まずは、この音楽を聞いたら作品を見たことのない方でも♬「このマーチ知っる!!~覚えてる!」と答える方が大半ではないでしょうか。よく運動会などで必ず一度は聞く名曲メロディです。
まずは『大脱走のマーチ』から👇
♬「大脱走マーチ The Great Escape March」
【大脱走・作品概要】
『大脱走』(だいだっそう、原題: The Great Escape)は、1963年公開のアメリカ映画です。集団脱走を描いた異色の戦争映画です。監督はジョン・スタージェス。出演はスティーブ・マックイーン 、ジェームズ・ガーナー、チャールズ・ブロンソン 、ジェームズ・コバーン 、リチャード・アッテンボロー 、デヴィッド・マッカラムなど。
1943年3月にチュニジア戦線で乗っていたスピットファイア機がドイツのメッサーシュミット機の機銃掃射を受け、パラシュートで脱出した後にドイツ軍の捕虜となったポール・ブリックヒルが、送られた捕虜収容所で体験した脱走計画の詳細(※1)を、戦後に一冊の本「The Great Escape」にまとめて出版しました。これを読んだジョン・スタージェス監督がすぐに映画化権を買い取り、自ら製作者も兼ねて作られたのが、この映画『大脱走』です。
※1ポール・ブリックヒル自身は、実際には脱走はしていません。その脱走の準備過程には関わっていますが、途中で閉所恐怖症にかかって脱走には加わってはいません。
製作・監督のジョン・スタージェスは、この当時『OK牧場の決斗』『老人と海』『荒野の七人』を撮って最も充実していた頃でこの映画が彼の代表作となりました。主演には『荒野の七人』から映画スターとして人気が上昇中のスティーブ・マックイーン、同じくテレビドラマ「マーベリック」で活躍していたジェームズ・ガーナーを起用しました。これに同じくテレビ界出身で『荒野の七人』にも出演したチャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーン、そして映画『戦場にかける橋』のジェームズ・ドナルド、英国俳優で後に映画監督として活躍したリチャード・アッテンボローなどが出演した。デヴィッド・マッカラム はこの映画の出演時はまだ無名であった。
ジョン・スタージェスが好んで描いた「何があってもへこたれない不屈の男たちのドラマ」で、また戦争映画のジャンルで脱走を描いた映画としては、他にもありますが、脱走物としてこの映画は最高傑作として評価されています。第36回アカデミー賞の編集賞にノミネートされました。
音楽はエルマー・バーンスタインで、彼が作曲した「大脱走マーチ」(The Great Escape March)は、当時ミッチ・ミラー合唱団が歌って大ヒットし、また初公開時にスティーブ・マックイーンが、ドイツ軍から奪い取ったバイクで草原を疾走するシーンがその爽快さで話題となり、この映画の代表的なシーンとしてその後長く多くのファンの記憶にとどめられることになります。
【大脱走・のぶさんの感想】
マックイーン・ファンの間で、最高の一本に挙げる人も多い「大脱走」。クセ者ぞろいの男たちの群像ドラマでもあり、手に汗握るスリルあふれる脱走劇など戦争娯楽映画の面白さ、マックイーン扮する不屈の闘志をたたえた主人公がまたたまらなくカッコいいこと、この上なし!!私自身は『荒野の七人』を観た時から、スティーブ・マックイーンに魅かれました。本作「大脱走」に出演し、映画界のトップスターへと躍り出た作品です。私は本作で映画って面白いなあと初めて実感した作品でもあります👍
第二次大戦下のナチス捕虜収容所から脱走を試みた連合軍捕虜たちが、どうやって計画を準備し、時には挫折しかけ、計画実行後、何人が捕まり、また逃げ切ったかを、不朽の映画音楽〝大脱走マーチ〞をバックに綴る全172分です。鑑賞している時も一瞬の弛みもない展開となっています。私は、テレビ放送や、再上映で何度みたかわかりません。
亡き父が若い頃、バイクに乗っていたのですが、本作を観てマックイーンのカッコよさにバイクに乗るようになったという思い出の作品でもあります。
私達は終始、脱走までの、そして脱走後の捕虜たちの運命に、ドキドキしながら観るだけ。チームリーダーがゲシュタポから解放されて捕虜たちと合流し、即、計画は始動する。トンネルを掘りに掘り、モグラのように森に出ようという、あまりにも大胆で、自画自賛したくなるような作戦だ。すると、情報収集担当、トンネル採掘係、物資調達、道具作りの専門家、仕立て屋、身分証偽造のプロ等が技能比べを始めるのです。中には、あらかじめ脱走して外部の様子を偵察してくる命知らずな奴もいる(笑)。この連係プレイが絶妙としかいいようがありません。どの時代でも〝ワンチーム〞は気持ちが上がるものです。
だが、現実なかなかうまくいかないものだ。計画は挫折しかけます。トンネルの本が見つかり、ショックを受けた捕虜の一人がフェンスをよじ登ろうとして射殺されてしまいます。あげくのはてにトンネルが森まで届かないことが発覚してしまいます。でも、これは溜めに過ぎません。決行当夜、パトロールの隙をついて次々と鉄条網の外に出た総勢人の捕虜たちが、ある者は列車で、また、ボートで、自転車で、バイクで、自由に向けて疾走していく後半は、鳥籠から鳥が一気に放たれたような解放感に満ちています。
【大脱走・あらすじ】
第二次大戦下のドイツ。一群の軍用トラックが道路を疾走しスタラグ・ルフト北捕虜収容所に到着。この新設の捕虜収容所に英軍中心の連合軍捕虜が送られてくる。これらの捕虜の中に脱走常習犯が多数含まれていた。ドイツ軍は絶え間なく発生する脱走に手を焼き、常習犯を集めて、脱走がきわめて難しい収容所を作っていた。鉄条網には近づけず、監視しやすいようにだだっ広く、唯一隠れられそうな森までは100mはありそうで、選りすぐりの兵隊が監視にあたっていた。
捕虜を運ぶ一群のトラックが収容所に到着し、フォン・ルーガー所長(ハンネス・メッセマー)は、連合軍捕虜の先任将校ラムゼイ大佐(ジェームズ・ドナルド)に対し、「この収容所から脱出することは不可能だ。無駄な悪あがきは辞めて、おとなしくせよ」と述べると、大佐は「脱走して敵軍を混乱させるのは将兵の義務である」として所長に迎合せず屈しなかった。収容された男達は、何回も脱走を繰り返してきた札付きの強者達で、初日から収容所外に作業へ行くロシア人捕虜に紛れて脱走を試みる連中であった。しかし、さすがに看守長シュトラハヴィッツに軽くあしらわれてしまう。
アメリカ兵のバージル・ヒルツ(スティーブ・マックイーン)は、監視台と監視台との間の鉄条網に盲点があることを見抜き、グローブとボールを持ってきて、さり気無くボールを鉄条網の傍に投げ入れて、立ち入り禁止区域に入ったが見つかり、機銃掃射を受けたが助かった。その大胆不敵な振舞いからさっそく所長に目をつけられて独房に放り込まれる始末で、その場で所長を侮辱したアイブスも独房入りとなった。
そのような中、数時間後、ロジャー・バートレット(リチャード・アッテンボロー)が、ゲシュタポに連れられて収容所に到着。彼は「ビッグX」と呼ばれる集団脱走の計画立案・実行のリーダーの男だった。到着したその日の夜、ロジャーは馴染みのあるメンバーを集めて空前の脱走計画を説明する。今回新しい収容所に来た捕虜の中にはロジャーが驚くほど各種のスペシャリストが揃っており、3本のトンネルを掘って250名もの捕虜を脱走させるという彼の大脱走計画に一同は驚くが、皆の意思は迷わず実行あるのみだ。このメンバーに義勇兵として英空軍に参加していたアメリカ人のアンソニー・ヘンドリー(ジェームズ・ガーナー)も加わり、物資調達係として調達屋の才能を発揮。道具もなく24時間監視されている中、彼らは盗んだり隠したり謀りながら作業を進め、工夫と智恵と技術を駆使していく。オーストラリア人のセジウィック(ジェームズ・コバーン)は、機械の製造屋としてトンネルに空気を送り込む鞴などの装置を器用に作るなど活躍し、脱走者の服装を何種類も揃える仕立て屋もいれば、写真入りの身分証明書などのニセ物を作る偽造屋、各トンネルのスタート位置から目標とする森までの距離やトンネル内でどれ位の距離を掘ったかも測る計測屋、掘った土をカムフラージュする分散屋、警備の裏をかくための偽装と緊急情報を発信する警備屋がいたりと、非常に訓練され組織だった行動をする。
3本のトンネルを掘るのはダニー(チャールズ・ブロンソン)とウイリー(ジョン・レイトン)だ。ダニーは暖炉の下をめくって最初に穴を開ける作業の時に17という数字を書き入れた。自分が掘る17番目の脱走用トンネルであった。これは3本のトンネルの内の「トム」であり、他に下水の排水会所の底から穴を掘った「ハリー」、そしてもう一つが「ディック」という名称をトンネル名をつける。
統率の取れた脱走計画が進む中、一匹狼のヒルツは、独房で親しくなったアーチボルト・アイブズ(アンガス・レニー)とモグラのように掘り進める形で再度単独脱走を試みるが失敗し、アイブスと共に再び独房入りとなった。アイブズは精神的に追い詰められていく。ロジャーの計画は順調だったが、いかんせん収容所内では、脱走後の逃走経路が不明だ。ロジャーは更なる単独脱走計画を持つヒルツに、一旦脱走して捕虜収容所の外部の情報をつかんで再度捕虜になるという無茶な要望をするが、当然ヒルツは断わる。そしてヒルツが何人脱走させるのかと尋ね250人と聞いて跳び上がるように驚き、敵の過剰反応を警告する。しかし脱走に向けての作業は進められていった。トンネル掘りでは「トム」が最も進み、途中からロジャーは他のトンネルを中断して「トム」1本に絞って掘り進められた。やがてトンネルの完成も間近な中、7月4日のアメリカ独立記念日を迎えると、ヒルツ、ヘンドリー、ゴフ(ジャド・テイラー)の三人のアメリカ人は収容所内を行進。こっそり発酵・蒸留した芋焼酎を皆にふるまい、ひと時のお祭りを演出するのだが・・・
【大脱走・主な登場人物:キャスト】
- ヒルツ:スティーブ・マックイーン
- ヘンドリー:ジェームズ・ガーナー
- ラムゼイ:ジェームズ・ドナルド
- ロジャー・バートレット:リチャード・アッテンボロー
- マクドナルド(マック):ゴードン・ジャクソン
- ダニー:チャールズ・ブロンソン
- ウィリー:ジョン・レイトン
- アシュレー=ピット(エリック):デヴィッド・マッカラム
- コリン:ドナルド・プレザンス
- セジウィック:ジェームズ・コバーン
- カベンディッシュ:ナイジェル・ストック
- アイヴス:アンガス・レニー
- フォン・ルーゲル:ハンネス・メッセマー
- ヴェルナー:ローベルト・グラフ
- ゴフ:ジャド・テイラー
- グリフィス:ロバート・デズモンド
- ソレン:ウィリアム・ラッセル
- ニモ:トム・アダムス
- ヘインズ:ローレンス・モンテイン
- ポーゼン:ロバート・フライタッグ
- シュトラハヴィッツ:ハリー・リーヴァウワー
- フリック:ティル・キーヴェ
- クラマー:ハインツ・ヴァイス
- プライセン:ウルリッヒ・バイガー
- クーン:ハンス・ライザー
- ディートリッヒ:ゲオルグ・ミケル
- シュタインナッハ:カール=オットー・アルベルティ
初回放送 1971年10月1日、10月8日
『ゴールデン洋画劇場』21:00-22:56 2000年1月20日
『木曜洋画劇場』21:00-23:24
フジテレビ版 - DVD・BD収録。
(テレビ放送におけるエピソード)
当時、番組枠に収まらない場合の洋画放映は、カット放映が主流でした。それを前後編に分けてノーカット放送したのは民放初の試みで、以後3時間前後の長編話題作は前後編で2回に分けての放映が普通になりました。また初回放映時に視聴率が前編25.5%、後編33.7%と当時の映画部門の最高視聴率を記録しています。この後1973年4月、1975年10月、1978年5月、1980年12月にも『ゴールデン洋画劇場』で同じノーカット版が放映されています。また、同じ音声を利用したカット版一挙放送も大晦日に『NHK紅白歌合戦』の裏番組として放映されたことがあります。
【大脱走・製作スタッフ、公開データ】
- 監督:ジョン・スタージェス
- 脚本:ジェームズ・クラヴェル、W・R・バーネット(英語版)
- 原作:ポール・ブリックヒル
- 製作:ジョン・スタージェス
- 製作総指揮:ウォルター・ミリッシュ(英語版)
- 出演者:スティーブ・マックイーン他
- 音楽:エルマー・バーンスタイン
- 撮影:ダニエル・ファップ(英語版)
- 編集:フェリス・ウェブスター(英語版)
- 配給:ユナイテッド・アーティスツ
- 公開:アメリカ 1963年7月4日、日本 1963年8月3日
- 上映時間:172分
- 製作国:アメリカ合衆国
- 言語:英語
- 製作費:400万ドル
- 配給収入:日本 5億2722万円
(参考資料)
★ポール・ブリックヒル『大脱走』早川書房
★映画『大脱走 THE GREAT ESCAPE』
配信先:U-NEXT
『大脱走』(1963年、アメリカ、172分、字幕・吹替、見放題)
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