸正 
アニメ版のみ登場。金田チームの一人。垂れ目で身長が高い。腕まくりをしている。
竹山:平野正人 
アニメ版のみ登場。金田チームの一人。少し髪の長い少年。ヘタなギャグにもすぐ吹き出す。名前の出典元は同じ。
島崎:岸野幸正 
ゲリラ 
アーミー:田中和実 
崎山技師:加藤正之
春木屋店長:秋元羊介 
少女A:藤井佳代子
少女B:豊島まさみ
少女C:大野由佳
その他:二又一成、塩屋浩三、小林通孝、梅津秀行、稲垣悟

★『AKIRA』は、UーNEXTで視聴可能です。

【AKIRA・作品の魅力】
『AKIRA』の凄いところは、日本アニメとしては異例の巨額な制作費を投じ、日本中から一線級のスタッフを集めて制作されたことです。この巨額の制作費に関しては、公開当時から34年経過の中でもあまり例をみません。アニメ映画は1億~3億円前後が一般的です。ジブリやプロダクション・アイジー(I.G)が制作するような高品質な作品になると、10億~20億円をかけるケースもあります。
大友監督は、漫画においても驚異的なデッサン力でリアル志向を追求していますが、御自身の画をアニメでも再現することを求め、緻密な作画と動きもリアルにこだわっています。
 『AKIRA』の作画は、「2コマ打ち」を基本として製作されています。「コマ打ち」とは、1秒間24フレームの中で、同じフレームを何コマ表示するのかを示したもの。日本の一般的なアニメは、基本的に「3コマ打ち」が描かれることが多いのですが、これは同じ画を3フレームに渡って使っているということを示しています。
このコマ打ちに関しては、以前ご紹介した記事を参考にしてください。


 同じ画が続くフレームが多いほど動きは制限され、少なければなめらかな動きを描けるわけですが、それだけ描かなければならない画の枚数は増えることになります。大友監督は、よりリアルな動きを追求するため「2コマ打ち」に挑戦し、人体の細かな動作を再現し、動きによって感情表現を追求したのです。結果、作画枚数が約15万枚と破格の作画枚数となりました。 (注:3コマ打ちが必ずしもなめらかな動きを作れないわけではなく、今日ではコマ打ちの枚数それぞれの特性が生かされ、様々なアニメで自然に見える動きが追求されています。また一つのアニメ作品の中でシーンによって様々な効果を狙ってコマ打ちの数を変えることもあります。)

 『AKIRA』の動きの緻密さが端的に見て取れるのはキャラクターの口の動き。一般的な日本のアニメでは、口の形は3種類程度ですが、本作では人間の口の動きをリアルに再現するため7種類に描き分けられており、セリフとのリップシンクも精密に作られています。また声優さんの声の芝居を先に収録し、その芝居に合わせて作画してゆく「プレスコ」方式を採用したことも日本のアニメとしては大変珍しい作品なのです。この「プレスコ」方式で製作された古い作品では『太陽の王子 ホルスの大冒険』(東映動画:1968年)、『おもひでぽろぽろ』(スタジオジブリ、1991年)、『平成狸合戦ぽんぽこ』(スタジオジブリ、1994年)、『耳をすませば』(スタジオジブリ、1995年)などがあげられます。
また、リアリティーへのこだわりはレイアウトにも表れています。広角レンズや望遠レンズを意識した描き分けをするなど、画でありながらカメラで撮影されたかのような映像を作り上げています。

 そして、なんといっても『AKIRA』には、強く印象づけられるクールなシーンやアクションが目白押し。主人公の金田がバイクでスライドしながら止まるカットはあまりにも有名で、数多くのアニメ作品がオマージュを捧げています。そのほかにも、走るバイクのテールライトが尾を引くように残像を残して描くなど斬新な演出が盛りだくさんで、後にアニメに多大な影響を与えています。本作をご覧になられたことのない方は、是非一度、鑑賞してみてください。


▲アキラ AKIRA(1988) 劇場予告編


【芸能山城組】アキラのテーマ / Akira "Kaneda's Theme" Extended Version

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