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🔶今回紹介する作品は、1994年4月~1995年に放送された『機動武闘伝Gガンダム』(きどうぶとうでんジーガンダム、MOBILE FIGHTER G GUNDAM)です。は、サンライズ製作のテレビアニメで「ガンダムシリーズ」の一作でガンダムシリーズの中では一風変わった作品です。1994年(平成6年)4月22日から1995年(平成7年)3月31日まで全49話がテレビ朝日系で放送されました。略称は「Gガン」。平均視聴率4.1%。最高視聴率7.3%(ガンダムシリーズ歴代6位)。
【機動武闘伝Gガンダム・本作の概要】
今までの戦争を背景としたガンダムシリーズと一線を画していて、内容は各国を代表する格闘家が、ガンダムを用いて世界の覇権を格闘技大会「ガンダムファイト」で争うという、当時流行していた『ストリートファイターⅡ』などの対戦型格闘ゲーム的要素を取り入れた設定になっています。
また、通常の軍事用兵器として使用される「モビルスーツ」(MS)や「モビルアーマー」(MA)とは別に、ガンダムファイトに使用されるロボットには「モビルファイター」(MF)という呼称が用いられ、劇中で主に活躍するのはこのMFである。前番組の『機動戦士Vガンダム』に引き続き、逢坂浩司さんがキャラクターデザインを担当していますが、デザイン協力として漫画家の島本和彦さんが関わっています。
タイトルの「Gガンダム」は後期主役MFゴッドガンダム(GOD GUNDAM)の略称であるが、劇中では第23話にてミカムラ博士が一度呼称したのみ。このほか、格闘するガンダム(Grapple GUNDAM)、ガンダムファイト優勝者に送られる称号である「ガンダム・ザ・ガンダム」(GUNDAM THE GUNDAM)の意味もある。なお、「ガンダム・ザ・ガンダム」については本放送の前の宣伝番組ではタイトルの由来とされているほか、ゴッドガンダムの名はこの称号にあやかって命名されたという設定となっています。
本作品の舞台の多くは、地球が舞台となっています。ガンダムファイト第13回大会の舞台はネオホンコンで、現実の香港の公用語である香港語(広東語)の挿入歌が作中のBGMとして流れ、オープニングテーマ・エンディングテーマにネオホンコンの風景が描かれるなど、香港をメインの舞台として扱っています。
アメリカでは『新機動戦記ガンダムW』に続いて、2002年8月5日よりカートゥーンネットワーク・TOONAMI枠にて『Mobile Fighter G Gundam』のタイトルで放送されました。放送コードの関係上、いくつかのガンダムの名称が変更されていますが、DVDの英語字幕では日本版の名称がそのまま表示されています。
【機動武闘伝Gガンダム・企画の経緯】
当時、旧来からのガンダムファンの高年齢化や厭きなどによる人気の低下、SDガンダムを支持する小学生層の取り込みが課題となっていたが、前番組の『機動戦士Vガンダム』ではそれに失敗したため、本作が企画されました。
川口克己さんは、日本経済新聞への寄稿で、本作の企画立ち上げについて次のようにのべています。本作の場合はバンダイが新シリーズに格闘ゲームの要素を入れるよう要求したため、1993年11月に企画案が根底から覆ることになってしまった。背景には、バンダイがVガンダムで商品展開に苦戦したこと、そしてその反省から子供に訴求力のある作品を求めたためである。(川口克己『ガンダム 無限のリアル ◇進化重ねてプラモデル発売30年◇』、日本経済新聞2010年9月15日付。)
新シリーズ案としてほぼ固まっていた「ポルカガンダム」は火星に移住した人類が、母なる星、地球に戻ろうとすることによって起こる「地球住民」と「火星移民」との摩擦を描いた大河ドラマで、それまでのガンダムシリーズらしさを踏襲する企画だった。サンライズの南雅彦プロデューサーによると、「ポルカガンダム」の制作作業はある程度進んでいて、MSデザインについてはガンダムを大河原邦男が担当し、敵MSを出渕裕が、キャラクターデザインについては川元利浩が担当する予定だったという。河森正治が描いた目玉型の火星基地は、のちに『カウボーイビバップ』に流用された。1話の脚本作業までやっていたところ12月に中止となり、Gガンダム制作へと変更された。
南プロデューサーは当時『天空のエスカフローネ』の企画を動かしていたが、そちらを止めておいて「切り口を変えたガンダム」をやるように言われた[8]。今川泰宏監督は企画初期から『エスカフローネ』に参加し、監督になる予定だった。南は「ガンダムの路線を変えるのであれば、あれくらいパワフルな方にやらしたほうがいいんじゃないかという事で、今川さんを『Gガンダム』のディレクターにして企画を進めて、二転三転あって、ああいうストーリーになった」と述べている。
本作を含むガンダムシリーズのメカニックデザインを担当している大河原邦男さんや、『機動戦士ガンダム』などのキャラクターデザインを担当した安彦良和さんは「今川泰宏さんがGガンダムをやってくれたおかげで、富野さんじゃなくてもオリジナルでガンダムができるようになった。新しい監督が来ても新しい視点でファンの方に発信できる存在になった」「あるポイントを超えるとエンドレスになるのかもしれない。そこを超えられない可能性だってあったんだよね。幸運にもGガンダムで乗り越えられた」と、本作のガンダムシリーズにおける存在意義を高く評価している。
川口克己さんは本作が与えたガンプラへの影響として、マスターグレード(MG)の誕生を上げている。本作に子供などの次世代のファンを開拓する役目を与えたことで、長年のガンプラ愛好者向けにMGを生み出すことができたと述べている。また、監督の今川さんについては、彼の物語を作る力のおかげで序盤の不振を挽回し、本作を成功に導けたと評している。さらにガンダムのマンネリ化を防ぐカンフル剤になった本作は、ガンダムの歴史を語る上で欠かせないとも述べている。
ガンダムシリーズのファンを公言する歌手の田口淳之介さんは、2018年にオンラインゲーム『ガンダムヒーローズ』の発表会に登壇した際、小学生当時に初めて見た作品が本作であり、「戦隊ものっぽい決めせりふがバチッとあって、格闘技の要素が新鮮でした」と評したうえ、思い入れのあるキャラクターとしてドモンを挙げている。
(ウィキペディアより引用)
【機動武闘伝Gガンダム・ストーリー】
時は未来世紀。荒廃した地球を捨てて人々は宇宙に活路を見出し、宇宙コロニーに生活圏の全てを移して過ごしていた。しかし、コロニーに上がれた者と上がれずに地球に取り残された者との格差は広がり、地球の荒廃はより悪化の一途をたどっています。
コロニー国家間の覇権をかけて行われる機動兵器同士による格闘大会「ガンダムファイト」は、未来世紀60年の節目に13回大会を迎え、大会開催と共に各国のコロニーから五つの光が地球に向けて放たれます。それは大会会場となる地球に向かうために降下した各国代表のガンダムファイターたちでした。ネオジャパン代表のガンダムファイターであるドモン・カッシュもまた、その1人として、パートナーのレイン・ミカムラとともに地球に向かうのでした。
しかし彼の真の目的は、祖国ネオジャパンを裏切り、科学者である父ライゾウ博士が開発していたアルティメットガンダム(デビルガンダム)を奪い失跡した実の兄、キョウジ・カッシュを捜しだすことだったのです。
ドモンは心中は荒ぶりながらもファイトを勝ち進んでいく。そんな中、デビルガンダムの手掛かりを求めて来た地、東京の新宿にてデビルガンダムとその配下であるデスアーミーと遭遇。そしてかつての師である東方不敗・マスターアジアと再会します。二人は共闘しドモンの心にも一筋の光が灯るが、そこにデビルガンダムによって操られた戦友(チボデー・クロケット、サイ・サイシー、アルゴ・ガルスキー、ジョルジュ・ド・サンド)が現れ、新宿での出来事がマスターアジアの陰謀であったことが判明し、ドモンとの間に亀裂が生じてしまいます。そしてシャッフル同盟の介入と4人の救出、後継である新生シャッフル同盟の成立、マスター・アジアの激戦を経た後、ここにネオドイツのガンダムファイターを自称するシュバルツ・ブルーダーが接近、ドモンを導くとともに共闘を図ります。そしてシュバルツとの修行の果てに、ドモンはマスター、デビルガンダムと激突し、これらを退けます。
その後、ガンダムファイトの舞台は、決勝戦のネオホンコンに移ります。ここでもデビルガンダムにまつわる陰謀が渦巻く中、優勝者を決める決勝バトルロイヤルにて強豪たちを打ち破っていくシャッフル同盟たち。そしてドモンはこの戦いの最中にシュバルツの正体が、兄キョウジの心を宿した存在である事と、そこでアルティメットガンダム(デビルガンダム)にまつわる事件がネオジャパン上層部の陰謀によって引き起こされたことをしります。そしてシュバルツはふたたび蘇ったデビルガンダムを倒すため、これと運命を共にします。さらにドモンは決勝にてマスターアジアとの一騎打ちに望み、ガンダムファイトによる地球の破壊と、それによって絶望したマスターの心を知る。勝利をおさめたドモンは、命が尽き果てていく師と和解したのだった。
ガンダムファイトの頂点に君臨したドモンであったが、ネオジャパンの上官であるウルベ大佐の策謀によってデビルガンダムにレインが取り込まれ、ふたたび復活。人類を抹殺すべく活動を再開します。さらにウルベはこれ利用し、ネオジャパンコロニーを吸収した本拠地を形成し、ガンダムファイトの撤廃とネオジャパンの世界支配を宣言します。さらにデビルガンダムの触手によって吸収され、地球は危機にさらされます。ここに世界のガンダムファイターが集結し徹底抗戦を開始します。シャッフル同盟の助力もあり、ネオジャパンコロニーに侵入してウルベの操るグランドマスターガンダムを破り、ドモンはデビルガンダムの核に到達。そこでドモンはレインの本心を知り、また自身も内にあるレインへの心を知る。ドモンが愛を打ち明けるとレインは、デビルガンダムの束縛から解放され、二人の手でそれを葬り去るのでした。
【機動武闘伝Gガンダム・主な登場人物、キャスト】
ドモン・カッシュ: 関智一
ネオジャパンコロニー出身のガンダムファイターで、コロニー格闘技の覇者たる証キング・オブ・ハートの紋章を右手に持つ。ガンダムファイト時の補佐パートナーは幼馴染のレイン・ミカムラ。ファイティングスーツは胸部に日本の日の丸があしらわれた黒地の物を着用。戦いの時は熱くなるが、普段は寡黙で無愛想かつぶっきらぼう。しかし、自分を非難した人間を助けるなど根は優しい。歴代主人公の中で初の成人であり、テレビシリーズでは唯一の(第1話時点からの)大人の主人公でもある。
作品の序盤では不器用で自分をうまく表現することの出来ない男だったが、数々の出会いと戦いを通じ成長していく。
レイン・ミカムラ:天野由梨
ドモン・カッシュとは幼馴染であり、彼と行動を共にするサポートクルーである。医者としての資格を持つ他、メカニック整備・スパイ活動・ガンダムの操縦までこなす才媛です。性格は明るく、責任感も強いため、ドモンを献身的にサポートするが、時にその責任感が彼女に重くのしかかることもあった。メカニックとしてはもとより、医師としての腕も確かで彼女を頼る人物も多い。
チボデー・クロケット:大塚芳忠
初登場は第2話。ネオアメリカ代表のガンダムファイター。100戦100勝のボクシングコロニーチャンピオンであり、後にシャッフル同盟・クイーン・ザ・スペードの称号を受け継ぐ。ファイティングスーツは胸部に星条旗を元にした星のマークがついた紺色の生地の物を使用。
5歳の時に母親とコロニーへ旅立つ前に行ったサーカスで、ピエロの姿をしたテロリストの襲撃に遭ってそ人質に取られ、激しい銃声の中、母親と離れ離れになってしまった。そのことからピエロが大の苦手(道化恐怖症)で、ジェスターガンダム戦途中まではフラッシュバックで怯え竦んでしまう程の強烈なトラウマとなっていた。
サイ・サイシー:山口勝平
初登場は第3話「倒せ! 魔神ドラゴンガンダム」。第13回ガンダムファイトに参加したGFの中では最年少。拳法の使い手であり、少林寺の再興を目的としている。後にシャッフル同盟・クラブ・エースの称号を受け継ぐ。
明るい性格だが、おっちょこちょいな上、スケベな面が玉に瑕。お化けの類が苦手。ドモンのことを「ドモンのアニキ」と呼んで慕っている。趣味の中華料理を奮う姿も見られた。ファイティングスーツは黄色を基調としている。装着時は一度、頭部まで覆われ、最後に頭部のスーツを除去するという、一風変わったもの。
第4回大会で優勝したサイ・フェイロンを祖父に持ち、父のサイ・ロンパイも少林寺再興を果たす事を目的としていたが、祖父も父も既に亡くなっており、父はサイ・サイシーが物心つく前に志半ばで病に倒れた。
当初は少林寺再興に対して、不真面目な面も見られたが、父が遺した手紙を読んだことで心機一転し、総帥に進言するなど命を賭ける程の情熱を燃やすようになった。
ジョルジュ・ド・サンド:山崎たくみ
初登場は第4話「いざ勝負!真紅のバラの貴公子」。ネオフランス代表のガンダムファイター。同国の名門サンド家の若き当主である騎士。後にシャッフル同盟・ジャック・イン・ダイヤの称号を受け継ぐ。特徴的な形状の長髪と洗練された容姿を持つ貴公子で騎士道精神に溢れ、貴族的な物腰を備えている。
プライドの高さゆえか人を見下したような言動をとることもあるが、本人に悪気はない。故郷ネオフランスを心から愛しており、命に背けば国家反逆罪の罪に問われざるを得ないと忠告された時には地面に跪くほどのショックを受ける。
ファイティングスーツはフェンシング服をアレンジした物を着用。普段は少々キザな顔を見せているが、戦いとなると普段とは違って熱い心を見せる。また、ガンダムローズのコクピットに優勝の際にかける為のシャンパンを隠しているというお茶目な面もある。気さくで楽観的なキャラクターであるチボデー・クロケットとは少々気が合わない様子だが、内心では認め合っている。
アルゴ・ガルスキー(声 - 宇垣秀成)
ネオロシア代表のガンダムファイター。筋骨隆々の体躯は2メートルを超す巨漢で、元・宇宙海賊の頭目。後にシャッフル同盟・ブラック・ジョーカーの称号を受け継ぐ。大会最年少のサイ・サイシーにはオッサンと呼ばれているが、実は26歳と見た目に反してかなり若い。寡黙かつ冷静沈着。大男の外見が表すように怪力の持ち主であるが、頭もキレる。その頼もしさは海賊時代の部下達からも慕われている。
彼の率いる海賊達は全宇宙に悪名を轟かせていたが、ある事故により部下共々コロニー警察に捕まってしまう。部下の釈放を条件にガンダムファイトへの参戦を強いられており、常に手錠と命令を拒否できないよう胸には小型爆弾を付けられている。ファイティングスーツは緑を基調としている。装着時にも爆弾付き胸部ベルトと手錠は残る。
東方不敗マスター・アジア:秋元羊介
主人公ドモン・カッシュの師匠であり、中盤以降のライバル。出身は地球(ネオホンコン)。年齢は49歳。
流派東方不敗という拳法の流派を完成させた武道の達人で、その拳法の冴えは生身の体と腰布のみでモビルスーツを粉々に破壊するほどである。また、シャッフル同盟の一員であり、“キング・オブ・ハート”の称号を持つ(この称号は後にドモンに譲られた)。第12回大会では、ネオイングランドの3連覇による銃火器重視の風潮から、健全な格闘戦への回帰とガンダムファイトの正当性を確かめるべく、ネオホンコン代表として参戦。優勝しネオホンコンに覇権をもたらした。第13回大会にも前回優勝者として引き続き出場している。
キョウジ・カッシュ / シュバルツ・ブルーダー:堀秀行
キョウジ・カッシュ
初登場は第6話「闘えドモン! 地球がリングだ」。ドモン・カッシュの実兄。父親のカッシュ博士と共に地球再生を目的としたアルティメットガンダムの開発に関わっていた技術者で、父親の補佐をしていた。優秀な父と兄に反発したドモンは、格闘技の道へ走ることとなる。また、『コミックボンボン』で連載された漫画では、ドモンが格闘技を始めた理由として「何をやっても敵わなかった世界一の兄を超えてみたかった」と語っています。
本来の彼は弟思いの優しい性格であり、幼いドモンに人を信じる心を説いたり、ドモンの幼馴染みであるレイン・ミカムラもその人柄から温かみのある人物と認識していた。
シュバルツ・ブルーダー
初登場は第16話「最強最悪! デビルガンダム現わる」。ネオドイツのガンダムファイターで、GF13-021NG ガンダムシュピーゲルに搭乗する。ゲルマン忍術の達人で、第13回大会屈指の強豪である。トレンチコートに身を包み、2本の角が付いたドイツカラーの覆面を被っている[4]。ドモン・カッシュの前にたびたび現れては彼を導き諭すなど、いわば第2の師匠のような存在である。またドモンだけでなく、レイン・ミカムラや他のファイターたちをも導く度量を備えている。ギアナ高地では精神的に未熟だったドモンの成長を促し、明鏡止水の境地を体得させた。
ファイティングスーツは先述の覆面と同じ、ドイツの国旗と同じ配色の物を使用している。
その正体は、デビルガンダムに生体ユニットとして取り込まれたドモンの兄キョウジ・カッシュが、DG細胞の力で作り出した自分のコピーである。キョウジと同一の容姿をしており、声も同じく堀秀行が担当している。
アレンビー・ビアズリー(声 - 日高奈留美)
初登場は第30話「美少女ファイター! デンジャラス・アレンビー」。ネオスウェーデン代表。本職のファイターに限れば本作唯一の女性ガンダムファイターである。宇宙軍少尉。幼少時に両親を亡くしており、軍の施設でガンダムファイターとしての英才教育を受けてきた。しかし、自身が国家の栄光を導く道具としか思われていないことに反発心を抱いており、理解者のいない孤独な境遇とメンタル面までをも詳細に管理される生活への嫌気も相まって初登場当初はグレていた。似た境遇のドモンと出会い、拳と拳でぶつかり合ったことである種の絆が芽生えると共に年頃の女の子らしい明るい性格が表に出るようになる。(それはドモンに対するレインの思いを揺るがせる一因ともなった)。服装はボーイッシュだが、性格はいたって女の子らしい。劇中では、肉まんをよく食していた。一人称は「私」または「あたし」。
ファイティングスーツは青と赤を基調とした、バトルヒロイン風のデザインの物を着用。胸部のリボンはスーツを装着すると同時に光となって出現する。天才的な戦闘センスの持ち主であり、軍隊式格闘術に新体操の柔軟な動きを取り入れた戦い方を戦闘スタイルとしている。
ウルベ・イシカワ(声 - 飛田展男)
ネオジャパンの軍人で、階級は少佐、後に大佐。長髪の中年男性で、年齢推定は40代半ば。一見すると善人風で実直な軍人であるが、実は本作の実質上の黒幕で、ミカムラ博士と共謀してデビルガンダムによる世界の支配を企んでいた。「デビルガンダム事件」の首謀者の一人。
実は第12回ガンダムファイトにおいても、ネオジャパン代表のファイターとして出場、武闘家としての技術は「天才ファイター」と呼ばれる程優れており、ネオ・イングランドの三連覇の影響で銃撃路線の傾向があった中で、マスター・アジアと同じく格闘路線で戦っていたが、決勝戦でマスター・アジアに敗れてしまい、自らの敗北を受け入れられず、武闘家の頂点に立てなかった劣等感から、力によって頂点に立つことを目論む。
ウォン・ユンファ(声 - 橋本晃一)
ネオホンコン首相で、第13回ガンダムファイト開催委員長。丸いサングラスをかけた男性。33歳。決勝リーグおよび最終バトルロイヤルでのファイトコールは彼の「ガンダムファイト」の掛け声の後、選手たちの「レディーゴー」の合図で行われる。観戦の際にはチョコレートを食べている事がある。
商才に長けた人間であったらしく、若くしてネオホンコンの首相の座にまで上り詰めた。ネオホンコン市街には私的に店も構えている。いつも笑みを絶やさない好青年であるが、その目からは明らかな腹黒さを感じさせる。また、異常なほど猜疑心が強く、デビルガンダムを隠していることをドモンに知られたと決めつけ(実際はシュバルツだった)、「疑わしきは裁く」としてタッグマッチを組ませ、リングに仕掛けた超重力フィールドでドモンを捕え、そのまま葬ろうとまでした。なお、マスター・アジアのことを「東方先生」と呼ぶが、これは用心棒のことを先生と呼ぶのと同じ意味である[1]。
現在の覇権を永遠のものにしようとしてデビルガンダムを回収し、なんとか復活させて世界の支配を狙ったが、新シャッフル同盟の面々によりその野望は阻止され、デビルガンダムはゴッドガンダムの石破天驚拳によって破壊され、さらにライジングガンダムとウォルターガンダムの戦いに巻き込まれ重傷を負う。ドモンが大会に優勝したことで、世界の覇権もカラトによって奪われる結末となった。
ストーカー(声 - 秋元羊介)
本作の語り部の役割を担っているが、作品世界上での位置づけは不明の人物。一人称は「私」。オールバックの髪型で赤いスーツにピンクのシャツ、口ヒゲ、右目が悪いわけでもないにもかかわらず眼帯をしており、小指を立ててマイクを握ることが癖。主に前回までのあらすじ紹介や次回予告を担当する。「ガンダムファイト、レディー、ゴー!」と叫ぶときは赤いスーツと眼帯を外す。第1話では画面に登場せず、EDのキャストロールでは「ナレーター」と表記された。
漫画『超級!機動武闘伝Gガンダム』単行本加筆分では、毎回妙なテンションで話すがあらすじ紹介などは一切せず、やりたいようにやる謎の人物となっている。
【機動武闘伝Gガンダム・制作スタッフ、放送データ】
企画:サンライズ
原作:矢立肇、富野由悠季(『機動戦士ガンダム』より)
シリーズ構成(25話まで)、チーフライター(26話から):五武冬史
キャラクターデザイン:逢坂浩司
メカニカルデザイン:大河原邦男、カトキハジメ、山根公利
メカニックディレクター:佐野浩敏
美術監督:東潤一
撮影監督:大神洋一
音楽:田中公平
音響監督:浦上靖夫
制作協力:電通、創通エージェンシー
プロデューサー:小泉美明(テレビ朝日)、南雅彦、植田益朗(サンライズ)
総監督:今川泰宏
制作:テレビ朝日、サンライズ
放送期間:1994年4月22日~1995年3月31日
放送局:テレビ朝日
👆第1話|Gガンダム【ガンチャン】
★『機動武闘伝Gガンダム』は、U-NEXT、Amazon Prime Video(有料レンタル)で視聴できます。
【機動武闘伝Gガンダム・主題歌】
オープニングテーマ
「FLYING IN THE SKY」(プロローグ、1-25話)
作詞・作曲・歌 - 鵜島仁文 / 編曲 - 鵜島仁文、樫原伸彦
第7話からOPアニメが新調された。
「Trust You Forever」(26-49話)
作詞・作曲・歌 - 鵜島仁文 / 編曲 - 鵜島仁文、岸利至
最終話のラストでBGMに使われた。
エンディングテーマ
映像は前期、後期ともに同じ場面でループするものとなっている。
「海よりも深く」(プロローグ、1-25話)
作詞 - 井上望 / 作曲 - 白川明 / 編曲 - 小西真理 / 歌 - 彩恵津子
「君の中の永遠」(26-49話)
作詞 - 池永康記 / 作曲 - 樫原伸彦 / 編曲 - 斉藤誠 / 歌 - 井上武英
【機動武闘伝Gガンダム・考察、感想】
ガンダムというタイトル名を作品名を抱え、長期に渡ってくると、一種のマンネリが生まれ、作品に飽きがくるのも仕方のない現実と思います。本作の背景を戦争という視点から離れたことは一種の正解とも個人的には感じます。
当時、本作を観て家族や師匠との確執など、人間関係の絡みの部分を描いていて、これはこれで良かったのではないかと思います。
結末はある程度容易に想像できるのですが、そこに至るまでのプロセスをどのように描くのか、どのように演出するのか、ワクワクする作風はあります。
最後の最後に、あまり作品の中で焦点があたることがなかった恋愛要素を打ち出してきます。物語の展開に「つまらない終り方」を予想していましたが、予想しない展開が待っています。最後の最後に、こんな奇襲を仕掛けてくるのが、すごく斬新でもあり、よく分からない複雑な感情にさせてくれます。
最後の最後まで、見通し振り返った感想として、物語の終始「なんでもあり」感を強く感じます。でもそれはそれまでのガンダムシリーズのイメージ、思い込みがあるからです。良い意味でも悪い意味でも、ブッ壊す作品なのが「機動武闘伝Gガンダム」なのだと思います。
ガンダムシリーズのイメージや思い込み、刷り込みがあるから、この作品の面白さがあるように思います。
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