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仕事でバイクに跨る爺の日記。懐かしい映画、アニメなどの感想記事中心に記しています。

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1960年アルフレッド・ヒッチコック監督作品『サイコ』

◇本ページはプロモーションが含まれています。

🎦当方の、拙いブログに、お立ち寄りいただき誠にありがとうございます。今日の映画録では、アルフレッド・ヒッチコック監督作品『サイコ』(Psycho)の感想記事です。

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【サイコ・本作の概要】
『サイコ』(Psycho)は、1960年のアメリカ合衆国のサイコスリラー映画(英語版)です。監督はアルフレッド・ヒッチコック、出演はアンソニー・パーキンスとジャネット・リーなど。全編モノクローム映像、音楽はバーナード・ハーマン。ヒッチコック監督の前作『北北西に進路を取れ』に続き、タイトルデザインはソール・バス氏が担当。脚本はジョセフ・ステファノ、作家ロバート・ブロックがエド・ゲインの犯罪にヒントを得て執筆した小説『サイコ』が原作。撮影はユニバーサル映画のスタジオ。配給はパラマウント映画。
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【サイコ・本作の感想】
本作は、サイコスリラーの代名詞的なヒッチコック監督の代表作の一本である。私は、1970年代終わり頃に本作を再上映で、スクリーンで観賞できたのですが、観客がちょっと少なくて観る前から不気味さが増していた記憶があります(笑)。

後年、映画史的に本作の”シャワーシーン”がよく取り上げられるようになりました。1960年代後期に表現の自由が解放されるようになり、今の時代のように刺激的な表現が溢れ、映像情報過多時代から見れば、衝撃度は低くなるかもしれません。真っ赤な血は、モノクローム映像で灰色だし、流れる量も少なく、ナイフが躰に刺さるカットもない。しかし、細かいカット割りで視覚を刺激し大きく開けた口のアップと、流れる水の音に重なるマリオンの悲鳴と刺さるナイフの音で恐怖を煽っている。シャワーカーテン越しに謎の人物が忍び寄り、姿を現してから鳴るバーナード・ハーマンの不気味且つ緊迫感のある音楽が、全体のイメージを聴覚にうえつけています。この作品で初めて水洗トイレが映し出されたという事を知れば、いかに規制や限界がある中で、様々なテクニックを駆使した殺害シーンをヒッチコック監督が創作、演出したかを理解できるのではないでしょうか。そして、アンソニー・パーキンス 氏の演技が不気味さを上げていると感じます。また、見直して感心したのが、絶命したヒロインの眼のアップからテーブルに置かれた新聞紙の包みを経て、丘の上にある館に移動するパン撮影です。後半の観客を罠にかける最初の重要なカットになっています。

この映画は、個人的には”罠の映画”と言えると思っています。カメラワークには遠景がほとんどなく、タイトルバックの後のフェニックスの街並みを映すのみで、後半はスタジオ撮影のベイツ・モーテルが舞台。説明的な表現のカットもない。マリオンを演じるジャネット・リーは、女性美を眼に表現できる女優として、ヒッチコック監督がキャスティングしたか演技指導したのではないか、と思える演出の冴えがあります。車で恋人のいる町へ向かうシークエンスは、殆どがハンドルを握るマリオンを正面から捉えたアップカットで、怯え慄く心理を表現しています。彼女が想像する事件後の関係者の会話をモノローグで語り、それに反応したマリオンの眼が逃亡者の心理を余すことなく表現しています。
それに対して、仮眠する彼女を不審に感じるパトロール警察官のサングラスが巧く、印象的。警察官の表情が分からない不安さを演出しています。そして雨が降り出して視界が悪くなる中、ベイツ・モーテルに引き寄せられるように辿り着くまでのモンタージュが、更に彼女の追い詰められた状況を彼女の眼で表現する。
鄙びたモーテルで一時の安心を得るマリオンは、一見好青年と見えるノーマンと話す内に、剥製づくりの趣味と暗い過去を背負う背景を知るが、人生には罠があるという彼の話で目覚め、翌日早くフェニックスに帰り自供することを決意する。その先の瞬時の残酷な仕打ちを受けたマリオンの眼は、お金で不幸を追い払う罠と新たな謎の罠に嵌ってしまった人間の悲しみと当惑に包まれている。そしてヒッチコック監督は、彼女を追悼する形で観客に巧妙な罠を仕掛けていきます。

主演のアンソニー・パーキンスは、余りにも本作のノーマン役が強烈な印象を与えたため、キャリアの後半は作品に恵まれなかったといってもよい。ただ、この一作で映画史に名が刻まれることを想えば、忘れられることのない俳優としていつまでも語られると思う。マリオンを演じたジャネット・リーも然りです。ヒッチコック監督の演出テクニックとハーマンの強烈なインパクトを奏でる音楽で表現された、罠に掛かった人間の眼を映像表現した映画の独創性豊かな名作といえると思います。
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【サイコ・あらすじ】
アリゾナ州フェニックスの不動産屋で働くマリオンには恋人のサムがいるが、彼は経済的な理由でマリオンとの結婚に踏み切れずにいる。マリオンは職場で客が払った4万ドルを銀行まで運ぶことになるが、その金を持ち逃げして車でサムのいるカリフォルニアに向かういます。途中で警官や中古車店の店主に不審の目を向けられるが、彼女の持ち逃げは表沙汰になっておらず、それ以上のことは何も起こりません。

夜になってマリオンは、ベイツモーテルという小さな宿に泊まります。そこはノーマンという青年が、一人で経営している小さな宿で、彼はすぐ側の丘の上に建つ屋敷に母と二人でで住んでいるということでした。応接室でノーマンと話をしながら夕食をとったあと、客室に戻ったマリオンがシャワーを浴びていると何者かが入ってきて彼女を刺殺し、出ていく。
丘の上の屋敷から「母さん、血まみれじゃないか」と叫ぶノーマンの声が響きます。直後に飛び込んできたノーマンは殺人を隠蔽するために浴室を清掃し、死体と所持品を彼女の車のトランクに押し込み、近くの沼へ運びます。車はマリオンの死体と4万ドルを乗せて沼に沈みます。

マリオンの妹のライラは、金を返してくれれば、警察沙汰にはしないという不動産屋の社長の言葉を姉に伝えようとサムのもとを訪ねるが、マリオンが来ていないことを知り、二人でマリオンを探すことになります。そこに、社長に雇われたという私立探偵のアーボガストも加わります。ベイツモーテルを訪れたアーボガストは、ノーマンに不審を抱きます。そのことを電話でライラに伝えたあと、丘の上の屋敷に上がり込むが、部屋から飛び出して来たノーマンの母親らしき人物に殺されてしまう。
一方、サムとライラは地元の保安官を訪ねるが、助けようとはしません。保安官は二人に「ノーマンの母親は、10年前に死んでいる」と告げる。
2人は手がかりを求めてベイツモーテルに乗り込む。サムがノーマンを引き留めている間に屋敷に忍び込んだライラは、地下室でノーマンの母親の干からびた死体を見つける。その瞬間、女装したノーマンが刃物を振りかざして襲いかかってくるが、追いかけてきたサムに取り押さえられる。

精神科医が拘禁中のノーマンを診察し、関係者の前でその結果を説明する。
母親とノーマンは、2人だけの世界で長く暮らしてきたが、10年前に母親が愛人を作るとノーマンは自分が見捨てられたと感じ、母親と愛人を密かに殺害していたのだった。それ以来、ノーマンの心の半分は彼の母親に占められ、彼は自分自身と母親のふたりの人格を持って生きてきたのである。息子を女性から遠ざけようとする母親の人格がマリオンを殺したのだった。その頃、留置場でじっと座っているノーマンの心は完全に母親に乗っ取られていた・・・
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【サイコ・主な登場人物:キャスト】
ノーマン・ベイツ:アンソニー・パーキンス 
マリオン・クレイン:ジャネット・リー 
ライラ・クレイン(マリオンの妹):ヴェラ・マイルズ 
サム・ルーミス(マリオンの恋人):ジョン・ギャヴィン
ミルトン・アーボガスト(私立探偵):マーティン・バルサム 
アル・チェンバース(保安官):ジョン・マッキンタイア 
フレッド・リッチモンド(精神科医):サイモン・オークランド
トム・キャシディ(金持ちの経営者):フランク・アルバートソン
チェンバース(保安官)夫人:ルリーン・タトル 
キャロライン(マリオンの同僚):パット・ヒッチコック
ジョージ・ロウリー(不動産会社の社長): ヴォーン・テイラー
チャーリー(中古車店の店主):ジョン・アンダーソン
ハイウェイパトロールの警官:モート・ミルズ
ノーマ・ベイツ(ノーマンの母親)の声:ジャネット・ノーラン
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本作の受賞歴)
第18回ゴールデングローブ賞 助演女優賞:ジャネット・リー
エドガー賞 映画脚本部門(英語版) 1961年最優秀賞:ジョセフ・ステファノ

👇『サイコ』はAmazonPrimeで視聴可能です。(108分。字幕、吹き替え版あり)

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