🎦きょうののぶさん映画録は1970年『ひまわり』です。『ひまわり』(原題(イタリア語): I Girasoli )は、1970年のイタリア・フランス・ソビエト連邦・アメリカ合衆国のドラマ映画です。ヴィットリオ・デ・シーカ監督。出演はソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ、リュドミラ・サベーリエワほか。生涯で一度は見ておきたい私のおすすめの一作です。
【ひまわり・感想】
戦争によって引き裂かれた夫婦の行く末の悲哀さを描いた作品で、地平線にまで及ぶ画面一面のひまわり畑が評判となりました。主演は日本の映画ファンでも人気のあるソフィア・ローレン主演の数ある映画作品の中で最も日本で愛されている作と言ってよいと思います。音楽はヘンリー・マンシーニが担当、数多くの映画音楽を手がけた中でも特に評価が高い作品で、主題曲は世界中でヒットしました。
ひまわり テーマ曲 ソフィア・ローレン マルチェロ・マストロヤンニ
この作品を初めて観たのは、中学生の時に夜中にTVで再放送から初めて観た。ソフィア・ローレンの個性ある演技は、何とも言えない艶があって多くの方が日本人の映画ファンも虜にしてきたのだろう。ローレン演じるジョヴァンナ役は、イタリア女性の真骨頂って感じです。明るく情熱的な演技。もちろんヨーロッパを代表する女優としてまたハリウッドでも多く出演し、世界的大スターといっても過言ではありません。
本作の前半は、ちょっとコミカルさもありますが、シリアスな展開をしていきます。マルチェロ・マストロヤンニ氏の演技もほんとにいい味をだしていると感じます。
本作の内容として思い浮かぶ言葉が『戦争さえなければ・・・』この一言がよぎるくらい何とも切なく哀しい結末。第二次世界大戦当時、国境、民族を越えて、戦争中に作中の二人と同じ体験をした方もきっと多いはずです・・・
そして現在もロシアによるウクライナへの軍事進攻・・・
ひまわりは、ウクライナの国花です。
【ひまわり・製作について】
1964年のイタリア・ソ連合作の戦争映画『イタリアの勇士たちよ(ロシア語版、イタリア語版、英語版)』に引き続き、冷戦時代に西側スタッフがソ連ロケを認められた作品。『イタリアの勇士たちよ』も、第二次大戦のソ連戦線でのイタリア旅団の悲劇を扱い、戦時資料とイタリア人帰還兵・戦没兵の手記を元に脚本が書かれています。
ソ連のひまわり畑、酷寒の雪中での兵士の脱落など、主要モチーフは『ひまわり』と驚くほど似ていて、主要ロケ地も同じチェルネーチー・ヤール(ロシア語版、ウクライナ語版)村である。が、前者は興行成績・注目度共に地味な作品であったため(特に日本ではまったく知られていません)、今日でも「『ひまわり』は冷戦時代初の西側のソ連ロケ作品」と誤報されることが少なくない。同一テーマを、西側人気女優を主役に起用して大悲恋物語に仕立て直したものが『ひまわり』との見方も成り立つ。
デ・シーカ監督は、この作品の構想と準備に10年の歳月を要したと言われています。
ロケ地となったひまわり畑はソビエト連邦時代のウクライナの首都キーウから南へ500キロメートルほど行ったヘルソン州にあるとされていましたが、NHKの現地取材では、ポルタヴァ州(ウクライナ中部・ドニエプル川左岸)の州都ポルタヴァの約27km北に位置するチェルネーチー・ヤール(ロシア語版、ウクライナ語版)(Чернечий Яр)で行われたと特定されているようです。
日本での初公開は1970年9月30日。2020年には「ひまわり 50周年HDレストア版」として上映。今年、2022年には半世紀前の舞台・ロケ地であるロシアのウクライナ侵攻を受け、映画館や地方自治体による上映会が日本各地で開催された。
ウィキペディアより引用抜粋
【ひまわり・ストーリー】
第二次世界大戦終結後のイタリア。出征したきり行方不明の夫の消息を求め、関係省庁で叫ぶ姿がある。
戦時中、陽気なナポリ娘ジョバンナとアフリカ戦線行きを控えた兵士アントニオは海岸で出会い、恋に落ちる。12日間の結婚休暇を目当てに結婚式を挙げた2人は、幸せな新婚の日々を過ごすが、休暇の12日間はあっという間に過ぎてしまう。精神疾患による除隊を目論んだアントニオだったが、あえなく詐病が露見し、懲罰のためソ連戦線へと送られる。見送るジョバンナに「毛皮がお土産だ」と笑顔を見せるアントニオら大勢の兵士を乗せた汽車は、出発する。
終戦後、ジョバンナは年老いたアントニオの母親を励ましながら、夫の帰りを何年も待ち続ける。同じ部隊にいたという男を見つける。男の話によると、アントニオは敗走中、極寒の雪原で倒れたという。ジョバンナは愛するアントニオを探しに、ヨシフ・スターリン亡き後のソ連へ行くことを決意する。
当時のソ連は社会主義国家であり、ジョバンナが降り立ったモスクワは別世界だった。かつてイタリア軍が戦闘していたというウクライナの村でアントニオの写真を見せて探し回るジョバンナだったが、消息が掴めない。ジョバンナの前に、地平線の彼方まで続くひまわり畑が広がる。多くの兵士たちがこのひまわりの下に眠っているという。無数の墓標が並ぶ丘まで案内した役人の男性はジョバンナに「諦めたほうが良いのでは」と言うが、彼女はきっぱりと「夫はここにいない」と言って拒絶する。かすかな情報を頼りにモスクワに戻ったジョバンナは、とある工場から出て来る労働者の中に、戦後も祖国へは戻らずにロシア人として生活しているイタリア人男性を見つける。しかし彼は多くを語らず、また、アントニオのことも知らないと言う。
言葉も通じない異国で、諦めずにアントニオを探し続けるジョバンナは、郊外の村で写真を見せた3人の中高年の女性たちから、身振りでついて来るように言われ、一軒の小さな家に案内される・・・
外で洗濯物を干している女性の姿があった・・・
【ひまわり製作スタッフ】
監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
製作総指揮:ジョセフ・E・レヴィーン
製作:アーサー・コーン、カルロ・ポンティ
脚本:チェーザレ・ザヴァッティーニ、アントニオ・グエラ、ゲオルギー・ムディヴァニ(ロシア語版)
音楽:ヘンリー・マンシーニ
撮影:ジュゼッペ・ロトゥンノ、ダヴィド・ヴィニツキー(ロシア語版)
👇ソフィア・ローレンさんの懐かしいCM。バイクに乗られる方ならご記憶の方も。
👇マルチェロ・マストロヤンニさんも昔、こんなCMに。
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