🔶今日のアニメの徒然小道から紹介したい作品は、過ぎ去った青春の頃のノスタルジーについかられてしまうアニメ作品、スタジオジブリのテレビアニメ『海がきこえる』です。
『海がきこえる』(うみがきこえる)は、氷室冴子さんによる小説。また、それを原作とした1993年にスタジオジブリが制作したアニメーション作品、及び1995年にテレビ朝日系列で放映されたテレビドラマのことです。ここでは、スタジオジブリのテレビアニメ作『海がきこえる』の作品紹介、考察、感想などを記します。
『海がきこえる』(うみがきこえる、英題:Ocean Waves)は、日本テレビ開局40周年記念番組として放送されたスタジオジブリ制作のアニメ作品です。1993年5月5日に90分間のスペシャルアニメとして日本テレビで放送された後、一部の日本テレビ系列局でも放映されました。
テレビ放映後に、いくつかの映画館でも上映され、2016年には限定2館の上映ながらアメリカでも劇場公開されていました。スタジオジブリ制作の長編作品の中では唯一のテレビアニメ作品であり、劇場用映画ではありません。なお、本作は芸術文化振興基金助成事業の一環として制作され、第31回(1993年度)ギャラクシー賞で奨励賞を受賞しています。
【海がきこえる・概要】
氷室冴子さんによる小説で、徳間書店のアニメ雑誌『月刊アニメージュ』に23回(1990年2月号~1992年1月号)にわたって連載されていました。のちに単行本として出版さています。高知を舞台に、地元の男子高校生と東京から転校してきた女子高校生との青春の軌跡を描き、スタジオジブリの映画「魔女の宅急便」のキャラクターデザイナー・作画監督であった近藤勝也さんが挿絵を担当していることも話題となり、若い世代を中心にじわじわと人気を集めました。雑誌連載で用いられた挿絵は、氷室さんの構想メモをもとに近藤勝也さんが描いたもので、氷室さん自身も近藤の挿絵に触発されたそうです。そのため、懐かしさやノスタルジーを感じさせる独特の雰囲気のある作品ができたのだという。
【海がきこえる・あらすじ】
高知の進学校から東京の大学に進学した杜崎拓は、吉祥寺駅のホームで武藤里伽子に似た女性を見かけます。けれど、里伽子は高知の大学へ行ってるのはずではなかったのか?
初めての夏休み、同窓会のために帰省する飛行機の中で、拓の思いは、自然と里伽子と出会ったあの2年前の夏の日へ帰っていくのです。季節外れに東京から転校して来た里伽子との出逢ったころ、ハワイへの修学旅行、そして里伽子と2人だけの東京旅行、親友と喧嘩別れした文化祭いろいろな思い出がよぎってきます。拓は、ほろ苦い記憶をたどりながら、拓は里伽子との思い出を振り返っていくのです
【海がきこえる・主な登場人物】
👆このシーン。『紅の豚』のマルコがいます。わかりますか?ジブリの作品にはよくこんないたずらをしています。(^-^;
杜崎 拓(もりさき たく):飛田展男
主人公。性格は純粋。口が軽く、ぶっきらぼうなことも言いますが、どちらかと言えば守り型タイプの性格です。高校卒業後、東京の大学に進学し、石神井公園の付近にあるアパートに下宿しています。実家は高知市五台山。
武藤 里伽子(むとう りかこ):坂本洋子
ヒロイン。両親の家庭問題で、5年生(高校2年生)の8月に東京から母親の実家のある高知に引っ越してきます。容姿端麗で学業成績ならびにスポーツも優秀なのですが、わがままなところもあり人付き合いは苦手なほうです。転校生でありながら土佐弁をバカにしたり、クラス活動にも参加しないので友達ができません。友人は小浜裕実一人のみ。松野が想いを寄せています。高校卒業後、地元の高知大学を受験し合格したが、実は密かに東京の女子大を受験し進学していました。
(拓の地元の同級生)
松野 豊(まつの ゆたか):関俊彦
拓の親友です。密に里伽子に恋しています。あることがきっかけで拓と絶交状態になっていましたが、高校卒業後の夏休みに帰郷した拓と和解しました。高校卒業後、京都の大学(アニメでは「京都の国立大学」)に進学しました。
小浜 裕実(こはま ゆみ):荒木香恵
里伽子の友人です。6年生(高校3年生)のクラス替えの際、たまたま席が隣で里伽子と仲良くなりました。お嬢様育ちで、周りは里伽子が「女王さま」なのに対してその「侍女」という印象を少なからず受けていました。高校卒業後、神戸の女子大に進学しました。のちに「里伽子に利用されていたみたいな感じする」とアサシオに打ち明けています。
山尾 忠志(やまお ただし):緑川光
太った体格で郷土が誇る関取の名にちなんで「アサシオ」とあだ名されています。密に裕実に恋しています。飲兵衛。開業医のひとり息子で、高校卒業後、仕方なく東京の私立医大へ進学します。
清水 明子(しみず あきこ):天野由梨
拓の高校時代のクラスメイトで、拓曰く典型的なクラス委員長タイプ。とあることでクラスの女子数人が里伽子を吊し上げした際のリーダー的存在です。高校時代は里伽子を嫌っていたが、高校卒業後の夏休みに高知で里伽子と偶然再会し、お互いのことが少しは分かり合えるくらいには和解できた模様。
【海がきこえる・制作スタッフ】
製作:徳間康快、氏家齊一郎
製作補:山下辰巳
原作:氷室冴子
脚本: 中村香
キャラクターデザイン・作画監督:近藤勝也
原画:近藤喜文、篠原征子、森友典子、河口俊夫、大谷敦子、遠藤正明、清水洋、山川浩臣、古屋勝悟、中山勝一、安藤雅司、吉田健一、小西賢一、芳尾英明、稲村武志、磯光雄、広田麻由美(2018/12/13死去)、吉野高夫
動画チェック:舘野仁美、中込利恵、藤村理枝
動画:手島晶子、佐藤伸子、柴田和子、大村まゆみ、北島由美子、山田憲一、長嶋陽子、横山和美、野田武広、粉川剛、岡田妙智子、笹木信作、中村勝利、小野田和由、井上博之、斉藤昌哉
柴田絵理子、松瀬勝、東誠子、山浦由加里、椎名律子、末田久子、真野鈴子、槇田喜代子、太田久美子、安達昌彦、堀井久美、坂野方子、松島明子、岩柳恵美子
作画協力:アニメトロトロ、OH!プロダクション、スタジオコクピット、グループどんぐり、JCスタッフ、マッドハウス
美術監督:田中直哉
背景:久村佳津、山川晃、太田清美、武重洋二、長縄恭子、黒田聡、伊奈涼子、田村盛輝、吉崎正樹、太田大
特殊効果:谷藤薫児
色彩設計・色指定:古谷由実
仕上検査:大城美奈子、小野暁子
仕上:立山照代、小川典子、井関真代、守屋加奈子、大附沢幸恵、森奈緒美、坂本洋子、スタジオキリー(森沢千代美、工藤百合子、中里友美、向井文江、吉田解子、粉井常隆)、スタジオぴえろ福岡分室
撮影監督:奥井敦
撮影:旭プロダクション(谷口久美子、梅田俊之、薮田順二、榊原広、長谷川洋一、石井ゆり子)
音楽:永田茂
音響制作:オーディオ・プランニング・ユー
音響制作デスク:小澤恵
音響監督:浦上靖夫
整音:大城久典、柴田信弘
音響効果:横山正和
方言指導:渡部猛、島本須美
録音スタジオ:APUスタジオ
タイトル:道川昭
編集:瀬山武司
編集助手:足立浩
演出助手:村田和也
制作担当:川端俊之
制作デスク:田中千義、西桐共昭、伊藤万実子
制作進行:有富興二、大塚浩二、伊藤裕之
制作事務:山本珠実
広報:立柗典子
プロデューサー補佐:山田尚美
協力:高知東宝の前田幸恒さんをはじめ地元有志のみなさん
現像:IMAGICA
企画協力:アニメージュ編集部
アニメ制作:スタジオジブリ若手制作集団
プロデューサー:横尾道男、堀越徹、前田伸一郎、高橋望
チーフプロデューサー:荒川進、奥田誠治
エグゼクティブプロデューサー:尾形英夫、和田仁宏、鈴木敏夫
絵コンテ・監督:望月智充
★『海がきこえる』の動画配信は現在ありません。現在、「海がきこえる」を視聴できるのは、TSUTAYA DISCASのDVD宅配レンタルだけと思います。「TSUTAYA DISCAS」なら「海がきこえる」のDVDを無料でレンタルできます!
【海がきこえる・主題歌】
エンディングテーマ
👆《HQ》【海がきこえる/海潮之聲/Ocean Waves(1993)】主題歌/ending -海になれたら/若能變成海/I can hear the sea-坂本洋子
♬「海になれたら」
作詞 - 望月智充 / 作曲・編曲 - 永田茂 / 歌 - 坂本洋子
【海がきこえる・考察、感想】
当時、アニメージュを定期購読していたので、連載読んで、テレビアニメをみました。スタジオジブリが手掛けた映画も好きで何度も観てるけど、やっぱり原作が一番好きな作品ですね。
大学生として上京してきた主人公・拓が思い返す地元・高知での土佐弁にまみれた思い出、そしてその回想の中心となる東京からの転校生・里伽子とのエピソード・・・
私自身も若い頃、生まれて育った街を離れ、懐かしいあの頃を思い出すという機会が増えた年齢になったくらいから、ただ好きなだけじゃなくて、心に染みる話に変わってきたなぁと懐かしさと味わいのある作品です。大人と子供の部分が入り混じる2人のやりとりが好きですね。
【海がきこえる・書誌情報】
〈小説〉
単行本
『海がきこえる』(徳間書店、1993年) ISBN 4-19-125064-7
『海がきこえるII アイがあるから』(徳間書店、1995年) ISBN 4-19-860287-5
文庫本
『海がきこえる』(徳間文庫、1999年) ISBN 4-19-891130-4
『海がきこえるII アイがあるから』(徳間文庫、1999年) ISBN 4-19-891131-2
画像はスタジオジブリのサイトより
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