🔶拙い当ブログにお立ち寄りいただき誠にありがとうございます。今日のアニメの徒然小道では、2001年に劇場公開された『メトロポリス』の感想の投稿です。『メトロポリス』は、手塚治虫の同名漫画『メトロポリス』を原作とした劇場アニメーション映画です。2001年(平成13年)5月26日劇場公開されました。
【メトロポリス・作品の概要】
製作期間はなんとも5年、総制作費は10億円、総作画枚数は15万枚、興行収入は7.5億円。声優としてやなせたかしさんや永井豪さんなど手塚治虫さんの生前親交のあった漫画家が友情出演しています。
キャラクターデザインは初期の手塚先生の絵柄を意識しています。一方で、「手塚さんなら新しい技術に興味を持つはず」との考えから3DCGも多用されました。
(ウィキペディアより引用抜粋)
【メトロポリス・ストーリー】
ケンイチ少年とその叔父であるヒゲオヤジは、人とロボットが共存する某国の大都市メトロポリスへやって来た。その目的は生体を使って人造人間製造の疑惑で国際指名手配されている科学者ロートン博士を逮捕するためだった。
ちょうど、高層ビル「ジグラット」の完成記念式典の真っ最中、町の広場でレッド公による演説が華々しく行われていた。しかし、ロボットが式典を妨害し騒ぎが起こる。そして、1人の青年が平然とロボットを破壊して去っていく。
メトロポリスは、「人とロボットの共存都市」と言われていた。しかし、そこでは、ロボットたちが人間に酷使されていた。一方、労働者たちは、ロボットに仕事を奪われ、都市の地下部に押し込められ、ロボットを憎んでいた。ロボットに人間と同等の権利を持たせるべきだという団体も存在し、また上層部ではレッド公とブーン大統領が表向きと違い、対立しているなど、確執も噴出している。
ヒゲオヤジとケンイチは、ロボット刑事ペロの手助けを借りて、ロートン博士が潜伏していると思われる都市の地下部へと潜入する。そこで、彼の地下研究所を見つけるが、原因不明の火事が起こっていた。研究所内部に突入したケンイチは、逃げ後れた謎の少女を助ける。彼女は、大統領に成り代わり都市の実権を握る影の実力者、レッド公の亡き娘・ティマに瓜二つだった。何も知らないケンイチは、彼女を連れ脱出しようとするが、ロボット弾圧の先鋒である過激派組織マルドゥク党の幹部ロックに狙われる。ロックは養父であるレッド公が、ティマをジグラッドの超人の椅子に座らせようとしている事が許せず、ティマを破壊しようとする。
逃避行の中で下層労働者の青年アトラスに匿われたケンイチとティマは、そこで交流を重ね、ティマは急速に自我を成長させていく。その反面、人によって一方的に破壊されてしまうロボットたちの姿を目の当たりにしたティマは、そうしたメトロポリスのあり方に疑念を抱くようになる。地上ではレッド公によるオモテニウム発生装置を用いた実験で、ロボットの暴走事故が発生。そのためブーン大統領は、レッド公を排除することを決意する。アトラスたちに武器を支援し、暴動を扇動する。一連の事件の背後にロックの姿がある事を突き止めたヒゲオヤジとペロはその暴動に巻き込まれ、結果としてペロは破壊されてしまう。
暴動が失敗に終わり、ケンイチとティマはヒゲオヤジと合流するが、そこに現れたロックとレッド公によって二人はさらわれる。さらに独断専行の事実を知ったレッド公により、ロックはマルドゥク党から除名されてしまう。しかしロックはティマがケンイチに会いたがっている事を利用しておびき出し、自分は人間だと信じるティマに彼女がロボットに過ぎないという事実を突きつけ、分解しようと襲いかかる。その窮地をヒゲオヤジに救われたティマは、すべてを確かめケンイチを助けるためにジグラッドに向かい、再びレッド公と対面するのだった・・・
【メトロポリス・キャスト】
- ティマ:井元由香
- ケンイチ:小林桂
- ロック:岡田浩暉
- レッド公:石田太郎
- ヒゲオヤジ:富田耕生
- ペロ:若本規夫
- ロートン博士:滝口順平
- ポンコッツ博士:青野武
- ブーン大統領:池田勝
- ノタアリン:八代駿
- スカンク:古川登志夫
- ランプ:千葉繁
- ハムエッグ:江原正士
- リヨン:土師孝也
- アトラス:井上倫宏
- フィフィ:愛河里花子
- 麻生智久
- 天田真人
- 佐々木健
- 渋谷茂
- 志村知幸
- 杉田智和
- 鈴村健一
- 園部啓一
- 千葉進歩
- 肥後誠
(友情出演)
- エンミィ:小山茉美
- うぐいす嬢:皆口裕子
- 婦人客:松本梨香
(特別出演)
- 隆大介
- やなせたかし
- 永井豪
- 林ゆたか
- 本多俊之
- 岡田こずえ
- DJ TARO
- 福ノ上達也
- 鮎貝健
- 鈴木裕介
★『メトロポリス』・懐想記
この『メトロポリス』は、フリッツ・ラング監督によって1926年製作、1927年に公開されたモノクロサイレント映画『メトロポリス』(Metropolis)で、ヴァイマル共和政時代に製作されたドイツ映画をヒントにして、原作漫画を手塚治虫氏が執筆し1949年に発表した漫画作品です。そして、手塚治虫先生亡きあと、『劇場版 銀河鉄道999』のりんたろう監督のもと、脚本に『AKIRA』の大友克洋さんのコンビで手塚治虫氏の『メトロポリス』をベースにして製作されたのが本作です。
本作は3DCGやデジタル技術を用い、尚且つ音声には、ドルビーTrue HD 5.1chサウンドを採用したり、音楽にはジャズを採り入れたりした作風が大きな特長となります。
本作『メトロポリス』は、今から22年前の2001年劇場公開の作品です。デザイン的には初期の手塚治虫先生のタッチを意識したキャラクター造形や、描かれている未来社会の様子は、やや古さを感じるものの、3DCGやデジタル技術を積極的に用いられた映像は、かなりクオリティーの高い作品として完成されています。手塚治虫作品でよく見られる、見開きで展開するモブシーンを再現していたり、キャラクターの動きが非常に細やかで、今見るとその作画レベルの高さには感嘆します。音声はドルビーTrue HD 5.1chサウンドを採用しての劇場公開でした。
しかし、残念ながら、興行成績のほうはあまりふるわず、知る人ぞ知る隠れ名作になってしまっているのが残念ですね。私は作品のランク付けというのは好きではありません。でもアニメ史の試験があるとするなれば、「あなたの好きなアニメ作の10作品を記述せよ」と問われたら、本作は、必ず本作を解答一つとして書いてしまいます。
ロボットが人と同じ心を持ち、人間と対立する。このテーマは昭和の時代ならばSF作品では割と人気があり、似たテーマの作品も多かった。しかし、人工知能、AIがさまざまな分野で実際に活用されはじめている現代となると、ロボット以上に人間と同じ心を持つという点が、かなりおとぎ話的だと受け取られてしまうかもしれません。
それでも、謎の少女ティマと、探偵のヒゲオヤジとともにメトロポリスを訪れたケンイチ少年の出会いの物語は、人間との交流を丁寧に描いています。そして、ロボットが労働を担うことになり、仕事を奪われてしまった労働階級にある人々が持つロボットへの反感、ロボットを人々を支配するための兵器として利用しようとする者、さまざまな人々のロボットへの思いが描かれ、またロボット自身も人間の決めたルールに従うしかない奴隷階級に近い扱いを受けているなど、知的でしかも奥深いストーリーとなっています。
本作は当時、劇場で観賞できましたが、本作の特長となる“音”、音声の話ですが、5.1ch制作が主流となりはじめた時期の作品ですが、その出来は良質です。飛行船が浮かび、車道を走る車にもタイヤはない。街のあちらこちらにロボットが居て、そこに大勢に人間もいて賑わっている。大昔の未来予想図のようですが、そこに生活する人々が居るリアルな都市を、さまざまな生活音やざわめきを配置することで活気のあるものとして感じさせています。
そして本作で印象的なのが、テーマ曲をはじめとする楽曲の多くでジャズが使われていることです。ビッグバンドによるモダン・ジャズが雰囲気には近いかと。大昔に想像された懐かしさを感じる未来世界に、大昔の流行であるモダン・ジャズを組み合わせた感覚が冴えていると思います。音楽は本多俊之さん。本人も劇伴の演奏に参加しているが、さらに、監督のりんたろうさんも演奏するバンド「METROPOLITAN RHYTHM KINGS」に名を連ねている。
人間に隷属するロボットや鬱屈した労働階級の人間たちの心を、情感豊かにジャズで表現しているのです。主題歌「THER'LL NEVER BE GOOD-BYE THE THEME OF METROPOLIS」は、劇中でもさまざまなアレンジで使われるが、時に楽しく、時に哀愁をおびたメロディーで場面を盛り上げている。こうした音楽の配置がなんとも味わいがあります。
メトロポリスは、さまざまな問題もあるが、そこに生きる人々は活気に満ちている。そんな人々の活気、都市のために働くロボットたちの姿を、生き生きとジャズで表現しています。
見どころがあるように聴きどころもあると思いますが、地下にある寂れた工場での火事の場面。音楽もスリリングな曲調でありながら、どこかユーモラスで、ロボットたちの動きを象徴するように子供の声のようなコーラスも加わっています。
ティマの正体が判明し、ケンイチたちはメトロポリスを牛耳る権力者たちに捕らえられてしまう。物語は一気にシリアスな展開となる。そして、驕った人間の象徴であるジグラットが崩壊する。そのときに流れるのが、レイ・チャールズの名曲「I CAN'T STOP LOVING YOU」。SF作品で、驕った人間や暴走した文明が崩壊していくのはよくありますが、その場面に不思議によくマッチしている選曲だと思います。
良い映画には、必ずと言っていいほど素晴らしい音楽があります。本作もそのひとつだと思っています。人間とロボットの会話。何か足りないような心の描写をJAZZのメロディが奏でているようにも思わせる作品です。
本作の作品とともに、JAZZという音楽も楽しんでいただければと思います。👍
👆Metropolis ending (2001) HD
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【メトロポリス・製作スタッフ】
- 原作:フリッツ・ラング(1927年の映画)/手塚治虫(「手塚治虫初期傑作集」角川文庫)
- 企画:りんたろう、丸山正雄、渡辺繁
- 企画協力:手塚プロダクション
- 製作:角田良平、宗方謙、平沼久典、塩原徹、阿部忠道、長瀬文男、松谷孝征、寺島昭彦
- 監督:りんたろう
- 脚本:大友克洋
- キャラクターデザイン・総作画監督:名倉靖博
- 作画監督:赤堀重雄、桜井邦彦、藤田しげる
- 作画監督補佐:辻繁人、平田敏夫
- 原画:小松原一男、川名久美子、戸倉紀元、大橋學、村木靖、小曽根正美、加来哲郎、安藤真裕、野田卓雄、新川信正、多田雅治、新岡浩美、橋本晋治、山田勝哉、及川博志、うえだひとし、本間嘉一、栗田務、遠藤正明、清水洋、井上鋭、笹木信作、入好聡、仲盛文、辻繁人、濱田邦彦、北尾勝、平田かほる、春日井浩之、新留俊哉、遠藤靖裕、宇田川一彦、我妻宏、西条隆詞、木村十司、渡辺章、吉村正純、内田裕、西田正義、三浦厚也、片山みゆき、細居純子、岩佐裕子、川添博基、反田誠二、沖浦啓之、浜崎博嗣、川崎博嗣、箕輪豊、高坂希太郎、川尻善昭、藤田しげる、赤堀重雄、杜多尋光、平田敏夫、金田伊功
- キャラクターメカニック:反田誠二
- レイアウト協力:兼森義則、阿部恒、川尻善昭
- 美術監督・CGアートディレクター:平田秀一
- CGテクニカルディレクター:前田庸生
- 撮影監督:山口仁
- 助監督・コンポジットディレクター(撮影監督):楠美直子
- 音楽:本多俊之
- 音楽プロデューサー:岡田こずえ
- 音響監督:三間雅文
- アニメーション制作:マッドハウス
- エグゼクティブ・プロデューサー:渡邊繁、川城和実、滝山雅夫、藤原正道、遠谷信幸、安田猛、高野力、清水義裕、大月俊倫
- 配給:東宝
- 製作:メトロポリス製作委員会(バンダイビジュアル、ソニー・ピクチャーズテレビジョン・ジャパン、東宝、電通、角川書店、手塚プロダクション、IMAGICA、キングレコード)
- 公開:日本 2001年5月26日
- 上映時間:107分
- 製作国: 日本
- 言語:日本語
- 製作費:10億円
- 興行収入:7.5億円

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