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🔶今年の夏は、けっこう滅入る暑さでバテ気味の方が多いのではないかと思います。ところで、ジブリの作品って夏に観たくなることありませんか?個人的には、ジブリ=夏=夏休み、このイメージが個人的には強いのです。皆様は如何でしょうか?今日は1995年に公開された『耳をすませば』(みみをすませば)です。過去作ではありますが、紹介、考察、感想などを記します。
【耳をすませば・原作について】
『耳をすませば』(みみをすませば、英題:Whisper of the Heart)は、柊あおいさんの漫画作品です。『りぼん』(集英社)の1989年8月号~11月号にて連載されました。略称は「耳すま」。1995年にアニメーション映画化されました。続編に『耳をすませば〜幸せな時間〜』があります。
【耳をすませば・アニメ作品概要】
◇『耳をすませば』(みみをすませば、英題: Whisper of the Heart)は、1995年にスタジオジブリが制作したアニメーション映画作品。キャッチコピーは「好きな人が、できました」
13年にわたる『風の谷のナウシカ』の連載を終え、長編アニメーション『もののけ姫』の構想をしていた宮崎駿さんだったが、それとは別に新しいスタッフおよび挑戦に挑むために本作の企画をスタートさせました。原作者の柊あおいさんは、以前から宮崎さんのファンであったが、宮崎さんが本作品の映画化を希望しているという話を担当からの電話で聞いた際、それが信じられずに、思わず「冗談でしょ」と返事をしたそうです。(『耳をすませば 幸せな時間』集英社、りぼんマスコットコミックス、1996年、115頁。)
宮崎駿さんの義父が建てた山小屋に、彼の姪らが昔読んだ少女マンガ雑誌がたくさん残されていて、宮崎さんは毎年夏の休暇中にそれらを読むのが習慣だったようです。1989年の夏、雑誌がボロボロになり、スーパーで新しいのを買ったところ、2度目に購入した雑誌に原作漫画の連載2回目が掲載されていて、これに興味を持ったのが制作のきっかけとなったようです。一方『耳をすませば』の文庫本に掲載されている鈴木敏夫さんの解説ですと、山小屋というのは、宮崎さんの義理の父親のアトリエであり、雑誌は宮崎さんの姪らが昔に読んだものだったといいます。休暇をともにした鈴木さんや押井守さん、庵野秀明さんと宮崎で『耳をすませば』の一部から、全体がどんな話なのかを膨らませていったといい、実際に宮崎が原作を全編通して読んだとき「ストーリーが違う」と怒ったそうです。
本作での宮崎さんの役割というのは、物語構想とスタッフのスケジュール管理で、監督には自身と高畑勲監督の元キャラクターデザイン・作画監督を務め両監督を支えてきた近藤喜文さんが、宮崎の推薦により務めることになりました。近藤さんは、思春期の年頃の子供を主人公に「トトロのいないトトロ」みたいなものを作りたいと前々から思っていて、大人の縮図のような彼らの肩から、何とか荷をおろさせて楽にしてやれたらなと思い、その意味で本アニメ映画を作れるのは本当に幸せですねと述べています[。(『耳をすませば』劇場版パンフレットより)
宮崎さんは本作のもう1つの原作として映画の主題歌に「カントリーロード」の使用を決定。これに合わせて原作では聖司が打ち込んでいるのは絵画からバイオリン製作に変更。さらに作中には古楽器、ヴィオラ・ダ・ガンバ、リコーダー、コルネット(ツィンク)、リュートなどが登場します。作中の「牢獄でヴァイオリンを作る職人」の挿絵は、宮崎駿の次男である宮崎敬介さんの作品です。さらにヒロイン・雫が描く「バロンのくれた物語」を構想し背景画にイラストレーター・井上直久を起用して映像作りしました。これらの影響で、当初90分だった時間が110分以上の長編映画となりました。
本作のもう1つの大きな特徴は、デジタル技術の使用です。宮崎さんはデジタルの使用に関しては、最初は反対でしたが鈴木さんが宮崎にパソコンに興味を待たせて使用を決定させました。本作での使用は3つあり、1つめは色指定をコンピューターで行ったこと、2つめはデジタル合成で、『平成狸合戦ぽんぽこ』に参加した日本テレビの菅野嘉則さんの協力の下、「バロンのくれた物語」に今までと違う撮影形式が行うことが出来た。3つめはドルビーデジタルの使用です。ドルビーデジタルの使用は邦画の『ゴジラVSメカゴジラ』に続き2作目である。
1994年10月にアメリカ・ドルビー・ラボラトリーの副社長がジブリを訪ね、宮崎に「日本のスピルバーグといったらあなたでしょう。あなたが音をよくしようと思わなければ、日本の映画の音は一向によくならない。」と言われ、宮崎さんは「よし、じゃあ今回はぜひ、そのドルビーデジタルを使ってみよう。それだけじゃなく音作りの面にたっぷり時間をかけて、今までにない、いい音を作っていこう。」と答え、東宝サウンドスタジオの西尾昇さんを加え、専用の作業場・スタジオ / ムーンを開設して日本のアニメーションで初のドルビーデジタルが採用され、ジブリの新たな出発点となる映画となりました。ただし、当時ドルビーデジタルに対応した映画館はごく少数しかありませんでした。(ウィキペディアより引用)
【耳をすませば・あらすじ】
月島雫は、読書が好きな中学3年。ある日、父の勤める図書館で自分が借りた本の読書カードにいずれも「天沢聖司」という名前があることに気がつきます。いったいどんな人なのか?自分の中でどんどん存在感が膨らむばかり。
夏休み、雫は親友の夕子から相談を受けて学校にきた時、宿直の高坂先生に頼み込んで図書室を開けてもらいます。ある本を借りるが、その本を寄付したのも「天沢」という名前が。雫は寄贈者について尋ねてみるが、高坂先生は知らないと答えたうえに、待ちぼうけにされて怒った夕子がやって来たためうやむやになってしまいます。その後2人は校庭のベンチに移動すると、雫は依頼されていた「カントリーロード」を和訳した歌詞を渡すが、ありきたり過ぎると納得がいきません。さらに遊び半分で作った「コンクリートロード」という替え歌風の歌詞も見せお笑い状態。
そんな夕子の「相談」とは、他のクラスの男子からラブレターをもらったが、どうしたらいいのかわかんないという内容だったのです。雫がなぜ返事に詰まるのか聞いてみると、夕子は雫の男友達でもある野球部の杉村が好きだというのです。その後、雫と夕子は2人で帰ろうとするが、本を忘れたことに気づいた雫がベンチに引き返すと、見知らぬ男子生徒が雫の本を読んでいました。彼はなぜか雫の名前を知っており、さらに「コンクリートロードはやめたほうがいいと思うよ」と、歌詞を揶揄する言葉を残していきました。怒った雫は「やな奴!」とカッカしながら、家に帰るとコンクリートロードの歌詞を捨てました。
またある日、雫はいつものように図書館へと向かう途中、電車の中で不思議な太った猫を見つけ、追いかけているうちにロータリーの前にある小さな古道具屋「地球屋」に辿り着く。雫は店内で猫の男爵の人形「バロン」や古いからくり時計など、さまざまな品物を店主の老人・西司朗に紹介してもらい大喜び。が、12時の時計の音でついでに父親へ弁当を届けるように頼まれていたことを思い出し、慌てて図書館へ・・。その後、雫が忘れた弁当を届けにやってきたのはまたしてもあの男子生徒で、今度は弁当箱の大きさを揶揄されてふてくされます。
新学期が始まり、雫は昼休みに職員室で年配の先生から本を寄付した「天沢」について聞いてみると、昔学校のPTA会長をしていたこと、彼の末っ子が学校の同じ学年にいることを知り、思わず職員室を飛び出してしまう。そのことを夕子たちにからかわれるなか、新しく和訳した「カントリーロード」を見せると高評価を受けます。そして皆がコーラス部の後輩たちに歌詞を見せに行くのを図書館に行くからと断り、途中で気が変わって「地球屋」に向かうと、店は閉まっていて男爵の人形もなくなっており、雫は売られてしまったのだと思い、がっかりして帰っていくのでした。
その夜、雫のもとに夕子から突然電話がかかってくる。夕子は杉村が、ラブレターを夕子に渡した男子から返事を聞いてくれと頼まれたと言われてショックを受けたことと、泣きはらした顔では学校に行けないから明日は休むと告げる。翌日、夕子が学校を休んだことを訝しんだ杉村は、放課後雫を呼び止めて神社で尋ねるのでした。自分は野球部の友達から頼まれただけだと言う杉村のあまりの鈍さに雫は腹を立て、つい夕子は杉村のことが好きなのだと言ってしまう。すると杉村は、自分はずっと雫が好きだったと告白します。動揺した雫は、急にそんなことを言われても困ると言って逃げようします。はっきり返事が聞きたいという杉村の問いかけに、自分は杉村のことをずっと「友達」としか見たことなかったし、それはこの先も変わらないとだけ告げて自宅に帰り、自己嫌悪に陥ってしまう。
雫はそのまま思いつめたように「地球屋」に向かうが、相変わらず店は閉まっている。店の前で途方に暮れたままあのときの太った猫に話しかけていると、あの男子生徒がやって来る。彼は猫をムーンと呼んでいると話し、雫を店の中に案内した。この店の持ち主は自分の祖父で、店は開いている方が少ないことと、元々は古美術品の修理を請け負っており地下ではヴァイオリン制作の教室を開いていること、そしてあの「バロン」の人形が祖父の宝物であることを教えられるのでした。
日が沈むまでバロンを眺めていた雫が地下に降りると、彼は工房でヴァイオリンを作っていた。その様子とできあがったヴァイオリンを見ていた雫が演奏を頼むと、彼から弾く代わりに歌うように言われ、知っている曲を弾いてやるからと弾き始めた「カントリーロード」の演奏に乗せられて、恥ずかしがりながらも自分が和訳した歌詞で歌う。そこへ西老人とその仲間が帰ってきて小さな合奏が始まる。そこで彼の名字が西だと思い込んでいた雫は、彼があの「天沢聖司」だと知る。そのことで軽く言い争いになる2人だったが和解し、雫の家の近くまで見送る途中聖司は、ヴァイオリン職人になりたいと・・夢はイタリアのクレモーナへ留学したいと語るのでした。
その翌日、聖司は学校で「2か月間西老人の知り合いの工房で見習いをする」という条件でイタリア留学の許しを親に得たと雫に話す。同時に前々から図書カードで雫のことを知っていたと言う。確固たる夢に向かって進んでいく聖司と目標のない自分を比べて劣等感を感じる雫だったが、夕子に相談して自分も実力を確かめるためにずっと前からやりたかった「物語」を書こうと決心します。そして、人形のバロンを主人公にした物語を書きたいので許可を得たいと言う雫に、西老人は物語ができあがったら最初に読ませて欲しいという条件で許可する。その後、図書館で調べ物をしながら執筆を始める雫に会いにきた聖司は、「明日行く」と告げます。そして、雫に見送られた翌日、聖司はイタリアに旅立つのです。
しかし、雫は物語の執筆に没頭し、中間試験の成績を落とし、姉に説教され、母親からもなにも「受験」という大事なときに勉強を後回しにしてまでやることではないのではと咎められる。そんな中、雫が図書館で没頭している姿を見ていた父親だけは「人と違う生き方はそれなりにしんどいぞ。何が起きても誰のせいにもできないからね。」と念を押したうえで、雫のやりたいようにやらせようと後押しし、姉も雫に激励の言葉をかけるのでした。やがて物語を書き終えた雫は、最初に読ませて欲しいという約束通り西老人に渡して読んでもらう。それは到底納得のいかない、まとまりのまったくない作品で、雫自身もそれを認めていました。泣き崩れた雫を見て西老人は、くじけそうになるなか作品を書き終えたことを讃えます。そしてバロンにまつわる物語を話す。それは偶然にも雫が書いた物語と酷似していたのです。
翌朝、雫がアパートの窓を開けて何気なく下を見ると、1日早く帰国した聖司が手を振っていた。雫は見せたいものがあると言う聖司の漕ぐ自転車の後ろに乗って街を見渡せる高台に行き、2人で夜明けを眺める。
聖司は西老人から雫の物語の話を聞いて何も知らなかったことを謝るが、雫は自分の才能に挑戦して良かったことと、先へ進むためにまずは高校へ進学し、勉強に励むことを目標にすると。それを聞いた聖司は、「自分が一人前のバイオリン職人になったら結婚してくれないか」と言い、雫は小さく頷いて「嬉しい、そうなれたらいいと思ってた」と答えるのでした。
そして、聖司は「大好きだ!」と言って雫を力いっぱい抱きしめるのでした。
【耳をすませば・主な登場人物、キャスト】
月島 雫(つきしま しずく):本名陽子
本作の主人公。向原中学校3年生(漫画版では中学1年生)。14歳。一人称は「私」。性格は明るく友達も多いものの、家ではおとなしい(漫画版では天真爛漫な性格)。少々面倒くさがり。
恋愛に鈍く、夕子が杉村を好きなのにと彼を責めるが、杉村が好きなのは自身だと気づかなかった。読書好きで、特に妖精や魔法などが出てくる幻想文学やファンタジー関係の小説を好んで読む。
夏休みに、図書館で読んだ本の図書カードに「天沢聖司」という名を見つけて想いを巡らせる。その後、天沢聖司本人とは知らずに出会った当初は反発して「やな奴!」と連呼するが、徐々に彼に惹かれていく。聖司と自分の違いから「自分を試す」という決心をし、映画と同じタイトルの物語を書き始める。
受験生として受験勉強をしなければならない時期に物語の執筆に没頭し、授業をろくに聞かない日が続いたため、試験で本来の成績順位から100番も落とすことになり、それが元で姉と口論となってしまった。しかし、父から「何が起きても誰のせいにもできない」という言葉で念押しされつつ後押しを受け、口論していた姉からも激励の言葉をかけられた。
『猫の恩返し』は、彼女の書いた物語という設定である。
天沢 聖司(あまさわ せいじ):高橋一生
向原中学校3年生で、西司朗の孫。15歳。一人称は「俺」。読書好きで成績優秀な美少年。
雫のことは以前から図書カードで知っており、雫に自分の存在を気づいてもらおうと何冊も本を読んでいた。
ヴァイオリン演奏が得意で、将来はヴァイオリン職人(原作では画家)になるという夢を抱いている。そのために中学卒業後はイタリアへ修行に出るつもりである。はっきりとした告白はしていないが学校の屋上で「イタリア行ったらお前のあの歌、唄って頑張るからな」と言い、そこで両思いになったことが分かる。最終的にはプロポーズしている。
作中、聖司が読んでいる本に『霧のむこうのふしぎな町』という作品があるが、これはのちに宮崎がアニメ化しようとしたが叶わず、『千と千尋の神隠し』という形で作品化した柏葉幸子著の実在する本である。
ムーン
雫が図書館に行く時に同じ電車に乗り込んでいた猫。「ムーン」という名前は聖司がつけた。あっちこっちと渡り歩いているため、各地でいろいろな名前をつけられているらしく、「ムーン」の名もそのうちの一つで本名というわけではない。
作中で登場した異名は「お玉」「ムタ」の2つが登場した。このうち「ムタ」の名は姉妹作『猫の恩返し』にて「ルナルド・ムーン」を本名としたうえでの普段の通称名として継承されるかたちで登場している。
月島 靖也(つきしま せいや):立花隆
雫の父。45歳。黒縁眼鏡をかけている。
市立図書館勤務。図書館司書として働いているが、本業は郷土史家である。雫の一番の理解者であり、試験で100番も落とした雫に対し、何が起きても人のせいにはしないことを条件に彼女のやりたいことを応援した。
月島 朝子(つきしま あさこ):室井滋
雫の母。43歳。
社会人学生として、大学院(修士課程)に通っている(原作では専業主婦)。現実主義者であり、雫と似ている。
月島 汐(つきしま しほ):山下容莉枝
雫の姉。18歳。大学一年生(原作では高校生)。母が常に家にいるわけではないため、家事もこなすしっかり者。美人で、スポーツ好きで活発的。寝ている雫を起こすときに「雫、いい加減に起きな」とよく言う。受験生として受験勉強をしなければならない時期に物語の執筆に没頭し、試験で本来の成績順位から100番も落とした雫と口論したものの、後に靖也が「何が起きても人のせいには出来ない」ことを条件に雫のやりたいことを後押ししてくれた意味を教え、雫を激励した。後半では家を出て一人暮らしを始める。
原作と映画では、性格がかなり異なっている(映画版の性格は原作の母の性格に近い)。
なお、ダイニングで両親と食事をしながら談笑している際に、18歳の未成年でありながら酒を呑んでいるシーンがある。
フンベルト・フォン・ジッキンゲン男爵:露口茂
西司朗がドイツに留学していた際、無理に頼み込んで貰い受けてきた猫の人形。通称は男爵の英語表記である「バロン」。雫が書いた物語の主人公。連れだった貴婦人の猫の人形がいたが、戦争のさなか行方不明になってしまった。
『猫の恩返し』にも再登場する。
西 司朗(にし しろう):小林桂樹
地球屋の主人で、聖司の祖父。80歳。
戦前、ドイツ留学中にバロンと出合う。バロンを譲ってもらうため3日間頼み続けるが、修理に出している貴婦人の猫の人形が戻っていないため無理だと主人はなかなか首を振らなかった。そこへたまたま近くにいた「ルイーゼ」という女性が、自分が修理が終わった貴婦人の方を買い取り、必ず二人をひきあわせるからと名乗り出たことでバロンを譲ってもらった。だが、その直後に戦争が始まったため、彼女も貴婦人の人形も行方が分からなくなってしまった。その後雫の物語の中で、哀愁にいたバロンに幸せを与えてくれたことを喜び礼を言う。
優しい性格で、雫と聖司のよき理解者。雫らと「カントリー・ロード」を演奏した際、ヴィオラ・ダ・ガンバを弾いていた。料理がうまく、雫に月見うどんふるまった際にも絶賛された。
北(きた):鈴木敏夫
西の友人。雫らと「カントリー・ロード」を演奏した際、リュートを弾いていた。70歳。
南(みなみ):井上直久
西の友人。雫らと「カントリー・ロード」を演奏した際、タンバリンを叩いたり、コルネットやリコーダーを吹いたりしていた。60歳。
作中の、バロンが登場する雫の小説のなかの世界のデザイン(背景)は井上直久が担当している。雫の小説のストーリーは井上直久によるものではないが、この世界の設定は彼が描く「イバラード」の世界観にほぼ準じている。
高坂(こうさか):高山みなみ
向原中学校の保健室の先生で、三つ編みで眼鏡をしている。生徒に慕われている。男勝りな口調で性格もサバサバしている。
原田 夕子(はらだ ゆうこ):佳山麻衣子
雫の親友。向原中学校3年生。14歳。そばかすを気にしている。優しくておとなしい性格で、立ち直りが早い。杉村が好きだが、肝心の杉村に女心を理解してもらえず、泣いてしまった。
原作者は、彼女をアン・シャーリーをイメージして描いている。柊が同アニメのファンだったからであるが、奇しくも『赤毛のアン』の当時のキャラクターデザイン担当は、アニメ映画版の監督・近藤喜文である。
杉村(すぎむら):中島義実
雫の男友達。向原中学校3年生で野球部所属。14歳。恋愛には鈍い。
雫からは「万年球拾い」と言われているが、レギュラー選手であり、少なくとも地区予選で三回戦の突破に貢献するだけの実力を持つ。夕子が自分のことを好きだという本心を知らずに、夕子にラブレターをあげた男子からラブレターの返事を聞いてくれと頼まれ、そのことを夕子に漏らしたため仲は険悪になってしまった。雫のことが前から好きだった。終盤に告白するが断られる。「友達以上の関係にはなれない」と言われ引き下がった。聖司に対する嫉妬心などは描かれていないが、聖司が雫のクラスを訊ねてきたときにクラス中が「月島に男(恋人)がいた」と大騒ぎになるなか、杉村のみ複雑な表情を浮かべるシーンがあり、雫への告白が失敗したあとはしばらく引きずっていた様子[注 16]。
エンドロールの流れから、最終的には夕子とうまくいっている模様。
メインキャラクターの一人だが、下の名前は設定されていない。
原田夕子の父:中村晴彦
夕子の父。夕子とけんかしており、その後仲直りしたような描写は作中にはない。なお、アニメ映画版の声優は関西テレビ・フジテレビ系列で放送されていた視聴者参加オークション番組「とんねるずのハンマープライス」において出演権利を落札した一般人で、50万円で落札されたが、セリフは「おかえり」の一言のみであった。
絹代(きぬよ):飯塚雅弓
雫の友達。向原中学校3年生。愛称「きぬちゃん」。聖司とは、1年生のときに同じクラスだった。
ナオ:千葉舞
雫の友達。向原中学校3年生。眼鏡をかけている。
そのほか、アニメ映画版では、先生役に岸部シローや笛吹雅子(数学担当の教師)、作中のテレビの野球放送で解説者として江川卓、実況アナウンサーとして小川光明が出演している。
なお、聖司と雫が自転車で2人乗りして帰るシーンがあるが、この時に江川卓と岸部シローの名前がエンディングテロップに表示される。
【耳をすませば・製作スタッフ、公開データ】
製作:徳間康快
原作:柊あおい
絵コンテ:宮崎駿、近藤喜文
音楽 作曲:野見祐二
指揮:中谷勝昭
ピアノ:平野義子
ハープ:斎藤葉
プサルテリウム、コルネット、リコーダー、タンバリン:濱田芳通
バイオリン:桑野聖、植村薫
リュート:永田斉子、竹内太郎
クラリネット:星野正
フルート:高桑英世
オーボエ・ダモーレ:柴山洋
イングリッシュ・ホルン:森明子
チェロ:堀沢真己
ヴィオラ:大沼幸江
ヴィオラ・ダ・ガンバ:福沢宏
作画監督:高坂希太郎
原画:石井邦幸、二木真希子、安藤雅司、小西賢一、賀川愛、粟田務、稲村武志、吉田健一、遠藤正明、森友典子、野田武広、芳尾英明、河口俊夫、大谷敦子、松瀬勝、笹木信作
箕輪博子、斎藤昌哉、山田憲一、井上博之、篠原征子、百瀬義行、大塚伸治
テレコム・アニメーションフィルム
(田中敦子、矢野雄一郎、青山浩行、滝口禎一、横堀久雄)
動画チェック:大村まゆみ、手島晶子、中込利恵
動画:舘野仁美、藤村理枝、北島由美子、柴田和子、中村勝利、柴田絵理子、小野田和由、倉田美鈴、桑名郁朗、沢九里、鈴木麻紀子、鈴木まり子、松尾真理子、山森英司、菊地華、鶴岡耕次郎
横山和美、アレクサンドラ・ヴァイラウフ、東誠子、山浦由加里、西戸スミエ、槇田喜代子、長嶋陽子、末田久子、コマサ、新留理恵、富沢恵子、坂野方子、松下敦子、岩柳恵美子
近藤梨恵、常木志伸、椎名律子、宮林英子、片山雄一、山本まゆみ、太田久美子、伊藤由美子、真野鈴子、安達晶彦、古屋浩美
テレコム・アニメーションフィルム
(高橋夏子、藤森まや、矢沢真由、浜田陽子、松崎正、式部美代子、木村豪、鈴木貴大、菅谷直子、小高雅子、板垣伸、平井和子、高谷博子、与沢桂子、丹治寛幸)
作画協力:アニメトロトロ、OH!プロダクション、スタジオコクピット、グループどんぐり、スタジオたくらんけ
美術監督:本篇 黒田聡
バロンのくれた物語:井上直久『イバラード博物誌』(架空社)より
背景:男鹿和雄、久村佳津、武重洋二、田村盛揮、山川晃、伊奈涼子、太田清美、長縄恭子、平原さやか、田中直哉、春日井直美、福留嘉一、山本二三
「牢獄でヴァイオリンを作る職人」・木口木版制作:宮崎敬介
特殊効果:谷藤薫児
色彩設計:保田道世
色指定:小野暁子、大城美奈子
仕上:井関真代、森奈緒美、守屋加奈子、熱田尚美、田口知、片山由里子
IMスタジオ
(伊勢田美千代、成田照美、高山恭代、福間栄子 柴田美知子、谷田陽子、原慶子、中畑ひとみ、古沢和美、殖木さゆり、森田薫、鍋谷恒、前原きぬよ、池上道子、尾崎みと、小林一夫)
スタジオキリー
(高橋直美、森沢千代美、宮本智恵美、藤田淳子、柚木脇達己、新井常隆、渡辺信子、水上泰子、秦野君子、尾原ヨシ子、石黒静、常富聡子)
トレース・スタジオM
(渡辺芙美子、醍醐玲子、吉田さよ子、前野泉、本橋恵美子、相原明子、金内順子、杉山和歌子)
スタジオアド
(沢目まゆみ、渋沢静江、小島登美子、芳野紀代子)
スタジオOZ
(田中奈緒美、篠田十紀、細谷明美、磯崎昭彦)
デジタル合成制作:DIGITAL IMAGE CREATING ROOM FLAMINGO 越智武彦
日本テレビ編成局美術センターCG制作部:菅野嘉則
DIGITAL FILM SERVICES BY CINESITE
技術協力:ムラオ、スタック、斉藤芳郎、太陽色彩、北村繁治
撮影監督:奥井敦
撮影:籔田順二、高橋わたる、古城環
音響制作:スタジオムーン 稲城和美、今井康之
音響監督:浅梨なおこ
整音:井上秀司
整音助手:浅倉務、高木創
音響効果:伊藤道廣
音響効果助手:石野貴久 堀内智浩
キャスティング:BE WITCH、山中歌子
音楽制作:メイル
音楽プロデューサー:長野道徳、高木智右
音楽コーディネーター:長井幸司
エンジニア イーフ:大野映彦
ミキシング:森本八十雄、小野誠彦
レコーディング:広兼輝彦、福田政賢
マスタリング:小泉由香
アシスタント:斉藤敬興、森崎雅人、日高俊之
録音スタジオ:東京テレビセンター
タイトル:真野薫、道川昭
編集:瀬山武司
編集助手:水田経子、内田恵
編集所:瀬山編集室
監督助手:大塚雅彦、伊藤裕之
制作担当:高橋望
制作チーフ:川端俊之
制作デスク:田中千義、西桐共昭、佐藤由紀
制作進行:有富興二、大塚浩二、長澤美奈子
制作総務:山本珠実、山田尚美
キャラクター商品開発:今井知己、浅野宏一
出版担当:野崎透
学校取材:小金井市立小金井第一中学校
バイオリン取材:小茶位幸信バイオリン・ギター工房、カメオインタラクティブ
アンティーク取材:アピス、ノフ・アンティークス・シェルマン
楽器監修:磯貝憲男、橋本剛俊
DOLBY DIGITAL技術協力:コンチネンタルファーイースト株式会社 森幹生
現像:IMAGICA
タイミング:平林弘明
オプチカル:関口正晴
SR・Dリレコ:西尾昇、阿部耕二
アニメーション制作:スタジオジブリ
プロデューサー:鈴木敏夫
製作プロデューサー・脚本:宮崎駿
監督:近藤喜文
製作委員会
総指揮:徳間康快
代表:氏家齊一郎、東海林隆
代表委員:山下辰巳、瀬木博雅
推進指揮:小金井道宏、漆戸靖治、間部耕苹、宮川智雄
推進委員:大塚勤、萩原敏雄、佐藤孝
広報:立柗典子
プロデューサー:菊川幸夫、武井英彦、伊藤響、森江宏
実行委員:徳間書店(金子彰、西沢正彦、鈴木正誼、筒井亮子、青戸康一、伊藤純子)、日本テレビ(保坂武孝、高橋博、藤本鈴子)、博報堂(澤田初日子、大野茂、齊藤久臣、藤巻直哉、西田富士雄)、スタジオジブリ(古林繁、柳沢因、荒井章吉、野中晋輔、一村晃夫、洞口朋紀)
製作担当:奥田誠治、鈴木伸子
企画協力:アニメージュ編集部(荒川進、山平松夫)
宣伝プロデューサー:矢部勝
宣伝:東宝(西野尾貞明、原田理恵子)
メイジャー:脇坂守一、岡村尚人、山形里香、和田幸子、藤居菜絵子、小柳道代、原美恵子、渡辺美佳
キャッチコピー:糸井重里
特別協賛:JA共済
特別協力:読売新聞
配給:東宝
公開:1995年7月15日
上映時間:111分
興行収入:31.5億円
配給収入:18.5億円 (1995年配給収入10億円以上番組 - 日本映画製作者連盟)
★『耳をすませば』を現在視聴できる配信先はありません。TSUTAYA DISCASであれば、レンタルで視聴可能です。
【耳をすませば・主題歌】
主題歌 オープニングテーマ
👆H264_ カントリーロード TAKE ME HOME, COUNTRY ROADS / Olivia Newton-John
♬「カントリー・ロード」
作詞・作曲 - ジョン・デンバー、ビル・ダノフ、タフィー・ナイバート/ 歌 - オリビア・ニュートン=ジョン
💛オリビア・ニュートン=ジョンさんは、1970年代から1980年代半ばにかけて数多くのヒット曲を放ち、世界的な人気を博したポピュラー歌手です。若い頃、彼女の美しい声と歌に何度魅了させられたことか。ご冥福をお祈りします。
※オリビアさんもまたカバー歌手であり、原曲の歌手はジョン・デンバー自身。
👆Take Me Home, Country Roads - カントリー・ロード - Lyrics - 日本語訳詞 - Japanese translation - John Denver
原曲ご紹介のため、リンクさせていただきました。最初に聞いたのが中学生の時、この曲がきっかけでギターを弾きたいと思った方も多いと思います。
エンディングテーマ
👆カントリー・ロード 耳をすませば 〔歌詞付き〕 本名陽子
♬「カントリー・ロード」
日本語訳詞 - 鈴木麻実子 / 補作詞 - 宮崎駿 / 編曲 - 野見祐二 / 歌 - 本名陽子
★上記の曲に日本語詞をつけたもの。劇中では雫が訳詞した設定で、聖司のヴァイオリンの伴奏で歌っています。さらに後半部分では、リュート、ヴィオラ・ダ・ガンバ、コルネット、リコーダー、プサルテリウム等の古楽器が伴奏に加わります。
【耳をすませば・考察、感想など】
当時、劇場で観ましたが、良い味が出てる作品だと感じました。私は西東京には住んだこともありませんが、西東京の雰囲気を上手く表現しているのだろうなあと思います。23区ほど都会でもないけれど栄えているエリアで、それでいて入り組んだ街並みやちょっとした自然もあったりする。コンビニが登場しますが、ジブリの他作品ではみたことありません。
ジブリ作品で胸キュンするとは思いませんでした。ラストシーンは、凄く印象的でした。「あっ、そっちの方向ににいっちゃうの~」と感じた次第です( 一一)。とそれと、『カントリーロード』のセッションのシーンは良かった。いつもジブリの作品にはまず、色彩を含めた美術に私は目がいっちゃうのですが、本作では音楽にも力を傾注したかがわかる作品です。
※画像は、スタジオジブリ公式サイトより引用しています(作品静止画)
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