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🎦今日ののぶちゃんの映画録は、1983年のアメリカ映画『ライトスタッフ』です。『ライトスタッフ』（原題：The Right Stuff）は、1983年のアメリカ映画。有人宇宙飛行計画"マーキュリー計画"に従事した、7人の宇宙飛行士の実話を基に描いた作品です（The Right Stuff Movie Review & Film Summary(1983) - Roger Ebert（2023年1月24日閲覧）。フィリップ・カウフマン監督。1979年に出版されたトム・ウルフによる同名のドキュメンタリー小説「ザ・ライト・スタッフ」が原作です。第56回アカデミー賞において作曲賞（ドラマ）、編集賞、音響効果賞、録音賞の4部門を受賞しています。
【ライトスタッフ・作品の概要】
NASAのマーキュリー計画（宇宙に人間を送り出す国家プロジェクト）を背景に、戦闘機パイロットが「ライトスタッフ（己にしかない正しい資質）」に従い孤独な挑戦を続ける姿と、国家の重圧に耐えながら信頼の絆を深め合う宇宙飛行士と家族の姿とを対比して描きながら、別々の生き方の中にも勇気を持って行動する者達を称える物語となっています。音速の壁に挑戦し続けた実在の人物、チャック・イェーガーをサム・シェパードが演じています。
【ライトスタッフ・ストーリー】
1947年のアメリカ、モハーベ砂漠の中にあるエドワーズ空軍基地。テストパイロットのチャック・イェーガーはロケット機ベルXー１を駆り危険なテスト飛行に挑み、ついに音速の壁を突破します。その後、基地にはパイロットが続々と集まり、速度記録も上がっていくが、事故は止むことはありませんでした。
やがて、ソ連が、世界初の人工衛星スプートニク1号打ち上げ成功の緊急ニュース（スプートニク・ショック）が届き、慌てたアメリカ政府は、新た航空宇宙局（NASA）を創設、各軍の精鋭パイロットから宇宙飛行士候補者を募ります。空軍のイェーガーやその仲間は、大卒ではないということで不適格とされたが、他の優秀なパイロットらが応募・招集され、厳しい検査を経て7人（マーキュリー・セブン）が選ばれます。
NASAへの不満や意見の対立を乗り越え、ソ連のユーリイ・ガガーリンによる世界初の有人宇宙飛行の成功が刺激となり、宇宙へと飛び立った飛行士達は、世間の注目を集めていった。
その頃イェーガーは、ソ連が持つ高度記録に挑むため、一人で最新鋭機NF-104を駆り上空へ飛び立つが、青空を飛び越えて星々を目の前にしたところで制御不能になり墜落。負傷しながらも脱出に成功し、生きて同僚らの元に帰る。
「ライトスタッフ」の7人の中で取り残されていたゴードン・クーパーが宇宙へ飛び立ち「アメリカ人最後の宇宙単独飛行」の記録を成し遂げます。当初の目的を達成したマーキュリー計画は、最終目的であるアポロ計画へ前進するため、華々しくその役目を終えることになるのです。
【ライトスタッフ・主な登場人物、キャスト】
- チャック・イェーガー：サム・シェパード
- アラン・シェパード：スコット・グレン
- ヴァージル（ガス）・グリソム：フレッド・ウォード
- ジョン・グレン：エド・ハリス
- ゴードン・クーパー：デニス・クエイド
- ウォルター・シラー：ランス・ヘンリクセン
- スコット・カーペンター：チャールズ・フランク
- ディーク・スレイトン：スコット・ポーリン
- トルーディ・クーパー：パメラ・リード
- ベティ・グリソム ：ヴェロニカ・カートライト
- グレニス・イェーガー：バーバラ・ハーシー
- ジャック・リドレー：リヴォン・ヘルム（ザ・バンド）
- ジョンソン副大統領：ドナルド・モファット
- 採用係：ジェフ・ゴールドブラム、ハリー・シェアラー
- マーチ婦長：ジェーン・ドーナッカー
【ライトスタッフ・豆知識と感想】
本作はドキュメンタリー風に製作されていますが、あくまで娯楽用に製作された作品なので、史実とは若干異なる点があることに注意する必要があります。例えば、X-1はそのシリーズを通じて飛行中での墜落事故は起きていません。また、チャック・イェーガーは元々X-1のテストパイロットとして選ばれ、音速突破前に50回近くも動力飛行などを行っているため、前日に操縦を引き受けたとするのは映画の演出によるものと思われます。ただし、落馬により肋骨を折ってしまうもリドレーの機転で事なきを得た点や、NF-104でソ連の高度記録を破ろうと途中で墜落し火傷を負った点などは事実である。
本作は3時間を超える作品にもかかわらず、とても見応えのある作品だと思います。
アメリカの宇宙戦略の黎明期をマッハの壁の突破から、有人ロケット発射までを丁寧に描かれていると思います。これはアメリカの宇宙開拓史を西部開拓史にたとえるならば、七人の宇宙飛行士はいわばカウボーイ的な存在。彼らが強い友情と絆で結ばれて命がけのミッションに挑み、狂乱するマスコミやソ連への競争意識を剥き出す政府から、仲間や家族を守る姿には印象深いものがあります。
宇宙開拓史に興味や関心がある方には、おすすめの作品の一つといえます。👍
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【ライトスタッフ・製作スタッフ、公開データ】
- 監督・脚本：フィリップ・カウフマン
- 製作：アーウィン・ウィンクラー、ロバート・チャートフ
- 製作総指揮：ジェームズ・D・ブルベイカー（英語版）
- 撮影監督：キャレブ・デシャネル
- 編集：トム・ロルフ、グレン・ファー、リサ・フラックマン、スティーブン・A・ロッダー、ダグラス・スチュアート
- 音楽：ビル・コンティ
- SFX（視覚効果）：ゲイリー・グティエレツ
- 製作会社：ラッド・カンパニー（英語版）
- 配給：ワーナー・ブラザース
- 公開：アメリカ合衆国 1983年10月21日、日本 1984年9月1日
- 上映時間：160分（日本公開版）：193分（完全版）
- 製作国：アメリカ合衆国
- 言語：英語
- 製作費：$27,000,000※1
- 興行収入：アメリカ合衆国の旗 $21,192,102※2
※1The Right Stuff (1983) - The Numbers（2023年1月24日閲覧）
※2The Right Stuff - Box Office Mojo（2023年1月24日閲覧）
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