🔶今日のアニメの徒然小道では、前記事スピンオフ作品『マッハガール』を紹介したら、本家『マッハGoGoGo』を紹介しておきたいです。「日本のテレビアニメ昭和徒然史」でサラッと紹介したことがありますが、今回、マッハ号の性能を中心に紹介します。『マッハGoGoGo』(マッハ ゴー ゴー ゴー)は、タツノコプロ制作の日本のテレビアニメ作品です。
【マッハGoGoGo・作品概要】
自動車レース(スポーツカーレース)をテーマとした子供向けのテレビアニメで、1967年(昭和42年)にタツノコプロが制作し、フジテレビ系列で放送されました。吉田竜夫さんの『パイロットA(エース)』という漫画作品が原作になっています。アメリカでは『Speed Racer』のタイトルで放送され、人気を博した。主題歌のメロディは日本とほぼ同じで、ピーター・フェルナンデスによる英語の歌詞を乗せていました。
1997年(平成9年)にリメイク版が制作、テレビ東京系列で放送されました。
2006年(平成18年)、アメリカで実写映画化されることが発表され、2008年(平成20年)夏に劇場公開されました。監督はマトリックス三部作を手がけたウォシャウスキー姉妹。邦題は『スピード・レーサー』です。
【1967年(昭和42年)に国内で人気のあった車】
ちょっと当時の、人気のあった車の中から2台を回顧してみましょう。
▲S800/S800M(AS800E型:ホンダ)
レース向きの豊富なスポーツ・キットが用意されていました。初期のSP310は、斬新な3シーター仕様です。第4回日本GPではフェアレディ2000が1~3位表彰台を独占した時代。88万円という価格で、速い車としての価値を与え、年間販売台数1万台を超えていました。
▲2000GT(トヨタ)
1964年から開発を始め、翌1965年に試作品1号が完成し10月には第12回東京東京モーターショーに登場している。
エンジン関連の製作は、ヤマハが手がけ、共同開発という形で作られました。
1966年5月の第3回日本GPでは無給油で第3位入賞。6月の鈴鹿1000kmレースでは二台出場し見事1,2位占めた
耐久試験場で78時間で1万マイルの走行試験を行い3つの世界新記録と13のクラス別国際新記録を樹立し、高速での走行耐久性も証明されました。市場販売開始3年3ヶ月後の1970年で生産が打ち切られ、生産累計台数はたったの337台
【マッハGoGoGo・登場マシンマッハ号について】
ここでは1作目のマッハ号の性能について紹介します。
〔マッハ号(第1作)〕
主人公である三船剛の搭乗するレーシングカー(ナンバープレートも付いていません。にもかかわらず日常で堂々と公道を走行している)(笑)。2シーターで左ハンドル車。マッハ号の設計、製作は、主人公三船剛の父である三船大介である。マッハ号の設計図は実は風防部に赤外線隠しされていて、この設計図を手にいれるため襲われることがあります。GOV型エンジン(V型12気筒)最大トルクは30,000回転まで発生させることができる(三船大介によるインプレッションより)を搭載していることと、後述の特殊機能を装備しています。外形から作中のマッハ号の性能をからしますと、フロントエンジンリアドライブ型であるが、特殊機能装備による重量配分から前:後部、50:50の安定したミッドシップスタイルの操舵フィールをもつレース車と推察します。
★幾つかの特殊機能があり、剛のピンチを救う。そのほとんどはステアリングパッドにあるボタンで操作されます。特殊機能はその頭文字ごとにAからGのボタンが割り当てられている。車体の独特の塗装パターンはアルファベットのMをモチーフとしている。
Aボタン:オートジャッキ
▲車体下部から出る4本の特殊ジャッキです。レースにおいては、タイヤ交換の簡易化することができる。路面を蹴ることによってジャンプすることが可能となります。
Bボタン:ベルトタイヤ
▲タイヤに特殊なベルトが装着され、沼地・雪上・山岳(急斜面など)の走行ができるようになります。
Cボタン:カッター
▲車前面に丸鋸が出てくる。木や藪などを切り倒しながら走行できる。「チョッパー」とも呼ばれます。
Dボタン:ディフェンサー
▲座席上部の防弾仕様のキャノピーが閉じる。硬質プラスチック製。
Eボタン:イブニングアイ
▲赤外線灯。剛がかぶるヘルメットのシールドが暗視ゴーグルになる。
Fボタン:フロッガー
▲ディフェンサーに加えて酸素ボンベより酸素がコクピット内に放出され、水中走行を行なえるようになります。潜望鏡も上部に伸び、バックミラーで映像を確認できます。
Gボタン:ギズモ号
▲ツバメ型の偵察用の通信機能付き小型飛行メカ。マッハ号の車体前部から発射され、遠隔操作が可能です。目標への遠距離攻撃用としても使用可能です。
※Hボタン:ホーミング(2作目で追加される性能)
ギズモ号を自動操縦で自宅に戻す。救助を求める非常用ボタンという面があり、このボタンのみステアリング上には配置されていない。
【マッハGoGoGo・主な登場キャラクター、キャスト】
三船 剛(みふね ごう): 田中雪弥
本編の主人公であるレーサー。マッハ号で世界のレースに参加し、レーサーとしても成長していきます。その一方で失踪中の実兄・研一の安否を気遣っている。
志村 ミチ(しむら みち)志村ミチ:杉田郁子 ➡(第10話より) 野村道子
剛のガールフレンド。レーサーには出場しないが、マッハ号の操縦もできる行動的なガールフレンド。剛のピンチを何度も救います。
三船 大介(みふね だいすけ):大宮悌二
三船モータースの社長。剛、くりおの父。タツノコ大学に在籍していた頃は、レスリング部のキャプテンをしていたためか、腕力がかなりあります。
三船 アヤ(みふね あや): 来宮良子
剛とくりおの母。
三船 くりお(みふね くりお):堀絢子
剛の弟。三平と共にマッハ号などに密航する事が多く、よく事件に巻き込まれます。
三平(さんぺい):大竹宏
三船家で飼われているチンパンジー。くりおの弟分的存在。
サブ:富山敬
三原モータースのメカニックマン。
覆面(ふくめん)レーサー:愛川欽也
諜報組織に所属している謎のレーサーです。24歳。剛に色々とアドバイスをしたり、ピンチの時に剛を助けたりします。その正体は、実は剛とくりおの実兄・三船 研一(みふね けんいち)で、6年前の18歳の時、父・大介に無断でマシンを持ち出してレースに参加するも、ゴール寸前にスピンしてマシンが大破。大介に「運転が未熟」と非難されたのに対し、自分はマシンのせいだと反論。これに激怒した大介から勘当され、素性を隠して諜報組織に所属しています。
【マッハGoGoGo・制作スタッフ、放送データ】
原作・プロデューサー :吉田竜夫
企画:鳥海尽三
美術監督:中村光毅
色彩設定:向井稔
録音ディレクター:本田保則
音楽:越部信義(音楽企画センター)
効果:森健二、大野義信
録音:平野勝ほか
総監督:笹川ひろし
制作:吉田竜夫、タツノコプロダクション
放送期間:1967年4月2日~1968年3月31日 全52話
放送局:フジテレビ系列(本放送当時はFNS発足前)
第1回の視聴率は、6.6%とふるいませんでしたが(『週刊朝日』1967年4月21日号、115頁。)、
回を追うごとに視聴率も上がり始め、平均視聴率は13.9%(タツノコプロが所有する資料による)( タツノコ世界遺産 タツノコ作品と視聴率(インターネットアーカイブのキャッシュ))となっています。関西テレビでは、聴覚障害者向けの字幕を入れた上での再放送が行われていたようです。
👆【マッハGoGoGo】第1話「飛ばせ!マッハ号(前編)」 #タツノコ #名作アニメ #マッハゴー
タツノコチャンネル公式
★『マッハGoGoGo』は、UーNEXTでも視聴できます。
【マッハGoGoGo・主題歌】
エンディングテーマは、実質的にはアメリカ版『Speed Racer』のインストゥルメンタル版で、ボーカル・ショップはラストのサビの部分しか歌っていない。映像はレギュラーの剛・大介・アヤ・くりお・三平・ミチ・サブによる車の発達史。なお、関西テレビでの字幕つきによる再放送ではほとんどのキャストやスタッフがテロップ挿入され、ラストには配給元のSB・エンタープライズ、字幕制作であるビデオメックと関西テレビもクレジットされていました。
オープニング
👆【アニメ】 マッハGoGoGo_OP Speed Racer japan
♬「マッハゴー・ゴー・ゴー」
作詞 - 吉田竜夫 補作詞 - 伊藤アキラ /作曲 - 越部信義 / 歌 - ボーカル・ショップ
本アニメのタイトルとかけたのか、曲調がゴーゴーになっている。日本コロムビア版は高橋元太郎歌唱によるカバー。
★画像はインターネットより引用しています
【マッハGoGoGo・考察、感想】
本作は、カーレースアクションアニメの走りとなった、金字塔的な作品です。なんせ今から55年前の作品なので、現代のアニメファンの視点からいえば、つっこみどこ超満載といえます。とはいえ、当時幼かった私や友達などでも、作中の「マッハ号」は羨望の眼差しでTVにかぶりついていたであろうことは、容易にご想像できると思います。
しかし、当時の自動車界のスタイルからしても、マッハ号のデザインや性能に関しては「荒唐無稽」なものかもしれませんが、アニメならではの表現力、当時のタツノコアニメーターが、「荒唐無稽」「リアル」さを求めて、真剣かつ苦闘の精神あればこそ誕生したともいえます。
そして、本作においては、なんといっても主題歌オープニングが秀逸の出来栄えといえます。特にスネアドラムのソロと主人公三船剛のショットアクション、そしてマッハ号のオートジャッキの効果音などが実に巧みに組み合わされたオープニングに魅かれた方も多かったのではないでしょうか。子供の頃から大好きなカーレースアクションアニメの作品です。
今の時代でも動画配信で視聴できるというのは何ともスゴイ!!
ランキングに参加しています
ランキングに参加しています
スポンサーサイト