🎦今日ののぶさんの映画録は、1985年製作のアメリカ合衆国の映画『ロッキーⅣ・炎の友情』(原題: Rocky IV)です。
【ロッキー4・炎の友情:作品概要】
『ロッキー3』(1982年)の続編として製作された、『ロッキー』シリーズ第4作となります。当時の東西冷戦と、ゴルバチョフそっくりさん登場によるソ連との雪解けムードをストーリーに織り込まれた、過去3作とは作風が異なる作品となっています。興行的にはシリーズ最高のヒットを記録しています。
過去のロッキー作品と比べてストーリー性が減り、上映時間を短くしたり、単純なエンターテインメントに特化した作風です。しかし、当時はストーリー展開の凡庸さや、ミュージック・ビデオを彷彿とさせる演出が延々と続く点などが酷評されていました。当時のアメリカのロナルド・レーガン大統領は、シルベスター・スタローンをホワイトハウスに招いて本作を観賞し、その内容を絶賛しましたが、ソ連のメディアは「あからさまな反ソ、反共宣伝映画」としてスタローンを非難するなど、本作は政治的にも大きな話題にもなりました。
2021年、未公開映像を加え再編集したディレクターズカット版『ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV』(原題: Rocky IV: Rocky vs Drago)が、アメリカで限定上映された。日本では、昨年の2022年8月19日に劇場公開されています※2。
※2“新生ロッキー4『ロッキーVSドラゴ』日本公開決定!未公開映像加え再構築”. シネマトゥデイ. (2022年7月6日) 2022年7月6日閲覧。
【ロッキー4・炎の友情:ストーリー】
クラバー・ラングを倒し再びチャンピオンへと返り咲いたロッキーは、国民的ヒーローとして、家族や友人に囲まれながら幸せな生活を送っていた。そんなある日、ソビエト連邦のアマチュアボクシングヘビー級王者イワン・ドラゴが訪米する。ソ連のプロボクシング協会加入を発表し、世界ヘビー級王者であるロッキーとの対戦希望を表明する。それを聞いたアポロはロッキーに「引退して時間が経っても、闘争本能をもって生まれた自分は変えられない!」と語り、ロッキーに代わってドラゴとの対戦を受けることになる。
アポロ対ドラゴのエキシビションマッチは、ロッキーをセコンドにつけ、スーパースターのジェームス・ブラウンが歌う華やかな演出の中、陽気にリングに上がるアポロ。それに対し、会場のブーイングにも臆することなく無表情で傲然と佇むドラゴの姿に、ロッキーは不安を覚える。試合が始まると、最初はアポロが往年のテクニックでドラゴを翻弄し余裕を見せていたが、ドラゴが反撃に転じ、アポロはその強烈なパンチになす術もなく打ちのめされる。もはやエキシビションなどではなく、ドラゴが本気でアポロを叩き潰そうとしている事に気付いたロッキーは試合を止めさせようとするが、ボクサーとしての闘志に火が付いたアポロはそれを拒否し、諦めずに立ち向かう。だが、ドラゴの強打を浴び続けた末にアポロはリングに倒れ、帰らぬ人となってしまう。
悲しみに暮れながらも「ファイターとして生まれた自分は変えられない」と、ロッキーはドラゴとの対戦を了承する。ファイトマネーはゼロ、未認可の非公式戦、敵地・ソ連での開催という悪条件をすべて飲み、ロッキーはアポロのトレーナーだったデューク、義兄ポーリーらとソ連へ渡る。銀世界に囲まれた雄大な大自然の中で、環境を生かした過酷なトレーニングを行うロッキー。それに対してドラゴは、政府の科学者チームに囲まれ、最新鋭技術に基づくトレーニングで自らの肉体を更に鍛えていく。そして試合に反対していたロッキーの妻エイドリアンも、試合前身体を作る夫のもとへとやって来る。
試合当日、ソ連国民が埋め尽くすモスクワの試合会場の貴賓席には、ソ連政府首脳陣の姿も並んでいた。ロッキーを取り囲むのは猛烈なブーイングの嵐。
そして運命の試合開始のゴングが鳴る。圧倒的な体格差から繰り出されるパンチを防ぎきれず、何度となくマットに倒されるロッキー。しかし何度倒れようと立ち上がって反撃してくるロッキーの姿に、ドラゴは「奴は人間じゃない、まるで鉄だ」と今まで味わったことのない恐怖心を感じる。やがて試合が乱戦になり打ち合いが始まると、ロッキーはさらにダウンの回数を重ねてゆく。それでも諦めずに立ち向かっていくうち、会場に変化が現れる。最初はロッキーに対して敵意を抱いていた観衆が、その勇敢な戦いに熱狂し、やがてロッキーコールで会場は騒然となっていく・・・
14ラウンド終了後、ロッキーを応援する観客に業を煮やした首脳陣の指示で、政府幹部の男がドラゴに対して「国家のメンツを潰す気か」と無神経に発破を掛けてきた。だがドラゴは幹部を掴みあげ、「俺は勝つため、自分のために戦う」と言い放つ。ドラゴの心にもまた、一人のボクサーとしての心が燃え上がっていたのだった。鉄仮面のように無表情だったかつてとは別人のような、激情をあらわにした傷だらけの顔で最終15ラウンドのリングに向かってゆくドラゴと、迎え撃つロッキー。互いに疲労の極致に達し、技も作戦もない、もはや精神力だけが支える壮絶な殴り合いの末、ドラゴはついに10カウントのゴングに沈んでいく。
試合後、ロッキーはリングの上でヒーローインタビューを受ける。「最初は観客の自分に対する敵意に戸惑い、自分も観客を憎んだ。リングで二人の男が憎しみ戦った。でも何百万もの人間が戦うよりましだ。けど、試合が進み、戦いの末に互いに気持ちが変わっていった。つまり、俺は何を言いたいのかというと・・俺たちは誰でも変われるはずなんだ!!」ロッキーはこの夜の奇跡を、当時冷戦状態で緊迫する情勢に声を上げたのだった。歓声は頂点に達し、会場を万雷の拍手が響き渡る。ソ連首脳陣もロッキーの言葉をいつの間にかスタンディングオベーションで称えていた。そして最後に、ロッキーはアメリカの自宅で寝ている(実は友達とテレビ観戦している)息子に向けてメッセージを送る。「メリークリスマス!愛してるぞ!」 会場の興奮は最高潮に達し、エイドリアンを抱き寄せたロッキーと会場は一体となってフィナーレを迎える・・・
【ロッキー4・炎の友情:主な登場人物、キャスト(声優)】
- ロッキー・バルボア:シルヴェスター・スタローン(羽佐間道夫)
- エイドリアン:タリア・シャイア(松金よね子)
- ポーリー:バート・ヤング(富田耕生)
- アポロ・クリード:カール・ウェザース(内海賢二)
- イワン・ドラゴ:ドルフ・ラングレン(若本規夫)
- ルドミラ・ドラゴ:ブリジット・ニールセン(高島雅羅)
- デューク:トニー・バートン( 緒方賢一)
- ロッキー・ジュニア:ロッキー・クラコフ(坂本千夏)
- ニコライ・コロフ:マイケル・パタキ(大木民夫)
- ジェームス・ブラウン
【ロッキー4・炎の友情:感想レビュー】
東西冷戦時代。米ソ関係が冷え込む中、アメリカにやってきたロシア人ドラゴはソ連のスポーツ科学を極めた肉体改造プログラムにより屈強な身体を手に入れていた。エキシビションマッチでドラゴを迎え撃ったアポロクリードが、彼の反撃に倒れ命までも落とす。ロッキーは、戦いに沈んだアポロの姿に、彼のどこまでも自分に正直でありたい姿を理解し、ロッキーは単身ロシアに乗り込みドラゴとの勝負に挑むのだった。
私はロッキーシリーズは好きなのですが、その中で本作は大好きな作品です。親友アポロが命を落とし、そのリベンジマッチのためにロッキーが山篭りしてトレーニングするシーンは本当に好き。自然を相手にトレーニングするロッキー。そしてハイテクを駆使してトレーニングするドラゴ。ロッキーが大自然の中で鍛えていたのは体だけではなく、精神力も鍛えていたのです。そしてラストでの喋りの下手なロッキーが、「俺たちは誰でも変われるはずなんだ!!」と叫ぶシーン。
このシーン何故か、好きなんですね。個人的な意見ですが、これは今の時代でも言えることではないかと思っています。また本作では音楽も特筆すべきものがあると思います。こうした点が本シリーズの中で本作が新鮮な意味の深い一作であると感じます。こうした点が2021年にディレクターズカット版『ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV』(原題: Rocky IV: Rocky vs Drago)が、アメリカで限定上映されたり、日本で昨年の2022年8月19日に劇場公開された理由ではないかと考察します。
また、本作の影響によりスピンオフ作品も製作されました。
また本作は、ヴィンス・ディコーラが手掛けており、全6作品の中で唯一、ビル・コンティが担当していません。サウンドトラック盤は日本ではオリコン洋楽アルバムチャートで1986年7月7日付から4週連続1位を獲得するなど大変人気がありました。前作から引き続き登場の「Eye of the Tiger」に加え「Living in America」や「No Easy Way Out」 、「Burning Heart」などなど名曲揃い。今作で登場した「Heart's On Fire」も個人的には大好きな曲です。

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【ロッキー4・炎の友情:製作スタッフ、公開データ】
- 監督:シルヴェスター・スタローン
- 脚本:シルヴェスター・スタローン
- 製作:アーウィン・ウィンクラー、ロバート・チャートフ
- 音楽:ヴィンス・ディコーラ
- 撮影:ビル・バトラー
- 編集:ジョン・W・ホイーラー、ドン・ジマーマン
- 製作会社:ユナイテッド・アーティスツ、チャートフ=ウィンクラー・プロダクションズ
- 配給:アメリカ合衆国 MGM/UA Entertainment Co.、日本 MGM/UA映画=UIP
- 公開:アメリカ合衆国の旗 1985年11月27日、日本 1986年6月7日
- 上映時間:91分
- 製作国:アメリカ合衆国
- 言語:英語
- 製作費:3400万$
- 興行収入:アメリカ合衆国 $127,873,716、世界 $300,473,716
- 配給収入:日本 29億8000万円※1
※1『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)450頁
👆John Cafferty - Hearts On Fire (Rocky IV)
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